日本の独立法人が「先天異常症候群を解析する装置を世界に先駆けて実用化」したそうな。(日本語情報)。「原因不明の先天異常症、精神発達障害、自閉症、さらには、がん等の診断。疾患解析ツールを創出し、革新的な医療に貢献いたします」:その「革新的な医療」の倫理性はきちんと検討されるべきだという話は、どこからも出ないのか。日本で怖いのは、こういうことが、まったく表立った議論にもならずに、なし崩しに進行していくことだと、いつも思う。メディアも研究者も、この国では、どこにいるのか分からない。
http://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/press/EK/nedopressplace.2009-01-21.8698110208/nedopress.2009-09-08.3444444824/
http://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/press/EK/nedopressplace.2009-01-21.8698110208/nedopress.2009-09-08.3444444824/
働いている母親の子どもは、母親が専業主婦の家庭の子どもに比べて、健康的な生活が出来ていない、という調査結果。:いまだに、こんな研究があるということに驚く。つくづく、研究の前には仮説があって、その仮説は研究者の偏見を含めた価値観からスタートするのだということを思う。それから、所詮は1対1でしか相関関係を確認することが出来ない"科学的研究”の限界について、どうしてあまり言われないのか、ということと。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8278742.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8278742.stm
スウェーデンで1953年生まれの14000人を30年間追跡調査して、子ども時代に学校で人気がなかった子どもの方が人気があった子どもに比べて、心臓病や糖尿病になったり、ドラッグやアルコールにおぼれたり、精神障害を負うリスクが高い、との結果が出た。:これにもまた、上の調査と同じ感想をもったのだけど、それにしても、世の中、健康に淫している。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8275535.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8275535.stm
NFLの選手では30-49歳の間にアルツハイマー病になるリスクが通常の19倍も。:これからフットボールだけじゃなくて、ボクシングとか、衝撃の大きなスポーツで研究されていくのでしょう。ステロイド解禁論者のNorman Fostは、もともとスポーツは危険なのだから、ステロイドのリスクなんて高が知れている、とずっと前から主張しているから、こういう研究結果は、さぞかし「してやったり」なんだろうな。
http://www.nytimes.com/2009/09/30/sports/football/30dementia.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/09/30/sports/football/30dementia.html?_r=1&th&emc=th
地球温暖化で開発途上国の飢餓が深刻化し、2050年までにさらに2500万人の子どもたちが飢える、との報告書。
http://www.guardian.co.uk/environment/2009/sep/30/food-crisis-malnurtrition-climate-change
http://www.guardian.co.uk/environment/2009/sep/30/food-crisis-malnurtrition-climate-change
ダルフールからチャドに逃れた女性たちが、難民キャンプ周辺でレイプ被害にあっている。チャドの男性からも、キャンプ内の男性や、人道支援に入っている団体の職員からも。現地の警察も国連もなんの手も打っていない。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/8282360.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/8282360.stm
アイルランドの高齢者問題関連機関から、人口高齢化に伴い、移民介護労働者が不可欠で貴重な存在となる、との報告書。:これ、既に起こっているけど、貧乏国の国民が金持ち国で介護・家事・子育てを担う奴隷労働者にされていく構図。前にカナダの国を挙げてのプログラムをちょっと調べたけど、本当に酷い実態だった。06年12月の「介護保険情報」に書いた文章をアップしようと思いながら、まだ机の横に転がったままだけど、これ、やっぱり近くアップしよう。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/165431.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/165431.php
ワクチンに関する情報って、どっちの方向にせよ、出所によっては、いろいろ色がついていて要注意とは思うのだけど、2007年9月にLifeSiteNews.comに、HPVワクチンGardasilの副作用で死亡したと思われるケースが少なくとも5例ある、と。:ここは、自殺幇助合法化への反対スタンスが鮮明で、時々覗いているお馴染みのサイト。ちょっと私の中での位置づけは保留のままではあるけど。
http://www.lifesitenews.com/ldn/2007/sep/07092004.html
http://www.lifesitenews.com/ldn/2007/sep/07092004.html
去年、HPVワクチン接種後に酷い麻痺をおこしたAshleigh Caveさんの事件直後のニュース2本。因果関係は否定されている。
http://www.liverpooldailypost.co.uk/liverpool-news/regional-news/2008/12/16/mother-claims-daughter-was-paralysed-after-cervical-cancer-jab-64375-22484176/
