子宮摘出で一緒に摘出される卵管を提供してもらったら、そこからES細胞が作れるんだそうな。さぁ、子宮摘出が増えるぞ。まさか知的障害者への子宮摘出もいずれ合法化される……なんてことも???
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8103345.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8103345.stm
時間あったら、なんとかちゃんと読みたい記事。英国患者安全機構(?)から、NHSで年間1万人の子どもが、投薬ミスなど医療による危険に晒されていることが指摘された。
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/health/article6524124.ece?&EMC-Bltn=GDPEUA
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/health/article6524124.ece?&EMC-Bltn=GDPEUA
英国のBaby Peter事件に匹敵する米国の児童虐待事件。養母の虐待が学校関係者ら複数から通報されていたのに保護するのを怠って、13歳のAlexis Lexie Agyepong-Gloverさんが殺されてしまった事件で、ソーシャルワーカー2人が免職処分。前に読んだ記憶があったのでエントリー立てているかと思って検索してみたけど、書いていませんでした。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/17/AR2009061703501.html
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/17/AR2009061703501.html
ガテマラで急増する孤児。米国に養子に来る子どもが年間4000人で、中国についで2番目に多い。が、現地の孤児院がパンクして機能せず、養子縁組の法的手続きが進まない。こういう話を聞くと、その「養子」のうち、本当の養子ではないものがどのくらいの割合あるんだろう……と考えてしまう。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/17/AR2009061703641.html
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/17/AR2009061703641.html
議員さんたちの経費の私的流用スキャンダルで大揺れの英国で、議員さんの経費の明細がネット公開された。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/8105227.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/8105227.stm
スタチンは高齢者の肺炎を予防するわけではない。……てことは予防薬としての利用がどこかで期待されていたということですね。なんだかスタチン、よく話題になっています。製薬会社のロビー活動が盛んなんでしょうか。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/154289.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/154289.php
南アフリカの男性4人に1人が強姦を認める。多くの場合、複数の女性に。強姦を認めた男性の4人に3人は10代の時から。
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jun/17/south-africa-rape-survey
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jun/17/south-africa-rape-survey
2009.06.18 / Top↑
ちょっと背景などを調べている余裕がないので、
断片的な情報のみで申し訳ないのですが、
断片的な情報のみで申し訳ないのですが、
スイスの連邦議会で自殺幇助に関する法律の見直しが審議されており、
意見が割れているので国民からパブリック・コメントを募ることにしたようです。
意見が割れているので国民からパブリック・コメントを募ることにしたようです。
以下は、ラジオ局のサイトなので、
そのパブ・コメとは無関係にご意見を、というページと思われます。
そのパブ・コメとは無関係にご意見を、というページと思われます。
議会で審議されているのは
「自殺幇助に関する規制を強化する」または
「自殺幇助の組織を完全に禁止する」の2つの選択肢とのこと。
「自殺幇助の組織を完全に禁止する」の2つの選択肢とのこと。
いずれにしても、
世界に悪名をとどろかせ各国からの自殺ツーリズムの慣行をほとんど定着させてしまった
Dignitasクリニックを、ここまで放っておいたスイス当局が
やっと規制に向けて動いていると知るのは、とても嬉しいことです。
世界に悪名をとどろかせ各国からの自殺ツーリズムの慣行をほとんど定着させてしまった
Dignitasクリニックを、ここまで放っておいたスイス当局が
