19日(日本時間)のDiekema講演までにやっておきたかったことの1つは、
これまで当ブログで検証してきた彼のウソを整理しておくこと。
これまで当ブログで検証してきた彼のウソを整理しておくこと。
論文やメディアでの発言において、
Diekema医師はいくつか明らかなウソをついています。
Diekema医師はいくつか明らかなウソをついています。
隠蔽を含め、ウソといえるものを以下に。
論文にて
・乳房芽の切除を隠蔽。
・子宮摘出はホルモン療法の副作用防止のためだった、と。
・ホルモン療法の期間を実際よりも1年間短く書いている。(このウソは特に悪質。)
・成長抑制は在宅介護を可能にするためだったと。(両親は1月の段階ではこの理由を否定していました。)
CNNにて
・Ashleyに行われたことは成長抑制と子宮摘出の2つだ、と。
(論文の隠蔽については「成長抑制部分だけについてのもの」だと言い訳できても、
この発言に隠蔽の意図が明らかでしょう。)
Washington大学のシンポにおいて
・乳房芽の切除は医学上の必要からやったことだと。
・この療法には厳密な基準があると。
なお、このほかに論文にもDiekema医師の発言にも、
また、それまでのいきさつと文体から同医師の手によるものと推察されるプレスリリースにおいても、
多くのマヤカシや問題のすり替えがありますが、
それらについては以下の書庫に。
また、それまでのいきさつと文体から同医師の手によるものと推察されるプレスリリースにおいても、
多くのマヤカシや問題のすり替えがありますが、
それらについては以下の書庫に。
「論文のマヤカシと不思議」
「“乳房芽”を巡る疑惑」
「倫理委を巡る不思議」
「親と医師の関係性の不思議」
「重大な疑惑」
「ちょっとした疑義」
「“乳房芽”を巡る疑惑」
「倫理委を巡る不思議」
「親と医師の関係性の不思議」
「重大な疑惑」
「ちょっとした疑義」
2008.01.15 / Top↑
18日(日本時間19日未明)のDiekema講演に向けて
彼の出身地であるGrand Rapidsの地元紙が取材を行い、
「“枕の天使”の医師、問題の医療を語る」という記事を打ちました。
この記事によると、このたびの講演に招いたCalvin大学は
Diekema医師の出身大学とのこと。
彼の出身地であるGrand Rapidsの地元紙が取材を行い、
「“枕の天使”の医師、問題の医療を語る」という記事を打ちました。
この記事によると、このたびの講演に招いたCalvin大学は
Diekema医師の出身大学とのこと。
この取材の中でDiekema医師は
障害者団体からの嫌がらせや悪意がすさまじいので、
“Ashley療法”は地下にもぐってしまったし、
“Ashley療法”は地下にもぐってしまったし、
シアトル子ども病院でもGunther医師が去年亡くなって以後は
彼がどんなに大変な目にあったかを見てきた同僚は
誰も後を継ごうとはしないが、
彼がどんなに大変な目にあったかを見てきた同僚は
誰も後を継ごうとはしないが、
Ashley療法のメリットを理解できる医療倫理学者はいるはずだから、
その後同じような療法を行った病院が1つや2つはあると確信している、
その後同じような療法を行った病院が1つや2つはあると確信している、
と、とんでもないことを語り、
さらに
さらに
「でも、そういう病院の医療について耳にすることはありませんよ。
みんな、表に出すようなバカなことはしませんからね。
そのために、この療法を追跡・研究・検証するということは不可能になってしまい、
それが残念です。
目新しくて物議をかもすことに乗り出す際には、そういう研究が大事なのですけどね。」
みんな、表に出すようなバカなことはしませんからね。
そのために、この療法を追跡・研究・検証するということは不可能になってしまい、
それが残念です。
目新しくて物議をかもすことに乗り出す際には、そういう研究が大事なのですけどね。」
しかし、この記事にも書いてあるように、
ワシントン州とCalvin大学のあるミシガン州を含め
障害者の不妊手術には裁判所の同意が必要な州もあるのですから、
Diekema医師が言うように水面下で医師と親とでこっそり行っていたとしたら、
それは違法行為になる可能性があるのですが?
ワシントン州とCalvin大学のあるミシガン州を含め
障害者の不妊手術には裁判所の同意が必要な州もあるのですから、
Diekema医師が言うように水面下で医師と親とでこっそり行っていたとしたら、
それは違法行為になる可能性があるのですが?
