自閉症は原因すらはっきりしていないというのに、というか、はっきりしていないからこそ、なのか、ありとあらゆる代替療法がはびこって、自閉症児のいる家族の4分の3はそういう療法を試みたことがあるという。Diekema医師が”You have a duty to make sure there is a good reason to believe it might work and not hurt your child.“とコメントしている。よく言うよ。それ、そのままAshley療法をやってはいけない理由になるでしょーが。
http://www.chicagotribune.com/health/chi-autism-science-nov23,0,6519404,full.story
http://www.chicagotribune.com/health/chi-autism-science-nov23,0,6519404,full.story
米国で遺伝子差別を禁じる法律が出来た。:でも、記事がこの法律を歓迎しているのは差別が違法になったからというよりも、差別禁止法が出来たので、これでやっと遺伝子診断の研究を大手を振って進めることが出来る、差別の問題に法律で手を打って障壁が取り除けた、よかった、めでたい……というトーン。でも、差別禁止の法律を作らなければならないということは、遺伝子診断によって差別が起こるということでもあって。
http://www.nytimes.com/2009/11/22/opinion/22sun3.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/11/22/opinion/22sun3.html?_r=1&th&emc=th
DNA検査のおかげで、それまで我が子だと思って育ててきた子どもが実は自分の子ではないと知る父親が増えている……という恐ろしい記事のようなのだけれど、最初のページに出ているのは、「やっぱり……」と思って離婚して養育費の支払いもするもんか……と思ったのだけど、4年も育ててきた娘との絆は、たとえ彼女が他の男性の子どもだと分かっても断ちがたくて、離婚後も娘とは親子の関係を続けている、という男性の話。これは、心が温まる……というか、ほら、人間の心って、やっぱり科学や理屈だけで割り切れるもんじゃない。
http://www.nytimes.com/2009/11/22/magazine/22Paternity-t.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/11/22/magazine/22Paternity-t.html?_r=1&th&emc=th
米下院で、医師らにメディケアの患者の受け入れを義務付ける法案が通過した。メディケアの患者を診てくれる医師がなかなか見つからなくて、高齢者が困っている。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/171765.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/171765.php
2009.11.23 / Top↑
去年、巨大製薬会社とのえげつない癒着振りが騒がれた
著名児童精神科医Biederman医師のスキャンダルが
ADHDや小児の双極性障害の薬物療法のエビデンスに疑問を投げかけたのは
記憶に新しいところですが、
(詳細は文末にリンク)
著名児童精神科医Biederman医師のスキャンダルが
ADHDや小児の双極性障害の薬物療法のエビデンスに疑問を投げかけたのは
記憶に新しいところですが、
(詳細は文末にリンク)
このスキャンダル、今頃になって、オーストラリアに飛び火。
2007年からオーストラリアの小児科学会が
ADHDの治療ガイドラインを作っていたらしいのですが、
ADHDの治療ガイドラインを作っていたらしいのですが、
リタリンなどの薬物療法を最善の治療法としているものだから
没にして、新たに書き直されることに。
没にして、新たに書き直されることに。
南オーストラリア大学のBrentonProsser教授は
「親御さんには薬物療法は最後の手段に、と薦めます。
薬がスキルを身につけてくれるわけではないし、
人付き合いのスキルを磨いてくれるわけでもないですからね」
「親御さんには薬物療法は最後の手段に、と薦めます。
薬がスキルを身につけてくれるわけではないし、
人付き合いのスキルを磨いてくれるわけでもないですからね」
オーストラリアでも去年、
このガイドラインの策定を担当した10人のうちの7人に
ADHDの治療薬の製薬会社と金銭的な繋がりがあったことが判明した、とのこと。
このガイドラインの策定を担当した10人のうちの7人に
ADHDの治療薬の製薬会社と金銭的な繋がりがあったことが判明した、とのこと。
ADHD guidelines pulled after payment scandal
The Herald Sun, (The Daily Telegraph), November 23, 2009
The Herald Sun, (The Daily Telegraph), November 23, 2009
私は、3年半くらい前に仕事で介護と医療関連の英語ニュースを読むようになってから、
こんな重大なニュースなのに、どうして日本では報道されないんだろう……と
首を傾げることがなんとも多いのだけど、
こんな重大なニュースなのに、どうして日本では報道されないんだろう……と
首を傾げることがなんとも多いのだけど、
このBiedermanスキャンダルも、その1つ。
オーストラリアでも、もしも、このスキャンダルが報じられていなかったら
ADHDの治療ガイドライン策定に関わっている医師らの
製薬会社との関係が取り沙汰されることもなかったのかもしれないし……。
ADHDの治療ガイドライン策定に関わっている医師らの
製薬会社との関係が取り沙汰されることもなかったのかもしれないし……。
もちろん英語圏同士だと情報はツーツーだから隠しようがない、ともいえるわけですが、
インターネット時代なのだから日本でも情報そのものは入っているのに
なぜか、ある種のニュースには、日本のメディアはまったく反応しない。
なぜか、ある種のニュースには、日本のメディアはまったく反応しない。
メディアが反応しないから、ネット上でごく限られた人の間で知られていても、
それだけで終わって、然るべき動きにつながるということがない。
それだけで終わって、然るべき動きにつながるということがない。
メディアがまさか本当に知らないのか、それとも知っていても反応しないのか、
その辺りのことを考えると、ものすごく不気味……。
その辺りのことを考えると、ものすごく不気味……。
当ブログが拾った“その種のニュース”とは、
このBiedermanスキャンダルの他に、例えば、
このBiedermanスキャンダルの他に、例えば、
臓器移植を巡って世界で起こっていること(再掲)(2009/6/19)
バイオ企業と結託した葬儀屋が遺体から組織を採り放題(2009/7/30)
被災地に“救助”にではなく“臓器狩り”に人が駆けつける“腎臓バザール”(2009/7/31)
米国の市場から引き上げられたSSRIが日本で売り出されたことの怪(2009/9/2)
映画「私の中のあなた」は“空想”でも“未来の話”でもなく、既に現実(2009/9/15)
HPVワクチン接種後に13歳女児が死亡(英)(2009/9/29)
2009.11.23 / Top↑
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