やっと規制に向けて動いていると知るのは、とても嬉しいことです。
2009.06.18 / Top↑
去年11月WA州が住民投票で自殺幇助合法化を決めた直後の12月に
裁判所が医師による自殺幇助を合法とする判断を示したMontana州で
裁判所が医師による自殺幇助を合法とする判断を示したMontana州で
子宮がん末期の女性Janet Murdockさんが幇助自殺を希望しているものの
やってくれる医師がいないというニュースが4月にありました。
やってくれる医師がいないというニュースが4月にありました。
そのMurdockさんが16日火曜日に亡くなったとのこと。
自殺ではありませんでした。
自殺ではありませんでした。
ここでもまた、発表したのはCompassion & Choice です。
この記事によると、去年12月のMcCarter判事の判断も
元はといえばC&Cによって出された案件だったとのこと。
元はといえばC&Cによって出された案件だったとのこと。
(なにやら全米で合法化への動きの背景にC&Cあり、という感じですね)
しかし、Montana州の医師会は会員の自殺幇助を容認しないとの見解を出しており、
また州当局も12月の判断を覆すべく、上訴しているところ。
また州当局も12月の判断を覆すべく、上訴しているところ。
このAPの記事をWesley Smithが全文コピペして、
自殺幇助に組しないMTの医師や、OR, WAの多くの医師に続き、
幇助拒否するよう医師らに呼びかけています。
自殺幇助に組しないMTの医師や、OR, WAの多くの医師に続き、
幇助拒否するよう医師らに呼びかけています。
Montana Doctors Refusing to be Complicit in Assisted Suicide
Wesley Smith, Second-Hand Smoke, June 17, 2009
Wesley Smith, Second-Hand Smoke, June 17, 2009
ここに現在3つ入っているコメントがいずれも興味深くて、
まず最初の人が
C&Cを「患者の権利を主張する団体」と説明している点を指摘。
WA州の第1例目の報道でも
「終末期のより良いケアと選択」のアドボケイトだと紹介されていましたが、
確かにメディアによるC&Cの説明には要注意です。
C&Cを「患者の権利を主張する団体」と説明している点を指摘。
WA州の第1例目の報道でも
「終末期のより良いケアと選択」のアドボケイトだと紹介されていましたが、
確かにメディアによるC&Cの説明には要注意です。
2つ目はSmithへの批判・反論で、
「子宮がんがどれほど苦しい病気か知らない人に
こんなことを言う資格はない」ということをネチネチつづり、
「病気で苦しんでいる動物を安楽死させるのなら
動物の方がよい扱いを受けていることになる」と
ここでも動物が引き合いに出されているのが目に付きます。
「子宮がんがどれほど苦しい病気か知らない人に
こんなことを言う資格はない」ということをネチネチつづり、
「病気で苦しんでいる動物を安楽死させるのなら
動物の方がよい扱いを受けていることになる」と
ここでも動物が引き合いに出されているのが目に付きます。
うわぁ、さすがだなぁ……と敬服してしまったのが、これに対するSmithの返事で、
まず1点目について、
「自分はホスピスのボランティアをしているし
父親を大腸がんで、おじをアルツハイマー病で亡くしているので
病気の過酷さは分かっているが、それに対する答えは
自殺幇助ではなく、丁寧なケアである」
「自分はホスピスのボランティアをしているし
父親を大腸がんで、おじをアルツハイマー病で亡くしているので
病気の過酷さは分かっているが、それに対する答えは
自殺幇助ではなく、丁寧なケアである」
次に2点目については、
「我々が動物を安楽死させるのは
糞尿垂れ流し状態になった時。
死なせないためにお金を払いたくない時。
飼い主に棄てられた時。
人を噛む時。
「我々が動物を安楽死させるのは
糞尿垂れ流し状態になった時。
死なせないためにお金を払いたくない時。
飼い主に棄てられた時。
人を噛む時。
あなたは医療を獣医療のスタンダードに落としたいのかもしれないが、
私はそんなことは望まない」
私はそんなことは望まない」
2009.06.18 / Top↑
Ohio州Athens郡の69歳の女性 Phyllis Hixsonさんの遺体が
親戚の人によって15日月曜日に自宅で発見された。
親戚の人によって15日月曜日に自宅で発見された。
遺体発見以前に警察当局には
Georgia州を拠点とするFENがHixsonさんとコンタクトを取っているとの
情報が寄せられていたとのこと。
Georgia州を拠点とするFENがHixsonさんとコンタクトを取っているとの
情報が寄せられていたとのこと。
Hixsonさんの自殺にFENが実際に関与していたかどうか当局が捜査を開始。
続報
http://www.10tv.com/live/content/local/stories/2009/06/17/finalexit.html?sid=102
http://www.wsaz.com/news/headlines/48244492.html
http://www.10tv.com/live/content/local/stories/2009/06/17/finalexit.html?sid=102