こんな大変なことを口にする以上、
その後”Ashley療法”が行われた事実を掴んでいるのか、
それとも、本当に憶測だけでこんなことを軽率に口にする人なのか。
その後”Ashley療法”が行われた事実を掴んでいるのか、
それとも、本当に憶測だけでこんなことを軽率に口にする人なのか。
--- ---
その他、この記事の中で目に付いた点は、
・“Ashley療法”への批判が一部の障害者団体からのみ出たように書かれていること。
・いまなお彼は倫理委員会の決定が正しかったと思うと語っていること。
【追記】この部分に続いて
「最終的にAshleyには我々が考えた通りに利益があった」と語っていますが、
具体的に現在のAshleyの状態については何も語られていません。
「最終的にAshleyには我々が考えた通りに利益があった」と語っていますが、
具体的に現在のAshleyの状態については何も語られていません。
・2006年秋の論文を「このケースの成長抑制の部分について報告したもの」と微妙に表現を修正していること。
これは Archives of Pediatrics and Adolescence Medicineの誌上で
乳房芽の切除を隠蔽しているとの指摘を受けた著者らが、それに対して
「この論文は成長抑制についてのみ報告したもの」だと反論したことを受けた修正でしょう。
もちろん当ブログで指摘しているように、
論文が書かれたいきさつが特異なものであるという前提に立って読めば、
乳房芽切除も子宮摘出の本当の目的についても隠蔽の意図があったとしか思えませんが。
(詳細は「論文のマヤカシと不思議」の書庫に。)
乳房芽の切除を隠蔽しているとの指摘を受けた著者らが、それに対して
「この論文は成長抑制についてのみ報告したもの」だと反論したことを受けた修正でしょう。
もちろん当ブログで指摘しているように、
論文が書かれたいきさつが特異なものであるという前提に立って読めば、
乳房芽切除も子宮摘出の本当の目的についても隠蔽の意図があったとしか思えませんが。
(詳細は「論文のマヤカシと不思議」の書庫に。)
・今後もDiekema医師は“Ashley療法”について執筆も講演も続けるとのこと。
・地元の医師らはこの問題について賛否を明らかにすることを避けている、と。
(ということは、少なくとも賛成ではないということでしょう。
案外、医師らの間では”Ashley療法”の舞台裏もウワサくらいは流れているのかも。)
(ということは、少なくとも賛成ではないということでしょう。
案外、医師らの間では”Ashley療法”の舞台裏もウワサくらいは流れているのかも。)
2008.01.15 / Top↑
(カンファ第1日目13日のFost講演とパネルについては
「子ども病院生命倫理カンファレンス」の書庫にあります。)
「子ども病院生命倫理カンファレンス」の書庫にあります。)
数日前に聞いてみようとして
初めて気がついたのですが、
初めて気がついたのですが、
とても不思議なことに
この2日間の他のプログラムは全てWebcastで見られるようになっている中で、
この2日間の他のプログラムは全てWebcastで見られるようになっている中で、
何故か、
ただ1つだけ、
2日目14日の午前9:30から45分間行われた
Fost講演だけはWebcastで見ることができません。
ただ1つだけ、
2日目14日の午前9:30から45分間行われた
Fost講演だけはWebcastで見ることができません。
タイトルは
「クリスチャン・サイエンスと子どもの医療」
(Christian Science and the Medical Care of Children)
「クリスチャン・サイエンスと子どもの医療」
(Christian Science and the Medical Care of Children)
例によって過激な発言をぶったということなのでしょうか。
――― ―――
その後、
14日午前のスピーカーであるRoss, Fost, Parisが会場からまとめて質問を受ける
午前最後のパネル(30分間)を聞いてみたところ、
14日午前のスピーカーであるRoss, Fost, Parisが会場からまとめて質問を受ける
午前最後のパネル(30分間)を聞いてみたところ、
会場の「クリスチャン・サイエンティスト」2人から
立て続けにFostの講演に対する反論・批判が出ていました。
立て続けにFostの講演に対する反論・批判が出ていました。
(こういうサイエンティストが同時に医師もやっているというのも、
ものすごく不思議でよく理解できない……。
特に2人目は祈りの持つ治癒力みたいなことを言っていたし。)
ものすごく不思議でよく理解できない……。
特に2人目は祈りの持つ治癒力みたいなことを言っていたし。)
ただし反論と批判の口調や態度は丁寧で、あくまで質問形式。
いかにもFostの地位や権威をはばかっている様子ではあります。
いかにもFostの地位や権威をはばかっている様子ではあります。
どうやら、その後の会場からの指摘や質問も
Fostが講演の中で良く行われている(common)として提示した2つの事例について
一方的な議論でバランスを欠いているとか
例外的なもの、極端なケースではないか、
もっと日常的な診療場面のケースで議論するべきではないかといった
指摘に終始した様子。
Fostが講演の中で良く行われている(common)として提示した2つの事例について
一方的な議論でバランスを欠いているとか
例外的なもの、極端なケースではないか、
もっと日常的な診療場面のケースで議論するべきではないかといった
指摘に終始した様子。
やり取りの中でRossが
生命倫理の議論で「最善の利益」という言葉を使うと問題が混乱する、
「メディカルな最善の利益」と「ノン・メディカルな最善の利益」のバランスを
どう取るかというのが問題……
と応じたのですが、
その際に以下のようにジョークを装ってFostとの間に距離を置いたことが
とても印象的でした。
生命倫理の議論で「最善の利益」という言葉を使うと問題が混乱する、
「メディカルな最善の利益」と「ノン・メディカルな最善の利益」のバランスを
どう取るかというのが問題……
と応じたのですが、
その際に以下のようにジョークを装ってFostとの間に距離を置いたことが
とても印象的でした。
「それはとてもいい指摘ですよ。だって、
Normと私の意見が一致していますからね。(会場爆笑)
お断りしておきますが、
Fostと私の意見が一致するなんて、
まずないことなんですよ」
Normと私の意見が一致していますからね。(会場爆笑)
お断りしておきますが、
Fostと私の意見が一致するなんて、
まずないことなんですよ」
相当の問題発言があったのではないかと思われますが、
それにしても、Fost講演のみWebcastをはずすというのは
ちょっと尋常ではないような……。
それにしても、Fost講演のみWebcastをはずすというのは
ちょっと尋常ではないような……。
2008.01.15 / Top↑
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