2ntブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
ケボキアン医師の半生を題材にした映画“You Don’t Know Jack”の撮影が始まっている、という話題がここ数日あちこちから出てきている。主演がアル・パチーノというのは知っていたけど、助演がスーザン・サランドンだとは知らなかった。いったい、どういう作り方になるのか。この記事は、個人的にケボキアン医師と交流のあった人物が書いたもので、興味深い示唆がある。できればエントリーまとめたい。
http://www.nytimes.com/2009/10/16/health/16vaccine.html?_r=1&th&emc=th

まだ、まともに読めていないけど、この記事、私の中では真っ赤なアラームが点灯。「認知症はターミナルな病気」と米国の研究者。ターミナルってのは、状態のこと、病気の段階のことじゃないんっすか? 人が terminally ill になるというのは分かるけど、terminal illness って? 「ターミナルな病気」って、それ、一体どういう病気なんっすか? 期間はともあれ、いずれ死に至る病気を「ターミナルな病気」と定義するなら、人間も動物も植物だって、みんな、その病気にかかってますけど? 今日のエントリーでALSが「ターミナルな病気」と称されているのに、引っかかったばかり。これは、明日ぜったい読む。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/167431.php

認知症で死ぬ人が増えているのに、認知症の終末期ケアはこの何十年も変わっていない。緩和ケアのあり方を見直す必要がある。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/167465.php

高齢者の透析はQOLをよく考えてからに。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/167416.php

やっぱり、こういう話になるよね……と思ってはいたところ。豚インフルエンザ・ワクチン論争が、反ワクチン運動を再燃させた格好……とNYTの記事。
http://www.nytimes.com/2009/10/16/health/16vaccine.html?_r=1&th&emc=th

子どもに文字や数を教えるのは6歳からにしたほうがいい、と研究者。:私は英語を教えていて、いつも同じことを思う。早く教えれば身につく、というものじゃない。
http://timesonline-emails.co.uk/go.asp?/bTNL001/mEDLHLB/qWVUQLB/uM9ZZ6/x5B99MB
2009.10.16 / Top↑
Washington州のGig Harbor映画祭(今年が2回目)に
“The Suicide Tourist”というタイトルの作品が出品されている。

監督はカナダ人の John Zaritsky。

Dignitasでの自殺幇助ケースを2つ取り上げており、
最初のケースは英国在住米国人のCraig Ewertさん(59)。
スイスのチューリッヒへ旅してDignitasの人たちに身を託す最後の4日間を追ったもの。

2つめはVancouverの夫婦で、
心臓病の末期の夫と、全く健康な妻とが一緒に死にたいとDignitasに希望しているケース。

(こちらのケースについては、記事にこれ以上の詳細はありませんが、
4月にBBCインタビューでDignitas創設者が語った夫婦のことと思われます)

Zaritsky氏は、すでに世界20の国または州でこの映画を上映しているが
米国では John McCain の地元 Arizona と Sarah Palin の地元 Alaska に次いで
Gig Harborが3番目とのこと。

Zaritsky氏は
自殺幇助は米国では中絶と同じくらい感情が絡んで難しい問題だ、と。

また、現在はルー・ゲーリック病の歌手でありダンサー、Carla Zilbersmithさんの
ドキュメンタリー映画“Leave Them Laughing”を製作中だとのこと。

ミュージカル仕立てで
「死ぬことについての私の最初のコメディ映画です」と。

Film explores emotional world of assisted suicide
The Peninsula Gateway, October 14, 2009


Ewertさんの映像は、既に去年末に英国で、
また今年の夏にはオーストラリアでもTV放映されたことを当ブログでも拾っています。
(詳細は文末のリンクに)

しかし、この記事の胡散臭さといったら、もう鼻をつまみたいくらいで、

・Ewertさんは「ターミナルな病気だった」と記事は書いているが、彼はALSの患者。
 自殺には症状が悪化して苦しんで死にたくないという理由のほかに、
 妻に介護負担をかけたくないとの理由も。

・EwertさんがALSなのに病名を出さずに「ターミナルな病気」としたために
現在作成中のドキュメンタリーの主人公の病名もALSとは言えなくなったらしくて、
「ルー・ゲーリック病」と。しかし、ルー・ゲーリック病とはALSのこと。

・Dignitasのことを「自殺したい人が助けてもらえる世界中で唯一の場所」。
 またDignitasは「死後の生へのトラベル・エージェントと呼ばれている」。

これだけ露骨にやれば記事の意図とか背景がバレバレになるから、
分かりやすいといえば分かりやすいわけでもありますが、

そういえば日本の新聞記事で、
Dignitasを「慈善団体」と紹介した妙なのがありましたっけ。

ドイツで消極的安楽死が法制化されたものを
自殺幇助が合法化されたかのようなデタラメに作り変え、
話をわざわざDignitasでの自殺ツーリズムとつなげてみせた、
しかも「人口増えすぎて困るから自殺幇助合法化を」とトンデモな論旨の、
あれもまた、なんとも不可思議きわまりない誤報記事でした。

(繰り返しておきますが、上記リンクの読売の記事は誤報です。
ドイツでは自殺幇助は合法化されていません。詳細はこちらエントリーのコメント欄を)


それにしても、Ewertさんの幇助自殺の映像が
既に20の国と州で流されたというのは衝撃。

そのうち、いくつの国や州で
ALSが「ターミナルな病気」と言い換えられたのだろう?

「運動神経の病気」という言い換えもよくある。
私もコメントで教えてもらうまで、引っ掛かりは覚えつつ、イマイチよくわかっていなかった。

メディアには、実に微妙・巧妙な情報操作があふれていることを
常に頭においておかなければ……。

この前、「情報リテラシー」という言葉を見て、はっとしたけど、
つまりは、こういうことなのかしら。




2009.10.16 / Top↑
2月に英米のメディアが(当ブログも)大きな衝撃と共に大騒ぎした
「死の自己決定権」アドボケイト団体 Final Exit Network による一連の自殺幇助事件で
(詳細は関連エントリーを文末にリンク)

久々の続報。

Judge side with group
The Forsyth News, October 15, 2009


FEN側からの訴えを受け、
関係者の逮捕時に差し押さえられたFENの資金33万ドルを返却するよう
裁判所がGeorgia州に命じています。

差し押さえた際に、必要な書類手続きが後追いで行われることになっていたのだけれど、
あまりにも証拠書類が多くて(検察がまだ手をつけていない証拠が30箱以上あるそうで)
その手続きが行われていないため。

そういう事情ならば
地元新聞の記事のタイトル「判事、FENに味方」というのは
事実を正確に伝えているとは言えないと思うのだけど、
それはともかく、記事から気になる事実を拾っておくと、

差し押さえられなかった資金がFENには、まだ3万から4万ドル残っており、
活動は継続できる状態にあるらしいこと。

今回FEN側が資金返却を求めた裁判で
Forsyth郡上級裁判所に提出された29ページの供述書によると、

2008年6月にFENの自殺幇助を受けて死んだとされるCelmer氏の死因は
ヘリウム吸引による窒息で、殺人と断定されている。

Celmer氏の死後に、妻が死のコンピューターに残っていたFENの書類を発見。
部屋にはFENの本も複数冊あった。

また、妻が見つけたものの中には
2008年5月1日付のSheridan(逮捕されたFENメンバー)宛の手紙もあって
自殺方法としてヘリウムを使いたいと書かれていた。


2009.10.16 / Top↑