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米国のThe National Cancer Instituteから
固形臓器の移植を受けた人の発がんリスクについて
標題のような衝撃的な調査結果がJAMAの11月号で報告されている。

その論文によると、

肝臓、心臓、肺、腎臓などの固形臓器の移植を受けた人は
ガン全般にかかるリスクが通常の2倍。

また、移植を受けた人では
複数の異なったタイプのガンにかかるリスクも高まる、とも。

論文によると、
2010年に米国で行われた臓器移植の総数は28664件で、
腎臓移植が16899件、
肝臓移植が6291件、
心臓移植が2333件、
胚移植が1770件。

レシピエントで発がんリスクが上がる原因は
免疫抑制と発がんウイルス感染で、

レシピエントの発がんリスクを解明し、
免疫系や感染などなどについて明らかにすることによって
移植医療の安全性を高める方法の解明に繋げることができる、と。

具体的なデータについては、面倒なので以下に抜きます。

By evaluating data of 175,732 transplants (39.7% of the U.S. total during 1987-2008), the researchers established that 60.9%, i.e. the majority of recipients were male and the average transplant age was 47 years, with the most commonly organs transplanted being liver (21.6%), kidney (58.4%), lung (4.0%) and heart (10.0%). During follow up, 10,656 transplant recipients were diagnosed with a malignancy, with evaluations revealing an overall doubling of cancer risk compared with that of the general public.

They discovered that recipients of transplants had an increased risk for 32 different types of malignant cancer, some related to known infections (e.g. Kaposi sarcoma and anal cancer), and others not related to infection (e.g. thyroid cancer, lip cancer and melanoma).

In addition they found that the most prevalent cancers with increased risk were non-Hodgkin lymphoma (1,504), liver cancer (930), Kidney cancer (752) and lung cancer (1,344), which collectively made up 43% of all cancer cases in individuals who had received a transplant in comparison with 21% in the U.S. general population.




臓器の種類を問わず、レシピエントでは非ホジキンリンパ腫のリスクが上がる。

肺がんのリスクが最も高いのは肺の移植を受けた人だが、
肺がんリスクは肝臓、心臓、腎臓のレシピエントにもある。

肝臓がんのリスクが上がるのは肝臓移植を受けた人のみ。

腎臓がんリスクが最も大きいのは腎臓移植を受けた人だけれど、
心臓と肝臓の移植を受けた人でも腎臓がんリスクは上がる。

これらは、発がんウイルス感染だけでは説明ができないので
免疫不全や炎症、元々の病気や薬物の毒性(medication toxicity)など
臓器移植を受けた患者での発がんのメカニズムについて研究を進めて、
移植患者のがんの予防と早期発見、長期の延命に結び付ける必要がある、と結論。

(「長期の延命」と訳した個所、原文は improvement in long-term survival )

著者らは、
移植患者のがんについては、これまで腎臓レシピエントに関心が集中していたが、
様々な臓器の移植患者についても広く研究を呼び掛けている。


Organ Transplant Recipients Have Higher Risk Of Some Cancers
MNT, November 2, 2011


なお、JAMAの当該論文のアブストラクトはこちら ↓
http://jama.ama-assn.org/content/306/17/1891.short
2011.11.03 / Top↑
(前のエントリーからの続きです)

② 一般の脳死判定は家族に知らせずに行われることもあり、
家族に内緒で臓器をとって移植に使った事例が実際にある、こと。

日本移植学会元理事長が自ら
30年代に家族に無断で眼球をとっていたことを認めている。

この「移植」という雑誌に1983年に掲載された文章は、
移植医療の関係者だけを対象に書かれて無防備なだけに、えげつないことこの上ない。

今から約一〇ねんくらい前、私の長男が足利日赤病院の眼科の胃腸をしていたときに、千葉大学の雨宮氏のグループが腎臓を取りにやってきた。旅館に泊まって患者さんが死ぬのを待っていて、死亡すると、息子の話によると、禿鷹のように全部もっていってしまったということを聞いて、なかなかやっているなと感心した。移植をやる人は非常に勇気と熱情をもってやらなければならない。非常に結構なことだと思った。腎臓は焼いてしまえば跡は残らないが、昭和三三年に角膜移植の法律ができた前の時代には、私たちが眼球を取ると、その後に義眼を入れた。義眼を入れて焼くと、義眼が残ってしまい、これには非常に困った。……(中略)……
われわれ五人の教授が死体損壊罪の下を潜りながら以上のようなことをやっているうちに、盛岡で今泉教授がついに摘発され、送検されてしまった。
(P.71-72に「移植」から抜粋)



まさに「一般人とはかけ離れた移植医の『盗み』に対する感覚」(p.71)。


③ 臓器摘出時に筋弛緩剤や麻酔薬が使われることについて。

これについてはよく耳にすることだけど、
私は聞くたびに肌が粟立つような生理的な恐怖を覚える。

それは子どもの頃に見た
感覚も知能も正常なのに肉体が死んでしまった男が
生きたまま焼かれるまでの苦悩と苦痛を描いた楳図かずおの恐ろしい漫画を思い出すから ↓
楳図かずおの脳死?漫画(2008/4/3)

