パンツをはいて逮捕・起訴されたスーダンの女性ジャーナリストの裁判で、Lubna Husseinさん(34)は逮捕時のパンツをはいて出廷。鞭打ちの刑は免れたものの命じられた罰金の支払いを拒否して収監された。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/africa/article6825035.ece?&EMC-Bltn=CDQHCB
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/africa/article6825035.ece?&EMC-Bltn=CDQHCB
英国法務大臣Jack Straw氏が自殺幇助に関して法律を改正することに反対のスタンスを表明。理由は、やはり濫用、虐待に繋がることの懸念。ただし、現在法律適用基準の明確化作業を進めている公訴局長の仕事に対して、法務大臣として影響力を行使することはない、と、あくまでも個人的な見解。
http://www.christian.org.uk/news/20090907/straw-i-oppose-assisted-suicide/
http://www.christian.org.uk/news/20090907/straw-i-oppose-assisted-suicide/
動物に結核を起こすウイルスが前立腺がんと関係しているんだと。それで前立腺がんのワクチンが出来る希望が。:このところ、関連の話題が続く。前立腺がんは予防医療の次なる大きなターゲットらしい。ワクチンが出来たら、全男児への接種が義務付けられるのかしら。製薬会社は、きっと義務化に向けてロビー活動を展開する。開発費を回収しなくちゃいけないし。
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/health/article6825335.ece?&EMC-Bltn=CDQHCB
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/health/article6825335.ece?&EMC-Bltn=CDQHCB
ノロウィルスの爆発的流行で豪キャンベラのナーシング・ホームと保育所が軒並み閉鎖に。:昨日NHKの「クローズアップ現代」が除草剤が効かない“スーパー雑草”の問題を取り上げていたけど、ダーウィン医学がいっている通り、人間がいくら科学とテクノで浅知恵をめぐらせたところで自然との闘いには勝てないんじゃないか、ノロウィルスが強力になったり、鳥インフルに続いて豚インフルが出てきたり、スーパー雑草が出てきたり、こういった諸々の現象は結局、自然の方が遺伝子の変異の速度を上げて人間の遺伝子操作技術を凌駕しているという、実は1つの現象で、単に現れ方が違っているだけなんじゃないのか……と、素人頭で考えた。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/nursing-home-in-lockdown-as-gastro-sweeps-canberra/1617303.aspx?src=enews
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/nursing-home-in-lockdown-as-gastro-sweeps-canberra/1617303.aspx?src=enews
米国のスクール・ディストリクトによっては赤字が大きすぎて連邦政府の助成金では追いつかず、更なる人員削減で教室は込み合い、不慣れな学年を教えなければならない先生たちも。:その「込み合う」教室が、もしかしたら日本よりもはるかにゆとりがあるサイズだったりして……。
http://www.nytimes.com/2009/09/08/education/08school.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/09/08/education/08school.html?_r=1&th&emc=th
Ryu Murakamiって、あの村上龍? NYTに「どんな政府も問題を解決なんかしてくれないと日本人はやっと悟りつつある。やっと日本人が成人した」と。
http://www.nytimes.com/2009/09/08/opinion/08murakami.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/09/08/opinion/08murakami.html?_r=1&th&emc=th
マイケル・ジャクソンがやっと埋葬された。なかなか戻してもらえないというところまで読んだ脳が戻っているのかどうか気になって、最後まで読んでしまったけど、結局、記事には出ていなかった。
http://www.guardian.co.uk/music/2009/sep/04/michael-jackson-buried-los-angeles
http://www.guardian.co.uk/music/2009/sep/04/michael-jackson-buried-los-angeles
2009.09.08 / Top↑
もしかしたら世界の医療の大きな流れは
このブログで考えてきたより、もっともっと怖いところに、とっくに進んでいるのかも?
このブログで考えてきたより、もっともっと怖いところに、とっくに進んでいるのかも?
