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The American Scientific Affiliation(米国科学協会)と
Canadian Scientific and Christian Affiliation(カナダ科学キリスト教協会)のジョイント学会が
8月1日から4日までOregon州 George Fox 大学で開かれており、

8月2日(土)の午前の全体会プログラムで
Diekema医師がAshleyケースについて講演を行っています。

タイトルは
Love, Justice, and Humililty: Reflections on Bioethics and Medicine
愛、正義そして謙虚:生命倫理と医療についての考察

同協会のサイトに出ている学会報告No2によると、
どうやら講演内容は1月18日のCalvin大学での講演とほぼ同じものだったようですが、
非常に気がかりなのは学会プログラムのDiekema講演の梗概(P.6)の内容。

Ashley事件の概要をまとめた後で、次のように書かれています。

Today, many physicians and institutions are struggling with whether to offer similar treatment when parents request it. At the same time, critics have charged that this form of medical intervention represents the worst of medical hubris and the unwise application of medical technology.

今日、多くの医師や医療機関は親の要望があった場合に類似の治療を提供するべきかどうか頭を悩ませている。同時に、このような医療介入については医療の最悪の傲慢であり、医療技術の愚劣な応用であるとの批判もある。

The presenter, an author of the original paper, will explore the medical, social and other controversial treatments in profoundly disabled children. He will address whether the use of growth attenuation therapy can ever be justified and will examine the constraints that should be placed on the use of such treatment. In addition, the case will provide a framework for understanding the bioethical issues that arise in the use of novel and controversial medical treatments.

元論文の著者である講演者が、医療的に、社会的に、またその他の面でも論議を呼ぶ重症障害児の治療について考察する。成長抑制療法は果たして正当化されうるのか、またこのような治療にはどのような制限が設けられるべきかについて検討を行う。さらにこの症例は斬新で物議を醸す医療における倫理問題を理解する上での枠組みを提供するだろう。

学会プログラムはこちら


Diekemaという人は、どこまで恥知らずなんだろう。

あたかも当該ケースとは利害関係のない倫理学者が客観的な解説をするかのような姿勢で
成長抑制療法そのものを概念化しようとしていますが、

彼は当該ケースの当事者です。
Ashleyケースについてきちんと説明責任を果たすのが先ではないでしょうか。

真実を知っているはずの人たちが口をつぐんだまま、
仮にも科学系の学会でこのような講演が行われ、
重症障害児への成長抑制が医療的な概念付けをされていく。

誰か、これを止めなければならないと考える人はいないのでしょうか――。
2008.08.03 / Top↑