そして、Ashley事件や無益な治療論を追いかけながら
医療には「分かっていると証明できない」ことを平気で「わかっていない」と同じとする
ご都合主義で非科学的なところがあることを痛感してきたから ↓
「わかる」の証明不能は「わからない」ではない(2007/9/5)

その私の恐怖が、この本の 101ページから102ページにかけて裏付けられている。

万が一他人に分からないだけでドナーにされた人に多少でも意識があった場合には
「メスで体を切り裂かれる痛みを感じながらも表示できなかったために、
麻酔は不要とされ、筋弛緩剤だけの投与で済まされることになった、
そんな患者の存在も想定しなければなりません」

「麻酔薬を使用する理由は、短時間の心停止があっても、
その後に心臓マッサージなど蘇生処置と同じことを行うため、
痛みを感じる生体と同様と考えられること、場合によっては
蘇生して抵抗される可能性も否定できないからです」

ドナーは臓器を摘出されたら死ぬのだから、
万が一にも、そういう、あまりにもむごい断末魔のうちに死んでいったのだとしても
まさに「死人に口なし」。誰もそれを知ることはない。

だけど、それだけに、
万が一にも自分の家族が人生の最後の最後に、誰にも知られずに
そんな地獄のような苦しみを味わわなければならないとしたら……と、
私はどうしても考えてしまう。


④「臓器は社会資産」「脳が正常に機能しなくなったら死」発言。

これは09年7月の法改正議論の際の参考人質疑を
私自身、ビデオで見て衝撃を受けたので、くっきりと覚えている。

大阪大学大学院の高原史郎教授
「社会の資産としてのそういう臓器」
「いわゆる人格として、個人として成り立っているというのは、
やはり私は脳が正常に働いている状態だと思います」

福島豊前衆議院議員
「脳の状態が人の自己としての存在の一貫性を保てない状態になった場合は、
人の死とすべきである」

パーソン論は日本の移植医療の界隈にも着実に浸透している……。

ついでに非常に気になる情報として、
米国ヴァージニア州では「遷延性意識障害」を死と規定している、
メディケイドは「遷延性意識障害」となれば打ち切りとなる、とのこと。

そのほか、

・臓器移植医療にかかる費用は、1000万~2000万(詳細はp.116)

・腎臓移植に透析以上のQOL向上や延命効果があるとのエビデンスは今だに示されていない。

・ドナーカードがあり、脳死下で臓器提供をした直後に家族に聞くと
本人の意思を尊重したことへの満足感を口にすることが多いが、
その後、時間が経つにつれて、その時の決断への疑いや自責が出てくるのでは、と。


最後に、
この本を作った人たちが恐らくは痛切な皮肉を込めただろうと思われる、
東大大学院医学系研究所の会田薫子氏の2005年の文章からの
まことに天晴な引用を以下に――。

……『無駄に死にたくない、誰かのためになりたい』という“善意”の一般市民がいる。しかし、彼らの善意が無知に基づいているとしたら、どうなのだろうか……一般市民が脳死について本当のことを知れば、ドナーが減りすっかり定着した臓器移植システムが揺らぐ、と心配する医療関係者がいるという。しかし、こうした懸念は本末転倒であるといわなければならない。
(p.173)

2011.11.03 / Top↑
山口研一郎監修、臓器移植法を問い直す市民ネットワーク編著の
「脳死・臓器移植Q&A50 ドナーの立場で“いのち”を考える」を読みました。

Ashley事件の周辺の「科学とテクノで簡単解決文化」の情報を読みかじる中で、
臓器移植についても拾い読みしてきたエントリーが相当数に上ってきたので
以下のように09年6月までと、それ以降の2つに分けてとりまとめてみましたが ↓

臓器移植を巡って世界で起こっていること(再掲)(2009/6/19)
これまでの臓器移植関連エントリーのまとめ(2011/11/1)

特に去年から、
臓器提供安楽死、安楽死後臓器提供、DCDプロトコルの広がり、死刑囚の臓器利用など
相次いで提言される“臓器不足”解消策には非常に気がかりなものが続発し
大変大きな懸念を覚えているところです。

一方、臓器移植の話題は、私にとっては
Ashley事件の周辺で、バラで目につくニュースを「ついでに」拾っていたら
いつのまにか、それらが繋がって一つの大きな流れとして見えてきた……という
問題意識の形成過程をたどったものなので、依然として詳しい知識を欠いたままです。

その都度、MLなどを通じて詳しい方にご教示いただきながら
たどたどしく、ここまで情報を拾ってきましたが、

今回、このQ&Aを読んで、
それまで分からないままだったことや
確認したいと考えつつ放置してきたことがいくつも解決したので、
そうしたメモを中心に、この本から以下に――。

まず「はじめに」は冒頭、
2010年7月の改正臓器移植法施行からの1年間に
脳死下での臓器摘出が55例あったこと、そのうち
本人意思が不明で家族の承諾だけで摘出された例が49例に上ることを紹介。