なにしろ、その「ちらっと」によると、
Singerが持ち出していたQALY(Quality Adjusted Life Years)は
現在のところ英国のNICEと米国Oregon州のメディケイド給付の基準として採用されていて、
現在のところ英国のNICEと米国Oregon州のメディケイド給付の基準として採用されていて、
例えば、移動機能に障害がある人の場合、
障害がない人の寿命の0.85掛けの計算となるのだそうな。
障害がない人の寿命の0.85掛けの計算となるのだそうな。
しかし、車椅子を使いこなして自由に移動できる人にとっては
障害のない人とQOLは変わらないはずだという問題がある、
また人を平等に扱うという点でも、最も恵まれない人を優先しない点でも
道徳的な問題がある、とDr. Eは指摘しています。
障害のない人とQOLは変わらないはずだという問題がある、
また人を平等に扱うという点でも、最も恵まれない人を優先しない点でも
道徳的な問題がある、とDr. Eは指摘しています。
またDALY(Disability Adjusted Life Years)はWHOが賛同している基準で
(WHOはDALYの推進機関IHMEともゲイツ財団ともオトモダチだしね)
例えば目の見えない人の寿命は障害のない人の0.6掛けの計算。
(WHOはDALYの推進機関IHMEともゲイツ財団ともオトモダチだしね)
例えば目の見えない人の寿命は障害のない人の0.6掛けの計算。
Dr. EはDALYの問題点について
社会に貢献する年齢層を優先するやり方が妥当ではない、
という点を1つ挙げているのですが
社会に貢献する年齢層を優先するやり方が妥当ではない、
という点を1つ挙げているのですが
もう1つ、非常に興味深い指摘をしていて、
その、給与を稼ぎ、家族の介護をする世代を優先する姿勢が
Seattleの透析の優先順位と同一のものだ、と。
その、給与を稼ぎ、家族の介護をする世代を優先する姿勢が
Seattleの透析の優先順位と同一のものだ、と。
Seattleの……。
Seattle……ゲイツ財団……ワシントン大学(シアトル子ども病院)……IHME……DALY。
繋がりますなぁ。Seattleゲイツ・グローバルヘルス王国の中で。
(詳細は「ゲイツ財団とUW・IHME」の書庫に)
Seattle……ゲイツ財団……ワシントン大学(シアトル子ども病院)……IHME……DALY。
繋がりますなぁ。Seattleゲイツ・グローバルヘルス王国の中で。
(詳細は「ゲイツ財団とUW・IHME」の書庫に)
で、この論文は、
いまだ人生を生きていない、これから生きるという健康な若年層を優先すべきだ、と
主張するものらしいのですが、
いまだ人生を生きていない、これから生きるという健康な若年層を優先すべきだ、と
主張するものらしいのですが、
まともに読んでみたら、きっとSingerの主張どころか
もっともっと肝が冷えそうな気がするので、
気力体力がもっともっと充実するまで
ちょっと棚上げしておく。
もっともっと肝が冷えそうな気がするので、
気力体力がもっともっと充実するまで
ちょっと棚上げしておく。
すごく気にはなるのだけど……。
2009.09.08 / Top↑
NY Timesのコラムニストが
モンタナの自殺幇助裁判の結論を前に
自殺幇助の問題とObama大統領の医療改革案への批判をつなげてOp-Edを書いています。
モンタナの自殺幇助裁判の結論を前に
自殺幇助の問題とObama大統領の医療改革案への批判をつなげてOp-Edを書いています。
ちょっと、何が言いたいのか、私には読みきれないところもあるのですが、
そうでもしなければ財政的に医療制度そのものが破綻するのだから
配給医療もやむをえないだろう、と当てこすっているように読めるし、
そうでもしなければ財政的に医療制度そのものが破綻するのだから
配給医療もやむをえないだろう、と当てこすっているように読めるし、
「何が何でも自己決定権と選択の自由! というのが米国人の国民性DNA」だという指摘には
ちょっと笑ってしまったのだけど、
ちょっと笑ってしまったのだけど、
こうした自己決定と選択の自由へのこだわりが自殺させるのは米国の医療なのだから、
配給医療による安楽死の問題はないに等しいといっているようにも読める。
配給医療による安楽死の問題はないに等しいといっているようにも読める。
私が読んで理解した範囲では、だいたい以下のような論旨。
