ブルガリアでも先週、議会に自殺幇助合法化法案が提出され、否決されたらしい。と同時に、英国で「最少意識状態」の女性から栄養と水分を引き上げるよう訴訟が起きたとか。
:この記事は、イタリアの話題にも触れて、あいついで否決されていることを喜ぶトーンだけれど、別の見方をすれば、イタリアだけは逆の法案にせよ、あちこちの国の議会に自殺幇助合法化法案が提出され始めている、ということでもある。英国の情報も気になる。そのうち続報がどこかで目につくと思うけど。
http://www.nationalrighttolifenews.org/news/2011/07/italy-joins-bulgaria-and-france-in-blocking-euthanasia-legislation-as-new-withdrawal-of-treatment-case-is-about-to-be-heard-in-britain/
シンガポールで“無益な治療”事件。64歳の主婦 Lee Ah Cheoさんが家族の望みにもかかわらず人工呼吸器の装着を病院に拒絶され、亡くなった。家族は警察に通報。:前線は着々とアジアに迫りつつある。表面的には報道も議論もされないけどね。
http://health.asiaone.com/Health/News/Story/A1Story20110706-287760.html
Lancetの最新号は、ほとんどHIV感染予防一色??:やっぱり、「子どものワクチン」の次なるマーケット創出ターゲットはHIV感染予防ということ?
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2811%2961109-4/fulltext?elsca1=TL-150711&elsca2=email&elsca3=segment#
米国医師会雑誌JAMAに発表された論文で、あまりに肥満が酷い子どもは親から引き離してはどうかと、その倫理性が議論されている。:医療を巡る意思決定がどんどん強権的なものになっていく感じがする。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/231017.php
黒人の入所者が多いナーシング・ホームでは、黒人患者が辱そうを生じる割合はその他のハイ・リスク患者よりも高い。:ちゃんと記事を読んでいないけど、このデータ、どう解釈するよ?
http://www.medicalnewstoday.com/articles/231114.php
脊損の程度は、成人の場合、自身の健康度の評価には影響しない、との調査結果。:これはちょっと興味深い結果。ロックトインの人の7割が「幸せ」と回答という調査もあった。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/231009.php
自閉症に関与する遺伝子。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/230985.php
突然の心臓まひで死ぬ遺伝子リスク。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/230961.php
英国で癌患者が急増。10年後には10人に4人が癌にかかることに。
http://www.guardian.co.uk/world/2011/jul/14/four-in-ten-britons-cancer?CMP=EMCGT_140711&
英国の海洋博物館に、タイタニック号から引き揚げられた遺品が展示されている。
http://www.guardian.co.uk/culture/2011/jul/13/titanic-national-maritime-museum-extension?CMP=EMCGT_140711&
オーストラリア、今年はむちゃくちゃ寒いって。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/weather/coldest-winter-night-this-year/2227542.aspx?src=enews
:この記事は、イタリアの話題にも触れて、あいついで否決されていることを喜ぶトーンだけれど、別の見方をすれば、イタリアだけは逆の法案にせよ、あちこちの国の議会に自殺幇助合法化法案が提出され始めている、ということでもある。英国の情報も気になる。そのうち続報がどこかで目につくと思うけど。
http://www.nationalrighttolifenews.org/news/2011/07/italy-joins-bulgaria-and-france-in-blocking-euthanasia-legislation-as-new-withdrawal-of-treatment-case-is-about-to-be-heard-in-britain/
シンガポールで“無益な治療”事件。64歳の主婦 Lee Ah Cheoさんが家族の望みにもかかわらず人工呼吸器の装着を病院に拒絶され、亡くなった。家族は警察に通報。:前線は着々とアジアに迫りつつある。表面的には報道も議論もされないけどね。
http://health.asiaone.com/Health/News/Story/A1Story20110706-287760.html
Lancetの最新号は、ほとんどHIV感染予防一色??:やっぱり、「子どものワクチン」の次なるマーケット創出ターゲットはHIV感染予防ということ?
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2811%2961109-4/fulltext?elsca1=TL-150711&elsca2=email&elsca3=segment#
米国医師会雑誌JAMAに発表された論文で、あまりに肥満が酷い子どもは親から引き離してはどうかと、その倫理性が議論されている。:医療を巡る意思決定がどんどん強権的なものになっていく感じがする。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/231017.php
黒人の入所者が多いナーシング・ホームでは、黒人患者が辱そうを生じる割合はその他のハイ・リスク患者よりも高い。:ちゃんと記事を読んでいないけど、このデータ、どう解釈するよ?