それに続いて以下のように問いかけている。

……脳死でも、心臓は動きつづけ長く生存している人がいますが、そのことは広く知らされているでしょうか。ドナーカードだけでなく、健康保険証や免許証にも臓器提供意思表示欄が設けられていますが、記入する前にどれだけの正確な情報が伝えられているでしょうか。……(略)……
あなたは「脳死」という状態の患者さんに会ったこと、接したことはありますか。
あなたは「脳死」からの臓器摘出が、どんな手順で行われるのかを知っていますか。
(略)
本書では、厚生労働省のパンフレットでも触れられず、マスコミでもあまり報道されることのないドナーの立場から、「脳死」「臓器摘出」「臓器移植」の問題点を考えます。……(以下略)



以下、私自身がこの本で知り、特にメモしておきたい点についてのみ。

① 「法的脳死判定」と「一般の脳死判定」は別物である、こと。

臓器提供の目的で行われる法的脳死判定に手順や病院が決まっている(詳細はp.61-65)が、
治療方針の決定等のために行われる一般の脳死判定の場合は判定の手順は決まっていない。

この一般の脳死判定が「粗雑に」行われて
ドナー候補の患者を心停止前に「脳死」や「脳死に近い」と診断し
患者家族に終末期の説明を行うことで、心停止後の臓器提供へ誘導に使われている。

その背景にあるのは、以下のような移植医療の技術的な要請。

……ドナーが心停止する前に長時間、低血圧が続くと臓器の機能が落ちて、移植に使えなくなる可能性があります。夜間に死亡すると、臓器の輸送手段・手術室の確保も困難になります。心臓の拍動が停止すると血流が途絶えて臓器が痛み、血が固まると移植に使えなくなります。このため、できるだけ早く臓器を冷やすこと、血液を凝固させないための薬物ヘパリンを投与することが必要です。良好な状態で臓器移植を実現するために、移植医にとっては人工呼吸器を装着した意識不明の患者がドナー候補者になります。余裕を持って臓器提供の承諾を得て、臓器を早く冷やす目的でドナー候補者の生存中にカテーテルを挿入する、同時に血が固まらないようにヘパリンを投与する、さらに慈善な心停止を待つのではなく人為的に人工呼吸を停止すると、臓器の状態もよく、緊急手術ではなく計画手術で臓器の摘出・移植が可能になります。
(p.66-67)



また、ヘパリンについては114ページにも

 移植可能な臓器を得るためには、心停止=血流の停止から兆時間は待てません。待つ間に臓器の機能が低下して、臓器移植に使える状態ではなくなるからです。血液を固まらせない薬(抗血液凝固剤ヘパリン)を投与しないと、心停止から二〇分程度で血液が凝固し始めます。血液が凝固した臓器を移植すると、移植患者の血管を詰まらせて即死させます。
 そこで血液が凝固しないように心停止前からヘパリンを注入します。先に心停止してしまった場合でも、臓器を新鮮に保つために心臓マッサージをしながら、ヘパリンを投与します。心臓マッサージを行うと蘇生する可能性があり、血液循環が停止した死体とは言えません。また、抗血液凝固剤ヘパリンは、脳内出血や外傷患者には致死的な悪影響のある薬(原則禁忌)ですが、そうした説明がなされているか、患者家族の正確な理解や同意を得て投与されているかどうか疑問です。



それらは臓器移植法制定よりも以前から多数行われてきたことであり、
移植法制定後も「一般の脳死判定」後に行われている、として
67-68ページにデータが挙げられています。

米国でCDC(心停止後臓器提供)をERで解禁しようという提案でも議論になっていた
「移植医療」と「救急医療」が両立しない、というのが、
なるほど、こういうことなわけですね。

心臓が止まる前から人為的な操作が行われている事実については
105ページから108ページにかけても報告事例の詳細な検証があり、

「臨死期の倫理を最も侵害しているのが
『心臓が停止した死後(心停止後)』として行われている臓器や組織の摘出です」と
112ページにもあるように、

これまで当ブログで拾ってきた「CDCの患者は本当に死んでいるのか」との
米国などでの議論の問題点にダイレクトに繋がっていく論点――。

(次のエントリーに続く)
2011.11.03 / Top↑
1日の補遺で拾ったNYTの
マイケル・ガザニガのインタビュー記事を読んでみた。

Decoding the Brain’s Cacophony
The NYT, October 31, 2011


なんだぁ、要はGazzaniga先生(71)の新刊本
“Who’s in Charge? Free Will and the Science of the Brain” (HarperCollins)の
プロモ記事なのね……と、脱力しつつ、

若干20代の若さで、
てんかんの治療で脳梁離断術で左右の脳のつながりを断たれた患者の観察から
右脳・左脳それぞれが別の働きをつかさどっているのではとの仮説に至り、
果敢に高名な研究者に直接アタックして研究を続け、
右が知力・左が感性という有名な右脳・左脳説ばかりか、
脳はもっと複雑にそれぞれの場所で役割を担っていることまで発見し
世界的な脳神経学者となったガザニガ氏の軌跡をたどりつつ読み進んでいくと、

