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これ、ゼッタイ明日まとめようと思う。NY州議会で意思決定能力をなくした人に代わって医療上の決定を行う権限を家族や身近な人に与えようとの法案が92年から、ずっと通らないままできているのをNYTが unacceptable and inhumane だと批判している。どうも、いやな流ればかり、あっちでもこっちでも。これ、いずれ1つになるのかと思うと、背筋が冷える。この社説のタイトルは「患者の最善の利益」。最善の利益ほど胡散臭いものはないよ、もう。
http://www.nytimes.com/2009/06/08/opinion/08mon3.html?_r=1&th&emc=th

カレーを毎週食べたら認知症予防になるという話、バカにしてはいけないらしい。インドでは認知症が少ないんだと。アルツハイマー病協会も研究しているとか。へぇぇ。でもインドの人たちのDNAというか体の代謝とかは、きっと欧米人とも日本人とも違うと思うので、そのまま当てはめては他のところに支障が出てくるのでは、と思ったりもする。……ふと思うのだけど、インドは人口に貧困層が占める割合が高そうなので、認知症になるほど長生きしない人が多い……って解釈はない? 
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/152775.php

EU選挙で中道右派が躍進。極右も。って、さっぱり分からないけど、ちょっとヤな感じ。ヨーロッパ人権裁判所って結構思い切った判断をするなと思ったことが何度かあるのだけど、そういうところにも影響あるのかしら。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/8088309.stm

ダライ・ラマが亡命先のパリで名誉市民に。
http://news.bbc.co.uk:80/go/em/-/2/hi/asia-pacific/8088591.stm

淋菌が薬に耐性をつけてきている?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8085189.stm

KS州で中絶医を殺害した犯人が、中絶が合法である限り同様の攻撃が計画される、と。
http://link.email.washingtonpost.com:80/r/HXJVEI/42NTP/BMA3RJ/PPZCIG/T1A6F/KI/h
2009.06.08 / Top↑
資料整理というのは、なんだか気重な仕事で、なかなか手がつかないのだけど、
いったん始めてみると、案外な“めっけもの”があるから、
まぁ気分としては報われる。

Norman Fostに関する資料を整理していたら、ひょいと出てきたもの。

Current Controversies in Pediatric Research Ethics: Day Two Notes
The Seattle Children’s Hospital, July 23, 2005


シアトル子ども病院が
今のような大仰な生命倫理カンファをぶち上げる前年の2005年に、
もう少し地味にやったカンファで
Norman Fostが意外なプレゼンを行っている。

タイトルは、The SSRI Story: A Cautionary Tale。

前年の2004年9月にFDAが
子どもへのSSRIの処方への警告を検討し始めたことについて、
SSRIの副作用で自殺したとされる子どもの親たちのヒアリングがあったことや、
(希望者は100人以上だったと)
どのような議論が行われたか、などについて語り、
「深刻な問題だ」と締めくくっています。

この中で特にFostが取り上げているのは

・治験が製薬会社によってデザインされている
・論文掲載の可否判断も製薬会社
・記事を実際に書いているのは研究者ではなく製薬会社
・適用外処方が主たる利益を生むこととなる
・収益は主にマーケティングに使われている

高額な顧問料、製薬会社による論文のゴーストライティング、
適用外処方の奨励、直接消費者に働きかけるコマーシャル手法への投資など、

去年からGrasley上院議員の調査で指摘されて大スキャンダルを起こした諸々が
ここで既に指摘されているのだから驚きです。

FostはFDAの研究関連の倫理委員会のメンバーなので、
(直接、2004年のSSRIの検討に参加していたかどうかは上記からは不明)
FDAのスタンスに沿ってしゃべっている、ということになるのだとしたら、

去年から指摘されて大問題になっている製薬会社と研究者の癒着の実態について
FDAは2005年段階で十分に認識していたし、知っていながら、
去年、政治家が調査を行って証拠を突きつけるまで、
何もせず手をこまねいていた……ということにもなるのかも。

        ――――――――――

これ、当初、資料として拾った時には、さほどの情報とも思わないまま
とりあえずFost関連としてファイルだけしておいたのは
まだ私はSSRIが何かすら知らなかったし、
Grasley議員の調査も、
Biederman医師のスキャンダルも、
まだなかったからで、

そういう経緯や知識を経て、初めてこの情報の持つ本来の意味が分かる。

同じ資料を同じ人間が見ても、
その時点での知識や関心によって
意味が違ってくるというのも面白いものだと思う。

だから……なのかなぁ。

Ashley事件にはウラがあるという前提(これも、ある種の知識だとすれば)を持って読むと、
同じ情報を読んでも、いちいち、まるで違うものが見えてきて、
Diekema医師らの説明のように矛盾することなく、
きれいに全てが説明されるのだけどなぁ。