http://www.wsaz.com/news/headlines/48244492.html
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2009.06.18 / Top↑
2月のGeorgea州での違法な自殺幇助容疑による幹部逮捕から
当ブログが追いかけてきた Final Exit Network が
YouTube に自殺幇助合法化のプロモをアップ。
当ブログが追いかけてきた Final Exit Network が
YouTube に自殺幇助合法化のプロモをアップ。
冒頭に出てくる青いシャツの男性が FEN創設者の Ted Goodwin。
2月の事件で逮捕されるまで会長でした。
現在も仮釈放中の身ですが。
2月の事件で逮捕されるまで会長でした。
現在も仮釈放中の身ですが。
このビデオの中で、会員の男性が紹介している本が
Derek Humphyry が書いたヘリウム自殺の指南書 Final Exit ですが、
この男性は Humphry が作った Hemlock Society が FEN の前身だと言っています。
Derek Humphyry が書いたヘリウム自殺の指南書 Final Exit ですが、
この男性は Humphry が作った Hemlock Society が FEN の前身だと言っています。
これまで私が検索した限り、どこの情報でも
Hemlock Society は FEN ではなく C&C の前身とされているので
もちろんこの会員男性の思い違いの可能性もありますが、
Hemlock Society は FEN ではなく C&C の前身とされているので
もちろんこの会員男性の思い違いの可能性もありますが、
それから、とても気になった点として、
Goodwin が 自殺幇助合法化の正当化に
「動物を無意味に苦しめると犯罪になるのだから人間にはそれ以上の思いやりを持つべき」などと
動物愛護をここに持ち出してきていること。
Goodwin が 自殺幇助合法化の正当化に
「動物を無意味に苦しめると犯罪になるのだから人間にはそれ以上の思いやりを持つべき」などと
動物愛護をここに持ち出してきていること。
どうしても、知的障害者切捨てに動物愛護を持ち出してくる Peter Singer の物言いを連想して
「動物だって苦しめたら犯罪なんだから人間の死は自己決定で」のすぐ隣に、
「動物ほどの知能もない知的障害者に尊厳などありえない」
「動物を殺してもいいのなら、それ以下の知能しか持たない重症の知的障害児だって殺してもいい」
などという理屈が並んでいるのが見えるような気がする。
「動物ほどの知能もない知的障害者に尊厳などありえない」
「動物を殺してもいいのなら、それ以下の知能しか持たない重症の知的障害児だって殺してもいい」
などという理屈が並んでいるのが見えるような気がする。
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P.Singerの「知的障害者」、中身は?(2007/9/3)
Singerの“アシュリー療法”論評1(2007/9/4)
Singerの“アシュリー療法”論評2(2007/9/5)
Singerへのある母親の反論(2007/9/13)
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認知障害カンファレンス巡り論評シリーズがスタート:初回はSinger批判(2008/12/17)
What Sorts の Singer 批判第2弾
「障害児については親に決定権を」とSinger講演(YouTube)(2008/12/26)
Singerが障害当事者の活動家に追悼エッセイ(2008/12/29)
Sobsey氏、「知的障害児に道徳的地位ない」Singer説を批判(2009.1.3)
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2009.06.17 / Top↑
介護療養病床の廃止の問題についてずっと疑問に思っていたことというのは、
障害者施設解体宣言などの動きについて疑問に思っていることと同じく、
障害者施設解体宣言などの動きについて疑問に思っていることと同じく、
どちらもタテマエは
社会的入院や施設収容型福祉を解消して
地域で暮らせる人は地域で暮らしてもらえるように
それがノーマライゼーションのあるべき姿だから……ということにはなっているけれど、
社会的入院や施設収容型福祉を解消して
地域で暮らせる人は地域で暮らしてもらえるように
それがノーマライゼーションのあるべき姿だから……ということにはなっているけれど、
同じ数の高齢者または障害者が本当に地域で暮らせるような受け皿を
果たして、ちゃんと整備するつもりがあるのか、ということ。
果たして、ちゃんと整備するつもりがあるのか、ということ。
例えば100床の入所施設を解体したとして、
もともと在宅で暮らせない事情があるから施設に入っている100人の受け皿となるだけ
グループホームをいくつも新たに作るとしたら、
それ、本当は、既にある施設を維持する以上に
お金がかかるんじゃないのかと思うわけで、