その輝かしい業績とか
あれこれオモロい実験での失敗談の後で、

またまた米国の“個体決定論”(これはspitzibaraの勝手な造語)社会の実態が飛び出してきて
そろそろこういう“急襲”には慣れたはずなのに、やっぱりぶったまげてしまう。

ガザニガ氏が2007年に
The John D. and Catherine T. MacArther 財団 Research Network on Law and Neurosicenceという
法と神経科学の研究ネットワーク組織を立ち上げた背景にあるのは

近年、法廷で弁護士たちが
脳の画像をウソ発見機のデータのように証拠として提出し、
それが採用されるようになってきている……のだという。(げええっ)

で、ガザニガ氏は脳神経学者として今回の本で
そうした傾向に警告を発しているらしい。

曰く、
脳画像はいわばスナップショットであり、
ある一瞬の脳の状態を移したに過ぎないので、
その瞬間の前後の脳機能については何も語っていない。

曰く、
健康な脳の持ち主の間でも、
ある人にとっては“活発な”状態が別の人には“普通”だったりして
画像から言えることは限られている。

脳科学で
脳によって自動的に行動させられている部分と
自分の意思で行動する部分とに線引きをするなんて
今もできないし、これからもできるようにはならない、

そもそも犯罪行為を巡る「責任」を脳科学で云々することそのものが筋が違う……というのが、
どうやらガザニガ氏の今回の本の主題であるらしい。

良い判断とか自由意志というものは社会的に構成された概念であり
それをバイオのプロセスで説明しようなんて、愚かな試みだし、

「私が最終的に言いたいのは、
責任とは脳の所有物ではなく2人の人間の間の契約であり、
その人間同士の契約という文脈には脳決定論は何の意味も持たない、ということ」。

(お、分かってるじゃん。いいこと言うじゃん)

もちろん、
今後さらに脳科学が進み、脳が解明されるにつれて、
アカウンタビリティ(人間の行動を説明づけること)や責任が再定義されていくのは間違いないと
頑として信じて未来を描く学者さんたちもいる。

それなら、せめてその再定義がされるまでは
そのアカウンタビリティも責任も、これまで通りに
人間の心とか道徳的な直感、法と慣習の中で考えるのがよかろうよ、と
ガザニガ氏は言っている。


「英語圏のイデオロギー」が日本の心理学の研究に圧倒的な影響力を及ぼしていることに批判が出て、
ぶっちゃけ、これは脳科学の専横が懸念されているのだ……と直感した
数年前、某学会での緊迫の場面を、思い出した ↓

英語圏イデオロギーの専横は生命倫理学だけじゃなかった(2009/9/4)


上のエントリーでも書いていますが、
個体決定論(こんな言葉あるのかどうか知りませんが)というのは
脳科学だけじゃなくて遺伝子診断によっても強化されているみたいだから
脳画像がウソ発見機のデータと同じ証拠として採用可なのなら、
そのうちには遺伝子データも採用可になっていくのでは?

となれば、それはもう「マイノリティ・レポート」の世界――。
2011.11.03 / Top↑
日本語ブログ。ドイツの小児科医が語る「人体は放射能を決して忘れない」
http://vogelgarten.blogspot.com/2011_10_01_archive.html

OECD公表データから国民一人当たりの年間医療費と平均寿命の相関グラフを作ってくれた人がいる。アメリカって、なにやってんだろう? やっぱり皆保険は宝だと改めて思うんだけど、TPP……。
http://p.twipple.jp/XHLxw

日本。アマゾン電子書籍契約は妥当か無茶か 大手は反発、中小は興味示す?:もう、そこらじゅう表向き取り繕うことすらしなくなった、あからさまなネオリベだらけ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111101-00000006-jct-soci

ビル・ゲイツがG20に向けて、WPに途上国支援計画について記事を投稿。
http://www.washingtonpost.com/opinions/bill-gatess-plan-to-assist-the-worlds-poor/2011/10/30/gIQA28HldM_story.html

そのゲイツ氏、今度はブラジルへ行って、ブラジル政府と途上国の農業支援で合意。
http://www.bizjournals.com/seattle/news/2011/11/01/gates-foundation-partners-with-brazil.html

代理出産を問い直す会HP。東大から現在はエール大へ行かれた柳原良江氏らの会。
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~yyanagi/

その柳原良江氏ほかによる「テクノロジーとヘルスケア 女性身体へのポリティクス」(生活書院):あとちょびっとで読了、というところまで読んで止まっている。Ashley事件とも繋がる話題。読み終えないと。
http://www.seikatsushoin.com/bk/077%20technology.html

ADHDの治療薬に心臓疾患リスクが言われていた件で、FDAがリスクを否定。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/236941.php

ハッピーな人は要介護状態になる確率が低く、また長生きをする。
http://www.openpr.com/news/198587/Happiness-Leads-To-Longer-Life-And-Greater-Long-term-Care-Risk.html

10代の子ども達の肥満が問題視されて対応策はあれこれと言われているけど、実際に子ども達がどうしているかの調査研究がない。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/236862.php