http://www.maghullstar.co.uk/2008/12/04/maghull-schoolgirl-paralysed-after-mystery-illness-80904-22406589/
http://www.liverpooldailypost.co.uk/liverpool-news/regional-news/2008/12/16/mother-claims-daughter-was-paralysed-after-cervical-cancer-jab-64375-22484176/
http://www.maghullstar.co.uk/2008/12/04/maghull-schoolgirl-paralysed-after-mystery-illness-80904-22406589/
2009.09.30 / Top↑
イングランドとウェールズの新人警察官全員に
メンタルヘルスと知的障害に関する啓発研修が行われることに。
メンタルヘルスと知的障害に関する啓発研修が行われることに。
警官が知的障害・精神障害のある人と関わる際のガイドラインを作る過程での
関連機関との相談(英国政府は国民との“相談”の上で施策を決める方針)から出てきた動きで、
関連機関との相談(英国政府は国民との“相談”の上で施策を決める方針)から出てきた動きで、
知的障害者との接し方などの研修内容の準備には
知的障害者のアドボケイト団体 Mencapが関与した。
知的障害者のアドボケイト団体 Mencapが関与した。
(ここで、医師とか研究者といった、いわゆる”専門家”だけ?ではなく、
当事者団体がちゃんと関与しているところ、注目したいと思う)
当事者団体がちゃんと関与しているところ、注目したいと思う)
Mencapのキャンペーン担当者は
新人だけでなく全員に広げてもらいたい、と。
新人だけでなく全員に広げてもらいたい、と。
記事には日付けがありませんが、
寄せられたコメントが9月24日から始まっているので、
その辺りでアップされた新しい記事と思われます。
寄せられたコメントが9月24日から始まっているので、
その辺りでアップされた新しい記事と思われます。
このブログ、明るい話題が極めて少ないだけに、
こういう情報をアップできる日は、気持ちがちょっと軽やかになる。
こういう情報をアップできる日は、気持ちがちょっと軽やかになる。
2009.09.30 / Top↑
英国の自殺幇助議論については、もう、あまり目新しい主張が出てくるわけではないのですが、
今後の議論やニュースをなるべく正しく理解するために、
一応フォローしておきたい動きとして、以下に。
今後の議論やニュースをなるべく正しく理解するために、
一応フォローしておきたい動きとして、以下に。
先日来、何かとメディアに露出しているアルツハイマー病の作家Terry Pratchett氏が
先週のDPPの自殺幇助ガイドラインについて批判。
先週のDPPの自殺幇助ガイドラインについて批判。
いちいち警察が捜査してから公訴するかどうかを決めるというのは
制度として非効率であり、曖昧すぎる、
判定委員会のような制度を作るべきだ、と。
制度として非効率であり、曖昧すぎる、
判定委員会のような制度を作るべきだ、と。
個人的には medical reasonsによってのみ自殺幇助は認めるべきだと思う、とも。
私の頭にすぐに浮かんだ疑問は、
Debby Purdyさんは、
自分が将来もう死にたいと思ってスイスに行く時に
夫についてきて欲しくて、それで夫が罪に問われないことを保障することだけを念頭に、
つまるところ「この人を訴追しないと約束して」と訴えてきた。
自分が将来もう死にたいと思ってスイスに行く時に
夫についてきて欲しくて、それで夫が罪に問われないことを保障することだけを念頭に、
つまるところ「この人を訴追しないと約束して」と訴えてきた。
Pratchett氏は自分のアルツハイマー病が進行して
自分がもう死にたいと思った時には死にたいと望んで
たぶん、アルツハイマー病以外の病気については深く考えずに
“medical reason で死にたいと望む人”だけには
自殺幇助を合法化してもいいじゃないか、と主張する。
自分がもう死にたいと思った時には死にたいと望んで
たぶん、アルツハイマー病以外の病気については深く考えずに
“medical reason で死にたいと望む人”だけには
自殺幇助を合法化してもいいじゃないか、と主張する。
Jenny Gearyさん61歳は
最も最近スイスのDignitasで自殺した英国人。
最も最近スイスのDignitasで自殺した英国人。
多系統萎縮症(脊髄小脳変性症の仲間)MSAだった。
Jenny さんに付き添ってスイスに行った夫が
今回のガイドラインでは十分ではない、
英国政府は自殺幇助の合法化を考えるべきだ、と。
今回のガイドラインでは十分ではない、
英国政府は自殺幇助の合法化を考えるべきだ、と。
「国民の気持ちはここ数年で変わった。
ちゃんとしたセーフガードが設けられたら、
この国は自殺幇助を検討すべきだ」と
ちゃんとしたセーフガードが設けられたら、
この国は自殺幇助を検討すべきだ」と
「ちゃんとしたセーフガード」という時、
この人は、どれだけ多様な病気や障害像を頭に描き、
どれだけのすべり坂の可能性を検討して、
具体的にどういうセーフガードがあれば「ちゃんと」機能するのかを
考えているんだろうか。
この人は、どれだけ多様な病気や障害像を頭に描き、
どれだけのすべり坂の可能性を検討して、
具体的にどういうセーフガードがあれば「ちゃんと」機能するのかを
考えているんだろうか。
みんな、自分が立っているところから見える範囲だけで
ものを言っているような気がする。
ものを言っているような気がする。
……というか、その範囲だけでものを言うことが
多くの人に、あるひとつの方向からだけ、ものごとを見せることに有効に働く……
多くの人に、あるひとつの方向からだけ、ものごとを見せることに有効に働く……
そういう人の言葉ばかりが大きく取り上げられているような気がする。
これは、日本のメディアでも同じなのだけど――。
2009.09.30 / Top↑
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