もともと在宅で暮らせない事情があるから施設に入っている100人の受け皿となるだけ
グループホームをいくつも新たに作るとしたら、
それ、本当は、既にある施設を維持する以上に
お金がかかるんじゃないのかと思うわけで、
ゼニだけで考えれば、
社会的入院を解消しノーマライゼーションを実現させるよりも
大型入所施設のほうが、はるかに効率的なはずなのに、
その理想を実現させることを名目に使いつつ、同時に
高齢者介護・医療や障害者福祉の予算削減が狙われているというのは、
いったいどうすれば整合性が取れるんだろう、ということ。
社会的入院を解消しノーマライゼーションを実現させるよりも
大型入所施設のほうが、はるかに効率的なはずなのに、
その理想を実現させることを名目に使いつつ、同時に
高齢者介護・医療や障害者福祉の予算削減が狙われているというのは、
いったいどうすれば整合性が取れるんだろう、ということ。
高齢者にしても重症障害児・者にしても
今後、決して減少するわけではないのだから、
いま既にある施設を維持したとしても
サービスを必要とする対象者は増加するはずのところに、
既存の施設を先になくしてしまおうというのだから
地域に整備するべきサービスの総量はさらに飛躍的に多くなるはずで、
話がものすごく矛盾している。
今後、決して減少するわけではないのだから、
いま既にある施設を維持したとしても
サービスを必要とする対象者は増加するはずのところに、
既存の施設を先になくしてしまおうというのだから
地域に整備するべきサービスの総量はさらに飛躍的に多くなるはずで、
話がものすごく矛盾している。
それならば、こんなのは、やっぱり、
ただのご都合主義のダブルスタンダードに過ぎないのでは? ということ。
ただのご都合主義のダブルスタンダードに過ぎないのでは? ということ。
で、この本で初めて知ったことというのは
介護療養病床から転換型老人健康保健施設に換わったときに
高齢者一人当たりにかかる医療費の差が8万円だということ。
介護療養病床から転換型老人健康保健施設に換わったときに
高齢者一人当たりにかかる医療費の差が8万円だということ。
(この規制緩和による転換型老健制度というのが、そも、
病院を追い出される高齢者のためを考えた受け皿作りというよりも
医療機関の生き残り支援の色合いが濃いような気がするのだけど)
病院を追い出される高齢者のためを考えた受け皿作りというよりも
医療機関の生き残り支援の色合いが濃いような気がするのだけど)
ともあれ介護療養病床を新型老健に転換することで
1人当たり8万円の医療費が浮く、という計算なのだそうです。
1人当たり8万円の医療費が浮く、という計算なのだそうです。
ところが、新型老健の医師の配置は常勤1人(プラスα?)なので、
週末や夜間の医療はどうしても手薄になる。
そのため健康状態が悪化した高齢者を老健でみるには限界があり、
ある段階からは外の病院に入院させざるを得なくなる。
週末や夜間の医療はどうしても手薄になる。
そのため健康状態が悪化した高齢者を老健でみるには限界があり、
ある段階からは外の病院に入院させざるを得なくなる。
急性期病院側は出来高払いだから、経営優先で濃厚医療を行いたければ
相手は高齢者、せっせと異常を探せば検査も治療もいくらでもできる。
相手は高齢者、せっせと異常を探せば検査も治療もいくらでもできる。
結局は8万円の差額分は、そこで元に戻ってしまうのでは、という話。
しかも病院の経営のための濃厚医療とは、患者にとっては
以前あったような“スパゲティ状態”の過剰医療が戻ってくる懸念でもあって
高齢者はむしろ苦しみながら死んでいくことになるのではないのか。
以前あったような“スパゲティ状態”の過剰医療が戻ってくる懸念でもあって
高齢者はむしろ苦しみながら死んでいくことになるのではないのか。
包括払いの介護療養病床でアグレッシブな医療をしない
介護や看護主体の安楽ケアによる看取りのほうが、
結局は安上がりで、患者さんにも幸せだったんじゃないか、と。
介護や看護主体の安楽ケアによる看取りのほうが、
結局は安上がりで、患者さんにも幸せだったんじゃないか、と。
このあたりを読んで、
いや、でも、今、時代はスパゲティ状態に戻るというより、
延命治療拒否であり中止の方向に向かっていますよね……?と怪訝に思ったときに、
いや、でも、今、時代はスパゲティ状態に戻るというより、
延命治療拒否であり中止の方向に向かっていますよね……?と怪訝に思ったときに、
ああ、なるほど……と、合点して、
介護療養病床廃止で本当に狙われていることというのが
やっと分かったような気がした。
介護療養病床廃止で本当に狙われていることというのが
やっと分かったような気がした。
要介護状態になった高齢者は
これまでのように医療と介護の両方で手厚くケアをする必要はなく、
どうせ高齢者なのだから施設でも在宅でも医療は薄くていい。
これまでのように医療と介護の両方で手厚くケアをする必要はなく、
どうせ高齢者なのだから施設でも在宅でも医療は薄くていい。
手薄な医療体制でボロボロになってから急性期の病院に送ってください。
すぐにターミナルになるように。
すぐにターミナルになるように。
あ、もちろん、延命治療拒否の意思表示は、
国民の皆さん、ちゃんとしておきましょうね。
国民の皆さん、ちゃんとしておきましょうね。
……と繋がるからこそ、なるほど
確かに医療費は削減できる……ということ?