米国の空港でテロ対策で導入されている全身スキャンに発がんリスクの指摘。X線被ばくは本人への医療上のメリットがなければ正当化できないのに、このままでは裁判所、学校などにまで広がる「すべり坂」が懸念される、と専門家。
http://www.propublica.org/article/u.s.-government-glossed-over-cancer-concerns-as-it-rolled-out-airport-x-ray
2011.11.03 / Top↑
「介護保険情報」2011年10月号の
連載「世界の介護と医療の情報を読む 64」で
以下の文章を書きました。

障害者に交通アクセスを保障するパラ・トランジット(米国)

2006年12月13日に採択された国連障害者人権条約は、障害者差別を解消するために締約国に「合理的配慮」の提供を保障するよう求めている。具体的にはどういう範囲が「合理的」なのだろうという漠然とした疑問が、私にはずっとあった。米国のパラ・トランジット制度を取り上げたワシントン・ポスト記事”Frustrating, dangerous Metro problem for the disabled”(8月7日)を読み、そこに「合理的配慮」の一つの鮮やかな形があるように感じたので、簡単に調べてみた。

米国では1973年のリハビリテーション法により、連邦政府の助成金を受けた活動や事業では、障害のために固定ルートを走る公共交通機関を利用できない人に、小さな車両での柔軟な移送サービスを提供することが義務付けられた。その後1990年の障害者法が平等な交通アクセス保障を障害者の権利として明確化し、沿線から1.2㎞の範囲で移送手段を提供するよう、すべての交通機関に義務付けた。財政的には財源付与のない、地方への委任事業(unfunded mandate)。
ワシントンD.C.地域で地下鉄とバスを運行するメトロによるパラ・トランジット制度、メトロ・アクセスの場合、メトロから米国最大手のパラ・トランジット民間企業MV トランスポーテーションに業務委託され(7年半の契約で委託費は5億4000万ドル)、MV社がさらに下請け10社を使い、運転手800人で実施。毎日7000人以上が一人一人個別に、または小型バスを乗り合わせる形で送迎サービスを利用している。

メトロ・アクセスの利用案内サイトを覗いてみると、前もって予約し、駐車スペースや建物までの距離や経路など一定の条件を満たせば、自宅ドアから目的地建物のドアまで”door to door”サービスを利用することができる。ドアと車両間の介助(視覚障害者のガイド、車イスを押す)は運転手が行い、重さ20キロ程度までで1往復なら荷物も運んでくれる。条件を満たさない場合は“corner to corner”サービスとなり、最寄りの街角で乗り降りする。運行時間は月曜から木曜までは朝5時から夜中の0時まで。金曜日と土曜日は翌日の朝3時まで。地下鉄やバスが運行している時間ならパラ・トランジットもOKなのだ。

実際には予約しても来てくれなかったり目的地と違う場所で下ろされたり、乗り合わせた人の経路によって思いがけない時間がかかったりと、信頼性には難もあるようだ。しかし地下鉄やバスだと3ドルか4ドルで済むところに、一人当たり40ドルもかけて柔軟なアクセス保証が行われていること自体に、駅にエレベーターやスロープが完備されたことを素朴に喜んできた日本の私は仰天してしまう。パラ・トランジットが米国では20年も前から配慮の合理性と実現可能性の範囲内だったのだという事実に――。

もっとも、この世界的不況のご時世にポスト紙がとりあげているのは、高齢化と障害者人口の増加に加えて、メディケアの給付抑制策で移動サービスがカットされるなどし、今後パラ・トランジット利用者の増加が予想されるためだ。今年度の事業予算は既に1億370万ドル。記事はメトロによる持続可能性の模索を紹介している。

まず、それまで一律片道3ドルだった料金に距離と時間制(上限7ドル)を導入。次に利用可能な人にはなるべく地下鉄やバスを使ってもらえるよう安全な乗り方の講習会を始めた。また駅構内のエレベーターの故障(これが結構多い)に備えて、障害のある人たち向けに代替え輸送専用バスも用意した。メトロ・アクセス車両の運行状況や駅エレベーターの故障状況をメールで通知する新サービスも始めた。

メトロではもともと高齢者や障害者にも利用しやすい改善策の導入に向けて毎月アクセス諮問委員会を開催しており、当事者やアドボケイトは誰でも参加することができる。その他にもバス・地下鉄部門、メトロ・アクセス部門の小委員会があり、それぞれの開催予定や議事録はすべてウェブ上で公開されている。障害のある人が委員会に参加したい場合には、予め連絡すれば送迎サービスがある。

もちろん障害がある人の転落事故、死亡事故は実際に起きており、まだまだ地下鉄は障害者が安心して利用できるものになっていないというのが記事の主旨でもある。サービスの不確実性、運転手の過酷な労働環境など、メトロ・アクセスにも改善の余地は沢山あるようだ。しかし、全米に普及したパラ・トランジット制度にも、持続可能性を高めるため地下鉄とバスのアクセスを向上させようとのメトロの努力の方向性にも、つくづく痛感させられるのは「合理的配慮」と「可能な限り」という2つの文言のへだたり、その異和である。