Ezekiel Emanuel という人は
著名な腫瘍科専門医で、生命倫理学者で
The Office of Management and Budgetの医療顧問、
またObama政権の主席補佐官Rahm Emanuel氏の兄弟(どっちが兄かは?)。
著名な腫瘍科専門医で、生命倫理学者で
The Office of Management and Budgetの医療顧問、
またObama政権の主席補佐官Rahm Emanuel氏の兄弟(どっちが兄かは?)。
このDr. Emanuel、
1997年(これはOregon州に尊厳死法が出来た年だと思う)にThe Atlanticという雑誌で
実に見事な医師による自殺幇助批判を展開している。
1997年(これはOregon州に尊厳死法が出来た年だと思う)にThe Atlanticという雑誌で
実に見事な医師による自殺幇助批判を展開している。
いわく、
いったん合法化されれば医師らは患者を死なせる注射をすることに徐々に抵抗感を失い
ルーティーンとなる。
いったん合法化されれば医師らは患者を死なせる注射をすることに徐々に抵抗感を失い
ルーティーンとなる。
いわく、
抵抗感がなくなれば、その選択肢は、ターミナルな患者だけでなく、
社会から見て苦しそうで目的のない人生を送っているように見える人に広げたくなる。
抵抗感がなくなれば、その選択肢は、ターミナルな患者だけでなく、
社会から見て苦しそうで目的のない人生を送っているように見える人に広げたくなる。
いわく、
そこに財政的な問題が加われば、安楽死はあっという間に例外ではなくルールとなる。
そこに財政的な問題が加われば、安楽死はあっという間に例外ではなくルールとなる。
特に2010年にはベビー・ブーマーが定年を迎え始め、
その人口動態が社会保障とメディケア財政を逼迫させる状況という状況があるだけに。
その人口動態が社会保障とメディケア財政を逼迫させる状況という状況があるだけに。
当時のこのようなDr. Emanuelの自殺幇助批判は、さしずめ、今なら、
Obama政権は医療改革で「死の委員会」を設けて高齢者医療を切り捨てようとしていると批判する
Sarah Palin氏をはじめ共和党の面々が言いそうなことで、
Obama政権は医療改革で「死の委員会」を設けて高齢者医療を切り捨てようとしていると批判する
Sarah Palin氏をはじめ共和党の面々が言いそうなことで、
医師による自殺幇助には、そうした指摘の通り“すべり坂”の懸念は実際にある。
しかし、皮肉なことに、そのEmanuel医師はつい最近Lancet誌に論文を書き、
豚インフルエンザ・ワクチンや提供臓器など、限られた資源は
高齢者や病人・障害者ではなく健康な若者に優先的に配給すべきだと主張した。
豚インフルエンザ・ワクチンや提供臓器など、限られた資源は
高齢者や病人・障害者ではなく健康な若者に優先的に配給すべきだと主張した。
それに、英国のようなコスト削減意識の高い国ならともかく、
米国では“すべり坂”を懸念する必要はない。
米国では“すべり坂”を懸念する必要はない。
米国では逆に「生きている限り一番高価な医療を受ける権利がある」という文化であり、
それは裏返せば、「思い通りの人生でなくなれば、
いっそ薬で死なせてもらう権利がある」という文化でもあるが、
それは裏返せば、「思い通りの人生でなくなれば、
いっそ薬で死なせてもらう権利がある」という文化でもあるが、
要するに米国人にとって大事なのは完全な自己決定であり、
完全なコントロール、100%の選択の自由なのだ。
それ以外の選択肢など米国人の国民性DNAが受け付けない。
完全なコントロール、100%の選択の自由なのだ。
それ以外の選択肢など米国人の国民性DNAが受け付けない。
だから、心配しなくても、米国は安楽死による配給医療には向かわない。
安楽死も、どんな保険でもカバーされる「医療介入」の1つくらいにはなるかもしれないけど、
どっちにしたって、その先に起こるのは、医療そのものの財政的な自殺。
安楽死も、どんな保険でもカバーされる「医療介入」の1つくらいにはなるかもしれないけど、
どっちにしたって、その先に起こるのは、医療そのものの財政的な自殺。
Emanuel医師のLancet論文はこちら。
2009.09.08 / Top↑
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