確かに医療費は削減できる……ということ?
ということは、重症の障害児・者についても、
いろいろな美名の下に同じシステムが作られていくということなのか……。
いろいろな美名の下に同じシステムが作られていくということなのか……。
私は逆に、なんで既存の入所施設を残して有効利用しないんだろうと
ずっと不思議だった。
ずっと不思議だった。
むしろ、そうした施設がこれまで集積してきたノウハウを生かし
地域サービスの拠点として機能を拡大していく方が
総体としては費用削減に結びつくんじゃないんだろうか。
地域サービスの拠点として機能を拡大していく方が
総体としては費用削減に結びつくんじゃないんだろうか。
例えば
GHやデイにOT、PT、STがもっと関わった方が
細かくケアできて重症化を防げるのに……と、いつも思うのだけど
独自にそれぞれの事業所で雇うのは運営上無理なので、
GHやデイにOT、PT、STがもっと関わった方が
細かくケアできて重症化を防げるのに……と、いつも思うのだけど
独自にそれぞれの事業所で雇うのは運営上無理なので、
大型入所施設にそろっている専門職をむしろ増やして、その分
地域のグループホームなどの小規模施設にも巡回協力してもらうとか、
在宅への訪問医療・看護体制の拠点を担えれば
小規模な事業所にも多様な専門職が関わることができる。
地域のグループホームなどの小規模施設にも巡回協力してもらうとか、
在宅への訪問医療・看護体制の拠点を担えれば
小規模な事業所にも多様な専門職が関わることができる。
地域の小規模事業所のスタッフへの教育・研修機能だって
専門職が豊富で経験の蓄積がある入所施設なら担いやすいし、
専門職が豊富で経験の蓄積がある入所施設なら担いやすいし、
後期高齢者医療制度での地域における医療と介護の橋渡しだって
その地域で長いこと介護療養病床をやってきた病院が拠点になれれば
それが一番理にかなっているような気がする。
その地域で長いこと介護療養病床をやってきた病院が拠点になれれば
それが一番理にかなっているような気がする。
高齢者のターミナルケアのノウハウを一番持っているのだって
そういうところだと思うのだけどなぁ。
そういうところだと思うのだけどなぁ。
(もちろん薬漬け・抑制だらけの悪徳老人病院ではなく、
私の大好きな有吉先生とか、この本の著者の吉岡先生のように
まじめに管はずしやオムツはずし、ユニットケアに取り組んできたところと、
そこまで行かずとも普通レベルのケアをしてきたところを前提として)
私の大好きな有吉先生とか、この本の著者の吉岡先生のように
まじめに管はずしやオムツはずし、ユニットケアに取り組んできたところと、
そこまで行かずとも普通レベルのケアをしてきたところを前提として)
入所施設のデイやレスパイト機能を拡張して、
今みたいな日数で区切ったレスパイトだけでなく、柔軟な時間利用や、
いざという時「いつでも数時間ならOK」という緊急対応を可能にするとか。
今みたいな日数で区切ったレスパイトだけでなく、柔軟な時間利用や、
いざという時「いつでも数時間ならOK」という緊急対応を可能にするとか。
夜間だけ週に1回か2回でも預かってもらえて
介護者(親)が熟睡できる日が作れれば在宅でがんばれるケースは多いと思うし、
介護者(親)が熟睡できる日が作れれば在宅でがんばれるケースは多いと思うし、
「もう、殺してしまいそうだ!」と介護者(親)が切羽詰った時に
要介護者(子ども)を半日だけ「捨てに行ける」場所がある、とか。
要介護者(子ども)を半日だけ「捨てに行ける」場所がある、とか。
今でも志のある小規模事業所では、そういう柔軟な支援も行われているようだけど、
どうしてもスタッフの回転がぎりぎりという小規模なところでは苦しいし
総量での利用調整機能を拠点が担うことでサービスそのものが生きるとも思う。
どうしてもスタッフの回転がぎりぎりという小規模なところでは苦しいし
総量での利用調整機能を拠点が担うことでサービスそのものが生きるとも思う。
そういう諸々のサービスが現実にあってこそ
「相談」窓口も本当の意味で機能できるわけだし。
「相談」窓口も本当の意味で機能できるわけだし。
理想的には、高齢者であれ障害者であれ
地域に小規模多機能のような小型施設がそろっていることが望ましいとは思うけれど、
すぐには整備できるわけじゃないし(経営的に無理だから増えるわけないという話もあったような)
地域に小規模多機能のような小型施設がそろっていることが望ましいとは思うけれど、