元エントリーはこちら ↓

メトロやバスに乗れない障害者には個別シャトルで平等なアクセスを保障(ワシントンD.C.)(2011/8/8)
2011.11.03 / Top↑
「介護保険情報」2011年9月号の
連載「世界の介護と医療の情報を読む」にて
以下の文章を書きました。

脳死臓器移植や“臓器不足”をめぐる諸々の議論、終末期医療における “無益な治療”論や“死の自己決定権”議論など、「死を操作すること」について考える上で極めてショッキングで思わず絶句し、深く深く考え込んでしまった話題を2つ。

“可逆的脳死”の症例報告

臓器摘出の直前に反応がよみがえって脳死診断が覆り、摘出が見送られた米国の事例をCritical Care Medicineの6月号に掲載された論文“Reversible brain death after cardiopulmonary arrest and induced hypothermia,” (Webb, Adam C. MD; Samuels, Owen B. MD) が報告している。

患者は55歳の男性。心臓マヒから心肺停止状態に陥った。心肺蘇生で血流が回復したため、脳の保護のために低体温療法が行われた。しかし、体温を戻しても開眼や疼痛刺激への反応が見られず、6時間の間隔を置いた2度の判定により脳死と診断。家族が臓器提供に同意した。ところが臓器摘出のために手術室に移された患者は手術台に移される際に咳をした。調べてみると、咳反射だけでなく角膜反射、自発呼吸も回復していたため、臓器摘出は見送られた、という。

回復は一時的なもので予後に影響したわけではないが、著者らはこのケースを、「米国神経学会ガイドラインを遵守して行われた脳死診断が成人で覆った初めての症例」として報告。低体温療法を受けた患者において脳死の不可逆性を確定することは可能なのか、疑問を投げかける。そして、こうした患者の脳死診断には慎重を強く求め、あらたに確定検査を検討する必要と共に、体温を戻した後に脳死判定を行うまでの観察時間を設定する必要を説いている。

「ネットで安楽死のライブ中継」騒ぎ

 7月28日、インターネットの英語圏は騒然となった。翌29日金曜日の夜、脳腫瘍でターミナルな状態にある62歳のロシア人男性がスイスのディグニタス(自殺幇助アドボケイト組織)で幇助を受けて自殺するのが、ネット上でライブ中継される、との情報が駆け巡ったのだ。カメラの前で医師が致死薬を注射するとの情報もあった。

ライブ映像が流されるのは、battlecam.com。船舶運輸や製瓶王国などの家業を継いで世界ランク45位の大富豪アルキ・デイヴィッド氏(43)が運営するリアリティ・ビデオ投稿サイトだ。

 ディグニタスでの自殺シーンの映像ということなら、米国人ALS患者が毒物を飲んで自殺するシーンが、2008年あたりからテレビや映画で、英、豪、デンマークなどで繰り返し放映されている。英国では6月にも、ホテル王として有名な男性のディグニタス死の番組をBBCが作り、実際の自殺シーンを流したばかりだ。これには視聴者から激しい抗議が殺到し、一部議員らがBBC幹部に申し入れを行った。しかし、これまでの映像は全て録画だった。

デイヴィッド氏はメディアの取材に「最初は我が社のスタッフから頼まれて、この男性の医療費を支援してあげた。その後、症状が悪化し、奥さんから追加支援と引き換えにライブで自殺映像を流すことを提案された」。“独占放映権”に支払った金額は「6桁」だとも語り、「我がサイト独自の投票システムにより、この自殺場面の賛否について視聴者からの投票も同時進行で」とも。患者の男性は「おかげでディグニタスに行けることになった。自分の死後も家族が現在の家に住み続けられる。デイヴィッドさんに感謝している」。

 ネットでは「自己決定だ」と支持する声も多く、「ライブ中継」中には15000人が当該映像サイトを訪問したという。しかし、その映像は予めギリシャで撮影されたビデオ、患者はディビッド氏が所有するヨットのキャプテン、患者の妻は家政婦が扮した演技だった。開始から間もなくデイヴィッド氏自身が登場して、自分のサイトのプロモーションのための作り話だったことを明かした。

 去年、オックスフォード大学の生命倫理学者、ジュリアン・サヴレスキュが「どうせ治らないのなら」と言わんばかりに「臓器提供安楽死」を提唱(昨年8月号で紹介)した時は、いのちと尊厳に対する感覚の鈍磨、荒廃の極致だと受け止めた。まさか、その荒廃にさらに先があって、安楽死がこんなにも簡単に「金持ちの遊び」、「ほんのシャレ」のネタにされるなど、想像もできなかった。“可逆的脳死”報告にも、サヴレスキュなら「どうせ死ぬんだから摘出すればよい」と、慎重を呼び掛ける著者らに冷笑で応えるのではなかろうか。

私たち人類は、生命や死を操作する技術や理屈を次々に獲得し、一体どういう生き物になっていこうとしているのだろう……?



