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2月に死体の展覧会というエントリーで
アメリカの展覧会の話を取り上げた時に、
日本の人体の不思議展が全く同じものであると教えていただき、
なぜ問題にならないのか不思議に思っていましたが、
以下のように「人体の不思議展」に疑問を持つ会ができて活動しておられました。

サイトを覗いてビックリしたのは、
疑問を持つ会からの質問状の懸念や疑問に対する宮城県の医師会、教育委員会などのタテマエ論と、
それによる事実上の回答拒否。

いったい、これはどういう感覚なんだ???

こんなものが「いのち」や「からだ」を見つめなおす機会になると
宮城県の教育委員会は本気で考えているのか?
それは、一体どういう教育委員会なんだ――???

同会が「人体の不思議展」の青森展の中止を求める要望書に署名を集めておられるので、
以下に情報を転載しました。

              ------



「人体の不思議展」青森展の中止を求める要望書への緊急署名のお願い

「人体の不思議展」は、実物の人間の死体を標本として一般公開している営利的展示
です。展示会場には、人体をプレート状に水平にスライスしたものや、わざわざ弓を
持たせてポーズをとらせているものもあります。さらには人体標本に触るコーナーま
でありました。

現在、同展示に対して批判・疑問の声が各地からあがってきています。開催地のある
寺院は「人体の冒涜展だ!」と門前の掲示板に大書しました。「人体の不思議展」へ
疑問をもつ会では、数年前より反対活動に取り組んで参りましたが、今回全国の批判
の声を大きく集めるものとして、開催予定の青森展阻止を目的に、「『人体の不思議
展』青森展の中止を求める要望書」への緊急署名活動を展開することにいたしまし
た。
 できるだけ多くの署名を集め、主催者である「人体の不思議展」実行委員会(東奥
日報社・青森放送)に中止を求めたいと思います。市民の声を集結し、死体の商品化
に歯止めをかけましょう。


以上の趣旨をご理解いただき、署名活動にご協力下さいますようお願い申し上げ
ます。
(この展示のさまざまな問題につきましては、要望書の下を御覧ください)


「人体の不思議展」青森展の中止を求める要望書

                             「人体の不思議
展」実行委員会

東奥日報社 代表取締役社長 塩越隆雄 様
青森放送   代表取締役社長 石田 稔  様


私たちは、本物の人間の死体を標本として展示興行する「人体の不思議展」に反対し
ます。死体の商品化は、人間の尊厳を冒涜する行為です。貴実行委員会が、速やか
に「人体の不思議展」を中止することを、強く要望します。

E-mail:suenaga@fmu.ac.jp (←趣旨に賛同される方は、住所と氏名をメー
ルでお知ら
せ下さい)

[呼びかけ人および呼びかけ団体]

一戸富士雄(歴史研究者)・刈田啓史郎(東北大学元教授)・興野儀一(医師)・後
藤宣代(NPO法人コモンズ理事)・川口敏郎(弁護士)・佐々木泉(愛媛県議会議
員 愛媛大学白菊会会員)・末永恵子(福島県立医科大学講師)・富永智津子(宮城
学院女子大学教授)・藤野美都子(福島県立医科大学教授)・村口至(医師)・山形
孝夫(宗教人類学者)(あいうえお順、2008年5月1日現在)


【「人体の不思議展」の問題点】

◆死体が興味本位の見世物になっています。すべての人は、死後遺体となっても人間
としての尊厳が守られなければなりません。遺体に対しては、最大限の丁重な扱いを
するのが当然です。しかし、この展示は興味本位の見世物になっています。

◆インフォームド・コンセントを経た献体ではない可能性があります。仮に献体同意
書が存在するとしても、果たして上記の扱いを受けることまで納得していたのか、た
いへん疑わしいです。

◆ 展示されている標本は、すべて中国人のものです。仮に日本の国民が医学教育用
に献体の意思を示しても、このような標本化と展示商品化をなされることは、日本の
現行法「死体解剖保存法」の制約によって実質的に不可能です。

◆子どもにとって特に有害です。大人は、子どもに対して遺体を上記のごとく扱って
はいけないことを教えるべき存在でしょう。なおかつ標本とその解説は、教育的どこ
ろか、学術的にも低劣と言わざるをえない内容です。

◆ 死体が金儲けの道具になっています。展示は、一般市民から高額の入場料を徴収
しており、第1回の東京展は、売上高8億円・利益1億円でした(『週刊東洋経済』
2004年10月23日)。死体を商品化すると無償の行為としての献体が成り立たなくなっ
てしまいます。

◆ 主催の新聞社・テレビ会社、後援の自治体・教育委員会・医師会などは説明責任
を果たしていません。

「人体の不思議展」に疑問をもつ会はすべての主催・後援団体に公開質問状を送付し
ました。しかし、回答期限がきても1通の回答もありません。正当性があると考える
なら、なぜきちんと説明しないのでしょうか?


以上のように問題の大きいこの展示に対して、中央の日本医師会・日本医学会・日本
看護協会等は、以前行っていた後援を取り止めました。この展示に協力することは、
献体希望者の信頼を得ることと矛盾するからです。

また、「Body Worlds」と称して世界各地で開催されている同様の展示に対して
も、宗教界・医学界・教育界をあげての反対活動が活溌になっています。

ドイツ病理学会は、「解剖学的標本は尊厳を以て扱わなくてはならないし、商業的な
ものであってはならない」と声明を出しました。国際解剖学会も非難声明を出してい
ます。


以上のような趣旨から、私たちは「人体の不思議展」に反対し、その開催予定地・青
森での展示の中止を要望します。どうか、「緊急署名」に御協力下さい。詳しい情報
は、「人体の不思議展」に疑問をもつ会のWebサイトを御覧下さい。
<http://sky.geocities.jp/jbpsg355/>; http://sky.geocities.jp/jbpsg355/


連絡・送付先 〒960-1295 福島市光が丘1 福島県立医科大学 医学部人間科学
講座(末永) E-mail:suenaga@fmu.ac.jp

第一次集約 2008年5月20日(署名は、他県での開催も含め、「人体の不思議展」を
中止するまで継続します。

したがって、いただいた署名は全国的な中止運動のために活かすことになります。)
2008.05.05 / Top↑