すぐには整備できるわけじゃないし(経営的に無理だから増えるわけないという話もあったような)
そういうところが多様な病気や障害に対するノウハウを蓄積するには
どうしても時間がかかるのだから、
どうしても時間がかかるのだから、
ノーマライゼーションの実現とコスト抑制の両方を
ある程度のところで折り合いをつけて本当に実現させていくつもりがあるのなら
高齢者施設であれ障害児・者施設であれ、既存の施設を有効利用する方が
長い目で見れば効率的だと思うのだけどなぁ。
ある程度のところで折り合いをつけて本当に実現させていくつもりがあるのなら
高齢者施設であれ障害児・者施設であれ、既存の施設を有効利用する方が
長い目で見れば効率的だと思うのだけどなぁ。
違うかなぁ……。
いや、だからノーマライゼーションなんて本当はどうでもよくて、
ホンネはコスト削減だけ、やっかいな高齢者・重症障害者切り捨ての口実なんだから、
本当に地域で介護と医療をじっくり受けたりされたら、みんなが長生きして困るじゃないか、というんなら、
それは、まぁ、そうなんでしょうけど。
ホンネはコスト削減だけ、やっかいな高齢者・重症障害者切り捨ての口実なんだから、
本当に地域で介護と医療をじっくり受けたりされたら、みんなが長生きして困るじゃないか、というんなら、
それは、まぁ、そうなんでしょうけど。
2009.06.17 / Top↑
2月に米国の自殺幇助希望者支援団体 Final Exit Networkが
違法な自殺幇助で幹部から逮捕者を出し、
さらに先日も精神障害者の自殺でボランティアが逮捕されるなど、
FENが関与した自殺事件が次々と明らかになっていますが、
違法な自殺幇助で幹部から逮捕者を出し、
さらに先日も精神障害者の自殺でボランティアが逮捕されるなど、
FENが関与した自殺事件が次々と明らかになっていますが、
FENとは別の団体で、Compassion and Choiceという死の決定権のアドボケイトがあり、
これまた活発な活動でニュースによく登場します。
これまた活発な活動でニュースによく登場します。
両者の関係というのが、実は私にはイマイチよく分からないのです。
C&Cの前身はHemlock Societyという団体で、その創設者はDerek Humphry。
いまなお読者が多く、上記の精神障害女性の自殺現場にも置かれていたという
ヘリウム自殺の指南書“Finla Exit”の著者です。
いまなお読者が多く、上記の精神障害女性の自殺現場にも置かれていたという
ヘリウム自殺の指南書“Finla Exit”の著者です。
どうしてHemlock SocietyがなくなってC&Cができたのか、
というあたりのことは、ちょっとだけ検索してみたところでは、よく分かりません。
というあたりのことは、ちょっとだけ検索してみたところでは、よく分かりません。
Derek HumphryがFENに関わったことがあるのも事実のようで
ニュース記事によると、彼を FEN の創設者だと書いているものもあります。
そうなると、さらにFENとC&CとHumphryの関係が不可解になります。
ニュース記事によると、彼を FEN の創設者だと書いているものもあります。
そうなると、さらにFENとC&CとHumphryの関係が不可解になります。
いずれHumphryの自伝でも読めば分かるのかもしれないのですが、
とりあえずHumphryのブログをしばらく前から時々覗いてみています。
とりあえずHumphryのブログをしばらく前から時々覗いてみています。
すると、6月14日のエントリーでFENへの支援募金を呼びかけていました。
Help the Final Exit Network defend your right to choose to die
Derek Humphy, Assisted-Suicide Blog, June 14, 2009
Derek Humphy, Assisted-Suicide Blog, June 14, 2009
FENはそれなりに金を持っている団体らしいのですが、
(会費と寄付だけでまかなっているという割にはお金持ち!)
幹部が逮捕されたために資産を差し押さえられて
このたびの弁護士費用にこと欠いているから、
寄付を募るための基金を準備した、
そこに募金して、「あなたが死を選ぶ権利を守るFENを支援して欲しい」と。
(会費と寄付だけでまかなっているという割にはお金持ち!)