元エントリーはこちらに ↓

臓器摘出直前に“脳死”診断が覆ったケース(2011/7/25)

今夜、Dignitasでの自殺幇助を、大富豪がインターネットでライブ中継(2011/7/29)
安楽死のライブ中継は「意識革命ですよ。同時に視聴者の投票という新しい面白みも加えます」(2011/7/30)
安楽死ライブ中継は「まず医療費援助から始まり、追加援助と引き換えに妻が提案」(2011/7/31)
安楽死ライブ中継に15000人集め「サイト宣伝のための大芝居でした」と、死をもてあそぶ米国社会の病(2011/7/31)
2011.11.03 / Top↑
マイケル・ガザニガ GazzanigaのNYTインタビュー。上がビデオ。下が記事。
http://video.nytimes.com/video/2011/10/31/science/100000001142409/michael-gazzaniga.html?nl=todaysheadlines&emc=thab1
http://www.nytimes.com/2011/11/01/science/telling-the-story-of-the-brains-cacophony-of-competing-voices.html?_r=1&nl=todaysheadlines&emc=tha210

【ガザニガについて書いたエントリー】
「認知症患者」は、みんな「末期」なのか?(2007/9/2)
Spitzibaraからパーソン論へのクレーム(2009/8/23)

上の07年9月2日のエントリーを読み返してみたら、ガザニガの「脳の中の倫理」にレベッカ・ドレッサーが引用されていた。ドレッサーはその後、“Ashley療法論争”における重要人物となるUWの学者。例の子ども病院成長抑制WGのメンバーの1人。「我々とは別世界の住人」である重症障害児の医療判断には通常の最善の利益論とは別の「改定・最善の利益」論で、と説いている。ドレッサーもガザニガも認知症患者や重症障害児・者の現実を知らないという点では結局50歩100歩、ただの偏見の塊……と私には見える。

【Rebecca Dresser関連エントリー】
憲法が保障する“基本的権利”をパーソン論で否定する“Ashley療法”論文(2009/10/8)
憲法が保障する“基本的権利”をパーソン論で否定する“Ashley療法”論文(後半)(2009/10/8)
子ども病院成長抑制WGメンバーの正体(2010/12/8)
A事件繋がりのRebecca DresserがMaraachli事件で「コスト懸念で類似の訴訟はこれから増える」(2011/3/17)

          ―――――

【岐阜】介護者の2割「代わりの人なし」 重症心身障害者、県が初調査:痛すぎる。短期入所でも「サポートブック」でも問題は解決しない。「重症者はずっと親が面倒を見るもの」という集団的な思い込みをどうにかしてほしい。
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20111101/CK2011110102000111.html

日本。身障者ケアホーム 佐世保のホテルの一角に開設。
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20111031/02.shtml

ノバルティスからグローバル・ヘルス部門のトップにTrevor Mundel医師を引き抜いたばかりのゲイツ財団が、今度はシアトルのNPO、PATHのトップを引き抜き。グローバル開発部門に。:PATHのサイトへ行ってみたら、なんのことはない、元々ゲイツ財団の下部組織みたいなNPOだった。http://path.org/
http://www.prnewswire.com/news-releases/gates-foundation-names-dr-christopher-elias-to-lead-expanded-global-development-program-132933048.html

米国の男児包皮切除件数は減少傾向。面白いのは記事に「CDCも米国小児学会(AAP)も中立のスタンスを変える様子はないものの、WHOの医師一人とAAPの医師が一人、感染予防効果があると勧めている」という書き方で、WHOのRafael Mazin医師が「世界中の幼児に勧める」との言葉を紹介。AAPの1人の医師とは、もちろんDiekemaで「IHVとHPV感染予防の効果はエビデンスがある」と。WHOもDiekemaもゲイツ財団のオトモダチ。ゲイツ氏はここ数年、包皮切除を安価なHIV感染対策だと考えている。
http://www.omaha.com/article/20111101/LIVEWELL01/711019904

NYTの社説「貧困を罰する」。貧困に追い詰めておいて、その貧困を罰するかのような社会のあり方への疑問。:どこかのツイッターで「貧困の犯罪化」という表現を見たばかり。そういえば昨日拾った「格差を広げてそれが教育格差になるような社会を作っておきながら、その責を負わせて教師を罰するかのような教育改革」にも通じていく話のような……。
http://www.nytimes.com/2011/11/01/opinion/punishing-poverty.html?nl=todaysheadlines&emc=tha211

病院での無用な検査、68億ドルにも上る、との米の調査。
http://www.washingtonpost.com/national/health-science/doctors-estimate-68-billion-in-unnecessary-medical-tests/2011/10/28/gIQANpEXZM_story.html?wpisrc=nl_cuzheads

ガン検診で間違って陽性と診断されるリスク、検診を過剰に信頼することへの疑念。
http://www.washingtonpost.com/national/health-science/false-positives-show-need-to-adjust-expectations-for-cancer-screening-tests/2011/10/20/gIQASFhzZM_story.html?wpisrc=nl_cuzheads
2011.11.03 / Top↑
当ブログの臓器移植関連のエントリーについては
09年の段階で一度こちらに取りまとめました。 ↓

臓器移植をめぐって世界で起こっていること(再掲)(2009/6/19)