http://www.medicalnewstoday.com/articles/231114.php
脊損の程度は、成人の場合、自身の健康度の評価には影響しない、との調査結果。:これはちょっと興味深い結果。ロックトインの人の7割が「幸せ」と回答という調査もあった。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/231009.php
自閉症に関与する遺伝子。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/230985.php
突然の心臓まひで死ぬ遺伝子リスク。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/230961.php
英国で癌患者が急増。10年後には10人に4人が癌にかかることに。
http://www.guardian.co.uk/world/2011/jul/14/four-in-ten-britons-cancer?CMP=EMCGT_140711&
英国の海洋博物館に、タイタニック号から引き揚げられた遺品が展示されている。
http://www.guardian.co.uk/culture/2011/jul/13/titanic-national-maritime-museum-extension?CMP=EMCGT_140711&
オーストラリア、今年はむちゃくちゃ寒いって。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/weather/coldest-winter-night-this-year/2227542.aspx?src=enews
2011.07.15 / Top↑
6月18日の補遺で拾って、以下のように書いた話題の続報。
この時、Daily Mailは警察が捜査を始めたかのように書いているのだけれど、
どうやら、その部分は誤報だったらしくて、
今回の「続報」は
「警察は捜査しないことに決めた」という内容。
Police drop investigation into Dingitas assisted suicide mother
Daily Record, July 14, 2011
Mother in the clear over son’s suicide at Dignitas
The Guardian, July 14, 2011
でも、この話、「やっぱり思った通りだったわね」と言って終わるわけにはいかない。
そういう話じゃない。違う。断固、ゼッタイに、違う。
なぜなら、「これまでの事例から不起訴になる確率が非常に高い」ということと
「だから警察が捜査もしない」ということとは全然、同じではないから。
09年の公訴局長のガイドラインは
「自殺を勧めたり幇助した事件は全て警察の捜査対象となる」と明記しており、
そもそも、あのガイドラインは、
警察の捜査を受けて後に、本来なら起訴相当の証拠がある自殺幇助事件で、
検察が起訴・不起訴の判断をする手順とスタンダードを定めたもの。
しかも、起訴が公益に値するかどうかの判断を最終的に確定できるのは
公訴局長の同意によってのみとまで規定しているはず。
(詳細は文末の「ガイドラインを読む」のエントリーに)
「どうせ不起訴になるに決まっているなら警察は捜査しなくてもよい」とも
「どうせ起訴になる人はいないと世の中みんなが考えるようになったら、
捜査すべき自殺幇助事件かどうかを警察が判断してもよい」とも
書かれているわけではない。
「起訴・不起訴判断の段階で」公益を考慮して「公訴局長が最終的に決める」と
定められた手順が「どうせ不起訴に決まっているから踏まなくてもよい」とばかりに
なし崩しにされていくなら、それこそが「すべり坂」ではないか。
それに、ものすごく不快なのは
Guardianの記事の後半がガイドラインに言及し続けていながら
「自己決定能力がある人が自己決定したことであると明らか」とか、
「幇助行為が自分を利する目的ではなく思いやりからしたことだと明らか」だとか
「幇助した者が警察の捜査に協力的であること」など
不起訴にカウントされるいくつかの要件を並べてみせるばかりで、
警察が捜査に入らない判断をする、という
ガイドラインの枠組みそのものに反する今回の矛盾については
一切、まったく触れていないこと。
【追記】
Wesley Smithが、この一件について
この青年だって絶望を乗り越えて生きていけたかもしれないというのに
英国はこうして重い障害を負った人たちは幇助を受けて自殺してよいとのメッセージを送っている、と
批判しているけど、
その中で「警察の十分な捜査の後で」という文言を含むガイドラインの一節を引用しながらも、
その警察が捜査をしないと明言していることの不適切については触れていない。
http://www.firstthings.com/blogs/secondhandsmoke/2011/07/14/abandoning-the-disabled-to-assisted-suicide-in-the-uk/
【ガイドライン関連エントリー】
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 1(2010/3/8)
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 2(2010/3/8)
英国の自殺幇助ガイドライン後、初の判断は不起訴(2010/3/26)
【英国人のDignitasでの自殺事件エントリー】
スイスDignitasで幇助自殺とげた英国人100人に(2008/10/3)
息子をDignitasで自殺させた両親、不問に(英)(2008/12/10)
「病気の夫と一緒に死にたい」健康な妻の自殺をDignitasが検討中(2009/4/2)
Dignitasに登録の英国人800人(2009/6/1)
これまでにDignitasで自殺した英国人114人の病名リスト(2009/6/22)
英国の著名指揮者夫妻がDignitasで揃って自殺(2009/7/14)
またしても著名英国人音楽家がDignitasで自殺(2009/9/20)
Dignitasの内部をGuardianが独占取材(2009/11/19)