幹部が逮捕されたために資産を差し押さえられて
このたびの弁護士費用にこと欠いているから、
寄付を募るための基金を準備した、
そこに募金して、「あなたが死を選ぶ権利を守るFENを支援して欲しい」と。
なんだ、やっぱりC&CとFENは繋がっているんじゃないか……。
2009.06.17 / Top↑
OhioでもFEN関与の自殺か? 69歳女性。捜査へ。
http://www.10tv.com/live/content/local/stories/2009/06/16/suicide.html?sid=102
http://www.10tv.com/live/content/local/stories/2009/06/16/suicide.html?sid=102
FDA資金による調査でリタリンなどの刺激薬を飲んでいるADHDの子どもは飲んでいない子どもに比べて突然死の可能性が高い?
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/15/AR2009061502833.html
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/15/AR2009061502833.html
2009.06.16 / Top↑
MultiEthnic Behavioral Servicesという会社(2001年創設)は
Philadelphia市から年間100万ドルで
虐待リスクのある子どもの訪問サービスなど
困難事例のソーシャルサービスを請け負っている。
Philadelphia市から年間100万ドルで
虐待リスクのある子どもの訪問サービスなど
困難事例のソーシャルサービスを請け負っている。
2006年8月、
母親に適性がない問題家庭で暮らす障害児童として訪問対象となっていた
14歳の脳性まひ児Danieal Kellyさんが、
ウジが湧くほどのじょくそうを全身に作り、餓死しているのが発見された。
母親に適性がない問題家庭で暮らす障害児童として訪問対象となっていた
14歳の脳性まひ児Danieal Kellyさんが、
ウジが湧くほどのじょくそうを全身に作り、餓死しているのが発見された。
その事件で逮捕されたMultiEthnicの社員の一人、
創設者でスーパーバイザーでもあった Mauelia Buenaflor (65)が10日の罪状認否で
してもいない訪問を偽装するための書類の偽造と、
ケースワーカーの監督を怠ったことを認めた。
創設者でスーパーバイザーでもあった Mauelia Buenaflor (65)が10日の罪状認否で
してもいない訪問を偽装するための書類の偽造と、
ケースワーカーの監督を怠ったことを認めた。
弁護士は
「本当に訪問が行われていると思って、書類事務だけをこなしていたのです。
最後の頃になって、訪問が行われていないことに気づいたわけです」と。
「本当に訪問が行われていると思って、書類事務だけをこなしていたのです。
最後の頃になって、訪問が行われていないことに気づいたわけです」と。
判決は9月。
連邦政府のガイドラインでは数年間の服役となる見通し。
連邦政府のガイドラインでは数年間の服役となる見通し。
他にも部下が2人、有罪を認める書類にサインしている。
無罪を主張している社員もいて、彼らの裁判は11月の予定。
無罪を主張している社員もいて、彼らの裁判は11月の予定。
社員の入れ代わりが激しく、訪問を実習生に任せていたこともあるらしい。
母親は第3級殺人で20-40年の禁固刑で服役中。
父親は養育放棄で子どもを危険に晒したとして起訴されている。
父親は養育放棄で子どもを危険に晒したとして起訴されている。
しかし、市の当局からは
事件後に2人の幹部コミッショナーがクビになっただけで誰も罪を問われていない。
事件後に2人の幹部コミッショナーがクビになっただけで誰も罪を問われていない。
このブログを始めてから、いいかげんショッキングな話は読んできたけど、
これほど酷い話があるか! と、また激しく心が騒いだ。
これほど酷い話があるか! と、また激しく心が騒いだ。
Daniealさんが死ぬまでに経験した痛みや苦しみや絶望や孤独を思うと、痛ましくてならない。
そういう家庭にそういう子どもがいることを知りながら、
なぜ訪問せずにいられるのだろう。
なぜ訪問せずにいられるのだろう。
そこから聞こえてくるのは
「どうせ障害児、どうなったったって……」という意識では??????
「どうせ障害児、どうなったったって……」という意識では??????
まさか、
訪問して、実態を把握してしまったたら保護するしかなくなるから
そんな手間もゼニもかかることは避けたくて、
みんなで暗黙の了解のうちに見て見ぬフリをした……なんてことは???????
そんな手間もゼニもかかることは避けたくて、
みんなで暗黙の了解のうちに見て見ぬフリをした……なんてことは???????