また、その辺りまでの私の基本的な問題意識はこんな感じ……というのも
09年に一度ざっと書いています ↓

「国際水準の移植医療ですでに起こっていること」を書きました(2009/12/4)


その後もずいぶんと増えており、
ことに最近は加速度的に危うい話題が増えてきているとも思うので、
改めて、上記09年6月以降の臓器移植関連エントリーを取りまとめてみました。


【“臓器不足”解消に向けた方策一般】
ドナーカード保持者に臓器移植の優先権(イスラエル)(2009/12/17)
Harris「臓器不足排除が最優先」の売買容認論は「わたしを離さないで」にあと一歩(2011/4/8)
映画「ジェニンの心」:イスラエル兵に殺されたパレスチナの少年の臓器をイスラエルの子どもに移植(2011/4/14)
ドナー家族をレシピエントと対面させて祝福セレモニー:NYドナー・ネットワーク(2011/5/21)
「臓器増やすため、ドナーの葬式代はNHSで出してあげよう」と英国の生命倫理カウンシル(2011/10/13)

「脳死でなくても心停止から2分で摘出準備開始」のDCDを、ERで試験的に解禁(米)(2010/3/17)
米国小児科学会が「子どもの突然の死にも親が臓器提供を忘れぬよう働きかけを」(2010/3/31)
「腎臓がほしければ、他人に挙げられる腎臓と物々交換で」時代が始まろうとしている(2010/6/30)


【“臓器不足”解消策としての「臓器提供安楽死」】
「生きた状態で臓器摘出する安楽死を」とSavulescuがBioethics誌で(2010/5/8)
Savulescuの「臓器提供安楽死」を読んでみた(2010/7/5)
「腎臓ペア交換」と「臓器提供安楽死」について書きました(2010/10/19)
臓器提供は安楽死の次には”無益な治療”論と繋がる……?(2010/5/9)
Savulescuらが、今度はICUにおける一方的な「無益な治療」停止の正当化(2011/2/9)
「“生きるに値する命”でも“与えるに値する命”なら死なせてもOK」と、Savulescuの相方が(2011/3/2)

GA州のALS男性が「臓器提供安楽死」を希望(2010/7/25)
やっぱりCNNが飛びついたGA州ALS患者の「臓器提供安楽死」希望(2010/7/30)
GA州の「臓器提供安楽死」希望でキャスターがALSを「ターミナルな病気」(2010/8/10)


【“臓器不足”解消策としての「安楽死後臓器提供」】
ベルギーで2年前にロックトインの女性、「安楽死後臓器提供」(2010/5/9)
ベルギーの医師らが「安楽死後臓器提供」を学会発表、既にプロトコルまで(2011/1/26)
ベルギーの「安楽死後臓器提供」、やっぱり「無益な治療」論がチラついている?(2011/2/7)


【“臓器不足”解消策としてのドナーの拡大・死の定義の変更】
Robert Truog「心臓死後臓器提供DCDの倫理問題」講演ビデオ(2009)(2010/12/20)
「HIV感染者の臓器を移植に」と米国の移植関係者(2011/4/13)
WHOが「人為的DCDによる臓器提供を検討しよう」と(2011/7/19)
UNOSが「心臓は動いていても“循環死後提供”で」「脊損やALSの人は特定ドナー候補に」(2011/9/26)


【死刑囚からの臓器提供】
「執行後に全身の臓器すべて提供させて」とOR州の死刑囚(2011/3/6)
A・Caplanが、死刑囚の臓器に依存する中国の移植医療ボイコットを呼びかけ(前)(2011/10/12)
A・Caplanが、死刑囚の臓器に依存する中国の移植医療ボイコットを呼びかけ(後)(2011/10/12)
「囚人を臓器ドナーに」は実施面からも倫理面からもダメ、とCaplan論文(2011/10/14)


【臓器の闇売買】
セルビア人を殺して採った臓器を密売、巨大犯罪組織のボスは現コソボ総理大臣(2010/12/16)
ウクライナで広がる闇の臓器売買(2011/10/29)
イスラエルの貧困層から米国の富裕層へ、腎臓を闇売買(2011/10/29)


【“脳死”からの回復例など】
以下のエントリーにリンク一覧があります ↓
臓器摘出直前に“脳死”診断が覆ったケース(2011/7/25)


【日本の臓器移植・考察など】
「いのちの選択」から「どうせ」を考える(2010/5/21)
「科学とテクノ」と「法」と「倫理」そして「問題の偽装」(2010/5/24)
家族の脳死臓器提供に同意した人の語り(2010/5/26)
「わたしを離さないで」の世界は移植医療に代わる技術開発で回避できるか……という問いを考えてみた(2011/4/11)


【その他、関連】
「質のいい腎臓は若者優先に」とNYT社説(2011/3/1)
「若い人が優先」腎臓分配方式の提言にRossが反論(2011/3/7)

Kevorkian医師、98年に自殺幇助した障害者の腎臓を摘出し「早い者勝ちだよ」と記者会見(2011/4/1)
「人工臓器ローン払えなかったら殺して回収」を契約するSF映画「レポゼッション・メン」(2011/4/22)
2011.11.03 / Top↑