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世界の人口のうち65歳以上の総数がついに初めて5歳以下の人口を上回った。
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jul/20/census-population-ageing-global

で、高齢化が最悪なのが日本で、65歳以上が総人口の22,5%。15歳以下の総人口比が最も小さくて13%。清里を例にとって、次々に消滅の危機に瀕する日本の集落を紹介するGuradianの記事。
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jul/20/japan-towns-face-extinction

英国の科学大臣が、現在、官民共同で行っている宇宙開発を今後は独立の機関を作って推進していくほうがよいかについて、パブリックコメントを募集。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8158747.stm

人口密度が高い地域に住む一家で、親のストレスが大きいと子どもが喘息になる確率が高くなる。またIQかと思ったら、これは喘息だった。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8158680.stm

がん患者に行われている免疫療法がアルツハイマー病のリスクを下げるのにも有効?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8155845.stm
2009.07.21 / Top↑
Dignitasに次いでスイスで2番目に大きな自殺幇助組織 Exit が
チューリッヒ市当局と、一定の条件で合意したことは12日のエントリーで紹介しましたが、

チューリッヒ市では、こうした規制を秋にも法制化する予定。
かねて外国からの自殺ツーリズムの増加が問題視されていたところに、
英国の著名指揮者夫妻の自殺が世界的に論議を呼んだことが呼び水になった模様。

法制化されればDignitasもその対象となるため、
Dignitasは市外へ引っ越すか、規制条件を飲むかの選択を迫られることに。

以下の記事で言及されている新しい規制の内容としては、

・自殺希望者へのカウンセリングの期間を現在よりも延長し、数ヶ月をかけて意思確認を行うこと。

・致死薬を処方する医師は希望者本人と少なくとも2回直接会って、意思を確認すること。

・本人の自由意志が基本。緩和ケア等の選択肢についても十分に説明されること。

・希望者はターミナルな病状であるか、重い障害があるか、重大な事故の後遺症があることを証明する必要がある。

・精神障害者、ウツ病の人については、医師が心理アセスメントを行ったうえで意思決定能力を判断すること。

・身体的な苦痛がない25歳以下の人の自殺幇助は認められない。

・営利目的の幇助を予防するため、自殺幇助の料金は上限を500スイス・フラン(461ドル)とする。(Dignitasでは通常6000ユーロ。)

・1人の自殺ヘルパーが幇助できるのは12人まで。

なお、スイス政府は秋をめどに
自殺幇助を禁止するか、規制を強化するかについて判断する、としている。

Dignitasは、当然のことながら、反発。

Clampdown on Dignitas suicide clinic
The Daily Telegraph, July 18, 2009


このチューリッヒ市の自殺幇助の条件、
規制を強化するといいつつ、なんとリベラルな……。

重症障害がある人もウツ病の人も事故の後遺症のある人も
本人の自由意志で希望するなら、死なせてあげてもいい──。

25歳以下でも、身体的な苦痛がある人が自由意志で死にたいのであれば
(その苦痛が永続するという条件は無いようだけど?)
死なせてあげてもいい──。
2009.07.21 / Top↑
韓国はインチョン国際空港ほか4箇所の税関に
優秀な麻薬探知犬である1匹のラブラドール・リトリーバーのクローン6匹を
麻薬探知パトロールさせるべく配置した。

2007年にクローニング技術によって7匹が誕生。
16ヶ月間の訓練の間に1匹がドロップアウトした。

クローニングを行ったのは
2005年に世界で始めて犬のクローニングに成功したソウル国際大学チームで

主任研究者はLee Byeong-chun教授。
ES細胞研究で捏造が発覚した黄禹錫(ファン・ウソク)教授の研究で主任助手を務めた人物。

自然に生まれた犬の場合,
10匹のうち3匹程度しか訓練で麻薬探知犬にならないため
適性のある犬のクローンを作ることが経費の節減に繋がる、と。

South Korea deploys cloned drug-sniffing dogs
AP (The USA Today), July 21, 2009
2009.07.21 / Top↑
Oregon州でALSの妻を射殺して自殺幇助を主張した夫に
殺人罪が下されたことを前のエントリーで書いたばかりですが、

認知症の妻を殺して自分も自殺した夫のニュースでも
夫妻の娘さんから死の自己決定権を求める声が飛び出しています。

           ―――――

AtlantaのEdward Travis氏は先週の水曜日、
ベッドで寝ている認知症の妻(85)を銃で殺害し、
その後、人に邪魔されないように屋根裏部屋に隠れたうえで、自分も銃で自殺。
そばには、見つけた人に宛てて、蘇生しないよう頼む手紙があった、とのこと。

別の場所には遺書や医療についての代理人の手続き書類、投資記録などがまとめてあった。

2人は60年連れ添った夫婦。
妻のAnne Travisさんは半年前にアルツハイマー病の診断を受けており、
話のつじつまが合わなくなって、一日中眠っていたが
妻も夫も家でこれまでどおり暮らすことを望んでいた。

特に先月は3回も通院があって、たいへんだった、
父は妻がこの先どうなるか、自分がどうなるか恐れたのではないか、と
2人の遺体を発見した娘のMarry Travisさんの話。

……と、ここまでは、これまでの介護殺人や介護心中と同じなのだけど、
ここから、微妙に、これまでにはなかったはずの話が登場してくる。

記事によると、
遺族はAnne Travisさんが死にたがっていたのだと考えている、というのです。

そして、娘のMarryさんが
「自分の終末期の決断は一人ひとりができるようにするべきです。
社会がもっと生きなければならないと考えるからというだけで
なぜ2人がこの先も生きることを強要されなければならないんですか」

ただ彼女は、父親の方は特に死にたかったわけではなく、
ただ介護のプレッシャーに追い詰められたのだろうと考えている。

「何が起きて、死のうと考えたのか分かりませんが
たった一人でそういうことを考えていたと思うと、胸が張り裂けそうです」

Avondale Estates man carefully prepared before killing ill wife, self
The Atlanta Journal-Constitution, July, 17, 2009


そういう介護者の苦しみに、
これまでは「支援を」と多くの人が声を上げてきたのだけれど、

「そういう人には死の自己決定権を」と
これからは多くの人が声を上げていくのでしょうか。

両親をこういう形で亡くして混乱している人が
こんなふうに、いとも簡単に死の自己決定権を口にする。

その後で彼女が父親について言っていることを考えると、
自分が「死にたければ、誰だって死なせてあげればいい」、「社会規範よりも個人の自己選択が優先」と
主張しているのだという自覚があるのかどうかすら怪しいのに。



【8月10日追記】
その後、パーキンソン病の妻とダウン症の孫を射殺した87歳の男性が
自分も拳銃自殺するという事件が起こって、以下に、
こうした介護心中を慈悲殺として云々することへの批判記事が出ています。

Wesley Smithがコメントしていて、
特にTravis事件で娘さんがしきりに父親の行為を擁護することについて、
「愛する人の行為をその人が亡くなっているだけに悪く言いたくない気持ちは分かるが、
殺人をおもいやりだとするメッセージはよくない」。

2009.07.21 / Top↑