2ntブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
どの子どもがギャングに入るかは、遺伝子で分かるんだと。反社会的行動は遺伝子の欠陥によるものだから。……で、環境は? ……じゃぁ、いずれ、その遺伝子の欠陥も出生前診断の対象になる……とか?
http://www.time.com/time/health/article/0,8599,1903703,00.html

NHS、150億ポンドの赤。2011年には破綻か。このまま受診時無料でニーズに応じる医療を目指すのかどうかの瀬戸際だと。
http://www.guardian.co.uk/society/2009/jun/10/nhs-jobs-at-risk

ミシシッピ州で、コンピューター・ゲームをめぐる喧嘩から、11歳の男の子が誤って9歳の弟を射殺。
http://uk.news.yahoo.com/5/20090610/twl-boy-9-shot-dead-in-video-game-row-3fd0ae9.html

認知症の死亡率は白人よりも黒人の方が高いという調査結果が前に出ていたけど、今回、それを否定する結果が出た。人種による違いを調べることが、なんでそんなに大事なのか、よく分からない。例えば黒人の方が死亡率が高いと分かったら、より丁寧にケアしてくれる、とか?
http://news.yahoo.com/s/afp/20090608/hl_afp/ushealthalzheimers
2009.06.10 / Top↑
例の成長抑制療法の一般化をたくらむDiekema医師らの論文が掲載されている
Pediatrics の6月号の内容一覧をなんとなく眺めていたら、

途中から、心臓がバクバクしてきた。

シアトル子ども病院がゲイツ財団やユニセフ、WHOと協働して
死産・早産の撲滅に動き出したというニュースを読んだ時に、


もしかして、この「撲滅」とは
早産になりそうな「子どもたちの撲滅」を狙う動きになるんじゃないのか……と
ものすごく、いや~な胸騒ぎがしたのだけれど、

まさか、既に、しかもこんなにも見事なほどの露骨さで
その正当化のエビデンス作りが進行しているとは思わなかった。

6月号掲載の論文だけで、以下のものがありました。
タイトルのみと、ほんのざっとアブストラクトに目を通した印象を以下に。
順不同です。著者らの詳細はリンクから。



早産の可能性が高い妊婦に前もってカウンセリングを行っておくと、結果的に無事に生まれた場合、障害が残った場合、死産になった場合のいずれにおいても、満足度が高かった。



未熟児で生まれた子どもの発達スクリーニングでは閾値を下げることにすれば、その後のケアの質が高くなる。 (Quality Improvement for Preterm Children って、ケアの質のことだよね。まさか「“子どもの質”の改良」じゃないよね。)



22-26週の超未熟児の出産可能性のある妊婦に対してカウンセリングを行っておくことの提言。



周産期医療の意思決定について、医療職、正常に生まれた子どもの親、未熟児で生まれた子どもの親という3グループの意識の違いを調べた。医療職と正常に生まれた子どもの親が「最重度の障害は死ぬよりも悪い」と考えるのに対して、未熟児の親はほとんどが「死ぬのは最重度の障害よりも悪い」と考える。さらに未熟児で生まれた子どもの親は「どんなことをしても命を助けて欲しい」と考える割合が高い。既に育てた経験のある未熟児の親をカウンセリングに参加させることで、救命をめぐる意思決定で、もっと有効なカウンセリングができるのではないか。「経験のある未熟児の親」という場合、「未熟児で障害もあるけど、こんなに成長して自分なりの人生を生きてくれています。子育ては大変だったけど、楽しいこと誇らしいこともいっぱいありましたよ」という親を連れてくるとは思えない。



未熟児が5歳になった段階で問題行動と認知パフォーマンスを調査しましょう。



アジアの子どもたちを調べたところ、出産に要した時間、出産時の体重、出産時の頭の大きさがIQの高さと関係していた。認知能力の高い子どもを産ませるためには、妊娠中のすごし方が大事。結論の最後にある This has implications for targeting early intervention and preventative programs. って、いったい何に対して何の目的で“介入”し、そして、いったい何を“予防”するというんだ????


これらが総体として指し示している言外のメッセージとは、

未熟児で生まれる子どもには問題行動が多く、頭もよくない確率が高いし、
特に超未熟児には、死ぬよりも悪い最重度の障害を負う可能性があるのだから、

早産になる可能性のある妊婦には、妊娠中に十分な“カウンセリング”を行って
できれば、障害のある未熟児を育てて苦労してきた親にもその大変さを語ってもらって、
いざという場合の意思決定を“支援”し、

「じゃぁ、中絶します」とか「救命しないでください」という
“インフォームされた自己選択・決定”を行ってもらうのが望ましい。


これ、つい先日あった、
認知症患者の終末期のビデオを見せて終末期医療の意思決定を“支援”しましょう」という
MGHのお医者さんたちが考えていることと、まったく同じですね。

それにしても、一誌の一号だけでこれだけあるのだから、
世界中で、同様の報告がどれだけ、うじゃうじゃと書かれていることか。

シアトル子ども病院とゲイツ財団のコンビが2007年に始めたキャンペーンと
この動きが無関係だとは思えない。


それから、もう1つ、ものすごく気になったのが、
すでに医療においては「重い障害を負うくらいなら死んだ方がマシ」というのが
共通認識になっているらしいこと。

それなら自殺幇助合法化議論も、何をかいわんや。

もはや「ターミナル」も「耐えがたい痛み」もおかまいなしで
自殺幇助正当化は「無益な治療」論と合体、あとは「すべり坂」ずるずる……。



2009.06.10 / Top↑
例えば、万引き程度の軽微な犯罪で捕まった人のものなども含めて
35万人分の犯罪者のDNAサンプルが
米国の5つの司法関係の研究所で未分析のまま保管されている。

以前に問題となって、2003年にBush政権が予算を組んで5年で破棄すると約束。

その5年の期限が今年で切れるのだけれど、
どうやら進んでいないのではないか、と。

一説には35万人分どころか、70万人分ある、ともいわれる。



英国は政府が堂々と国民DNAのデータベースを構築するなどとぶち上げて
無罪になった人のサンプルまで保管したものだから
ヨーロッパ人権裁判所から「人権侵害だから、即刻破棄せよ」と叱られていたけど、
それでもまだデータベースは作ろうとしている。

           ――――――

ちなみに、ProPublicaというメディアはなかなか面白くて、
いろいろ紐が付いて、本来の社会の見張り番としての機能を果たせなくなり
ジャーナリズムが死んでしまったことを憂うマスコミ界の有志が集まって、
基本的には寄付金でまかなうNPOとして立ち上げた。

不正を暴く調査報道を旨とするそうだ。

……というのを知った時には、おお! と感動して、

真相を知りながらメディアがほっかむりしているAshley事件も
ここなら、ほじくってくれるのではないかと
実は私はちょっと本気で考えた。

それで、メールでも送ってみようかと思って
ここのサイトをあれこれ覗いて回っていて、いやぁ、ぶったまげた。

理事の中に、なんと、あのSeattle Times が入っている……。

アンタのところこそ、ゲイツ財団とその手先たちの御用新聞になり下がってるじゃん!
な~にが、不正を暴く調査報道だよっ。

なんか、もう、ほんとうに、この世の闇はひたすら深い……。
2009.06.10 / Top↑