国別・Dignitasの幇助自殺者、登録会員数一覧(2010/3/1)
また英国の著名人がDignitasで自殺:Purdyさんと同じ多発性硬化症(2010/4/1)
リッチな英女性のDignitas死に財産がらみの不審か、警察が捜査に(2010/4/14)
Dignitasで英国人がまた自殺、今度は「老いて衰えるのが怖いから」(2011/4/3)
英国で、水の事故で全身マヒになった33歳の息子をスイスへ連れて行って自殺させたという女性Helen Cowieさんがラジオ番組に電話で自殺幇助を告白し、警察の捜査を受けている。:英国では、事故で全身マヒになった23歳の元ラグビー選手を Dignitasへ連れて行った両親がすでに「起訴するだけの証拠はあるが、起訴が公益にならない」として不起訴になっている。だいたい、公訴局長のガイ ドラインが出て以降、起訴になった人はいないのだから、この人も不起訴になるのだろう。
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2004955/I-helped-paralysed-son-33-die-Dignitas-says-mother-police-launch-assisted-suicide-investigation.html?ito=feeds-newsxml
この時、Daily Mailは警察が捜査を始めたかのように書いているのだけれど、
どうやら、その部分は誤報だったらしくて、
今回の「続報」は
「警察は捜査しないことに決めた」という内容。
Police drop investigation into Dingitas assisted suicide mother
Daily Record, July 14, 2011
Mother in the clear over son’s suicide at Dignitas
The Guardian, July 14, 2011
でも、この話、「やっぱり思った通りだったわね」と言って終わるわけにはいかない。
そういう話じゃない。違う。断固、ゼッタイに、違う。
なぜなら、「これまでの事例から不起訴になる確率が非常に高い」ということと
「だから警察が捜査もしない」ということとは全然、同じではないから。
09年の公訴局長のガイドラインは
「自殺を勧めたり幇助した事件は全て警察の捜査対象となる」と明記しており、
そもそも、あのガイドラインは、
警察の捜査を受けて後に、本来なら起訴相当の証拠がある自殺幇助事件で、
検察が起訴・不起訴の判断をする手順とスタンダードを定めたもの。
しかも、起訴が公益に値するかどうかの判断を最終的に確定できるのは
公訴局長の同意によってのみとまで規定しているはず。
(詳細は文末の「ガイドラインを読む」のエントリーに)
「どうせ不起訴になるに決まっているなら警察は捜査しなくてもよい」とも
「どうせ起訴になる人はいないと世の中みんなが考えるようになったら、
捜査すべき自殺幇助事件かどうかを警察が判断してもよい」とも
書かれているわけではない。
「起訴・不起訴判断の段階で」公益を考慮して「公訴局長が最終的に決める」と
定められた手順が「どうせ不起訴に決まっているから踏まなくてもよい」とばかりに
なし崩しにされていくなら、それこそが「すべり坂」ではないか。
それに、ものすごく不快なのは
Guardianの記事の後半がガイドラインに言及し続けていながら
「自己決定能力がある人が自己決定したことであると明らか」とか、
「幇助行為が自分を利する目的ではなく思いやりからしたことだと明らか」だとか
「幇助した者が警察の捜査に協力的であること」など
不起訴にカウントされるいくつかの要件を並べてみせるばかりで、
警察が捜査に入らない判断をする、という
ガイドラインの枠組みそのものに反する今回の矛盾については
一切、まったく触れていないこと。
【追記】
Wesley Smithが、この一件について
この青年だって絶望を乗り越えて生きていけたかもしれないというのに
英国はこうして重い障害を負った人たちは幇助を受けて自殺してよいとのメッセージを送っている、と
批判しているけど、
その中で「警察の十分な捜査の後で」という文言を含むガイドラインの一節を引用しながらも、
その警察が捜査をしないと明言していることの不適切については触れていない。
http://www.firstthings.com/blogs/secondhandsmoke/2011/07/14/abandoning-the-disabled-to-assisted-suicide-in-the-uk/
【ガイドライン関連エントリー】
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 1(2010/3/8)
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 2(2010/3/8)
英国の自殺幇助ガイドライン後、初の判断は不起訴(2010/3/26)
【英国人のDignitasでの自殺事件エントリー】
スイスDignitasで幇助自殺とげた英国人100人に(2008/10/3)
息子をDignitasで自殺させた両親、不問に(英)(2008/12/10)
「病気の夫と一緒に死にたい」健康な妻の自殺をDignitasが検討中(2009/4/2)
Dignitasに登録の英国人800人(2009/6/1)
これまでにDignitasで自殺した英国人114人の病名リスト(2009/6/22)
英国の著名指揮者夫妻がDignitasで揃って自殺(2009/7/14)
またしても著名英国人音楽家がDignitasで自殺(2009/9/20)
Dignitasの内部をGuardianが独占取材(2009/11/19)
国別・Dignitasの幇助自殺者、登録会員数一覧(2010/3/1)
また英国の著名人がDignitasで自殺:Purdyさんと同じ多発性硬化症(2010/4/1)
リッチな英女性のDignitas死に財産がらみの不審か、警察が捜査に(2010/4/14)
Dignitasで英国人がまた自殺、今度は「老いて衰えるのが怖いから」(2011/4/3)
2011.07.15 / Top↑
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