ただ、みんな、その前提の知識を欠いたまま読んだり聞いたりしているから、
うまいことノセられて、誘導されてしまうんじゃないのかなぁ……。

今回の論文も、きっと、そうなんだろうな。

くっ……。
2009.06.08 / Top↑
成長抑制療法の一般化で大きな動きがあり、
当ブログでAshley事件の重要人物とみなしてきたNorman Fostがついに表に出てきました。

そこで、取り急ぎ、Norman Fost に関する情報をまとめてみたのですが、
英語ブログの方でのアップを急いだため、こちらも英語になってしまいました。
いずれ日本語に直しますが、当面このままで、すみません。


Who is Norman Fost?

http://sportsanddrugs.procon.org/viewsource.asp?ID=7367
(Sports and Drugs, ProCon org. with his background details)
http://bioethics.seattlechildrens.org/events/pediatric_bioethics_conference/norman_fost_md_mph.asp
(Seattle Children’s site, speaker’s profile for 2009 Pediatrics Bioethics Conference)


Norman Fost in the Ashley case controversy



Norman Fost at Pediatric Bioethics Conference of the Seattle Children’s

http://www.seattlechildrens.org/home/about_childrens/press_releases/2005/07/000184.asp
(2005 Pediatric Bioethics Conference, Research and Innovative Therapy, Day One: Failure To Do Research Is Unethical, Panel, Minimal Risk Research)
http://www.seattlechildrens.org/home/about_childrens/press_releases/2005/07/000185.asp
(2005 PBC, Day Two: The SSRI Story: A Cautionary Tale, and Panel)
http://bioethics.seattlechildrens.org/events/pediatric_bioethics_conference/2007_pediatric_bioethics_conference.asp#presentations
(2006 PBC, Parental Request for “Futile” Treatment, Panel on Day One; Christian Science and the Medical Care of Children, Panel on Day Two)
http://bioethics.seattlechildrens.org/events/seminars.asp
(seminar at Seattle Children’s “Performance enhancing drugs in sports”, Oct 2, 2008)
http://www.researchchannel.org/prog/displayevent.aspx?rID=27359&fID=567
(Predicting Our Future: Genetic Testing in Children and Their Families, Part 1, of 2, 2009 Pediatrics Bioethics Conference)


Norman Fost,‘the weirdo in Wisconsin,’the most fervent steroid-use-in-sports proponent in US



Fost on Reconsidering the Dead Donor Rule



Fost on research ethics


http://www.jsonline.com/news/waukesha/29332219.html
(human subject research in pediatrics, Fost says monetary compensation will do)

http://www.sciencedaily.com/releases/2007/11/071113165648.htm
http://tvnz.co.nz/view/page/536641/1446534
(he hates the privacy law as a hindrance to slow scientific researches)


Fost on savior siblings


Fost on surrogacy
Debating the ethics of surrogacy
ISTHMUS, The Paper, December 3, 2009



Fost in FDA panel

2009.06.08 / Top↑
Ashley事件の新展開で急ぎNorman Fostの資料を整理していたら
2005年にLaw & Medicine誌に出たFostの論文のアブストラクトに出くわした。



現在の日本の脳死・臓器移植法改正議論に関連しているようにも思えるので、

というか、むしろ、日本の議論では案外、盲点になっているかも……と思われる
恐ろしいことをFostが明確に書いているので、その部分だけを、取り急ぎ、以下に。

…..it has been clear that the concept and ascertainment of “brain death” is medically flawed.

「脳死」という概念とその確認(方法のことか?)は医学的には間違っていることが既に明らかになっている。

ただし、Fostのこの論文の趣旨そのものは
臓器提供者は特に“死んでいる”必要はないのではないか、と問うもので

前にもどこかでそれらしいことを言っていたので、たぶん、ここでも、
死亡提供者ルールを見直し、生きている人から摘出してもいいことにしようという提言、

つまり、
どうせ人の死なんて、きっちり定義などできないし、
これまで使われてきた「脳死」概念だって医学的には嘘っぱちなんだから、
この際、本人が前もって同意してさえいれば生きている人からでも臓器提供してもらっていいことにして
死亡提供ルールを見直し、臓器不足を解消しましょうぜい……という話ではないかと思われます。

(Fostがここで「生きている人」というのは無脳症児とか植物状態の人)

文末にリンクした関連エントリーには
「心臓死であれ脳死であれ、どうせ、いかようにも操作可能なのだから
 そんなら、いっそのこと生きている人から採ったって……」みたいな話もありますが、

仮に、そこまで突出した主張においてであれ、欧米では、既にFostが明言しているように
脳死概念そのものが誤りだったとして崩れているのだとしたら、

今の日本の法改正議論は一体どういうことになるのだろう……?



2009.06.08 / Top↑