そういえば、
日本にも「民間でできることは民間に」と叫んでいた人がいたな。
日本にも「民間でできることは民間に」と叫んでいた人がいたな。
あれ、もしかして、
公の責任逃れを担保して、民間の責任において
「見て見ぬフリで見殺しにする」仕掛けを作ろう……という話だった……なんてことは?
公の責任逃れを担保して、民間の責任において
「見て見ぬフリで見殺しにする」仕掛けを作ろう……という話だった……なんてことは?
渋川市の無届老人ホームの火災で明らかになった諸々みたいに?
2009.06.16 / Top↑
国連のソマリアへの支援食料が横流しされている。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/africa/article6499155.ece?&EMC-Bltn=KJW9UA
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/africa/article6499155.ece?&EMC-Bltn=KJW9UA
米民主党は医療過誤訴訟から医師を守ることに対して否定的だったが、オバマ大統領は医療過誤訴訟を減らすことも医療改革の一環との考えらしい。
http://www.nytimes.com/2009/06/15/health/policy/15health.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/06/15/health/policy/15health.html?_r=1&th&emc=th
個人の家庭に雇われるケア・ワーカー(子守、家事労働者、介護者)が搾取・虐待されている問題は前にちょっと調べてみたことがあった。そうした家庭内労働者の人権擁護の必要をNYTが社説で。これは本当に深刻な問題。日本でも格差が広がると起きてくるような気がする。もう起きているのかもしれない。
http://www.nytimes.com/2009/06/15/opinion/15mon3.html?th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/06/15/opinion/15mon3.html?th&emc=th
2009.06.15 / Top↑
当ブログでは、そのあたりの背景を検証してきているので、
関連情報を整理し、ひとつの仮説を立ててみたいと思います。
関連情報を整理し、ひとつの仮説を立ててみたいと思います。
Ashleyケースに対するWPASの調査の終了を受けて、
子ども病院とWPASが合同記者会見を行ったのは2007年5月8日のことでした。
子ども病院とWPASが合同記者会見を行ったのは2007年5月8日のことでした。
この段階で発表された合意とは
・今後、子ども病院は子宮摘出だけでなく乳房芽の切除、成長抑制療法についても、
裁判所の命令なしには行わない
裁判所の命令なしには行わない
・裁判所の命令なしに行われないよう、明確な方針を作る
・今回のようなことが起きないように、倫理委に障害者の権利に明るい人を加えるなど、
病院内に抑止策を設ける
病院内に抑止策を設ける
などの点。
ところが、以下のように、その直後から非常に不思議なことが起こっているのです。
①病院がこのような公式な合意をアナウンスしたというのに、
Diekema医師は一人、記者会見当日からメディアやインターネットで、
病院の公式見解に反する発言を繰り返し、合意を認めないスタンスを取り続けました。
Diekema医師は一人、記者会見当日からメディアやインターネットで、
病院の公式見解に反する発言を繰り返し、合意を認めないスタンスを取り続けました。
そう、ちょうど、今回の論文とまったく同じスタンスでした。
その発言の実際は、英語ブログの方でこちらに抜き出してあります。
②病院側も実は
「裁判所の命令なしに行わないとする方針を2007年9月1日までに採択する」という
WPAS側との合意を守っていません。
「裁判所の命令なしに行わないとする方針を2007年9月1日までに採択する」という
WPAS側との合意を守っていません。
「未成年の不妊手術に関する方針」は2007年11月に採択されていますが
「発達障害のある患者への成長抑制介入に関する方針」は
2008年4月11日に起草されたまま、未採択となっています。
「発達障害のある患者への成長抑制介入に関する方針」は
2008年4月11日に起草されたまま、未採択となっています。
③今年1月の成長抑制シンポで解説された成長抑制ワーキング・グループの議論でも、
病院とWPASの合意はまるで存在しなかったかのように丸無視されていました。
病院とWPASの合意はまるで存在しなかったかのように丸無視されていました。
WPASのCarson弁護士がWGのメンバーに加わっているにも関わらず。
④そして、今回のDiekema&Fost論文。
「障害者団体が病院にこんな合意をさせたが
あれには法的根拠がなく、医療の慣行からしても行き過ぎ。
そんな必要はない。せいぜい倫理委で検討すれば十分」と、堂々と主張。
「障害者団体が病院にこんな合意をさせたが
あれには法的根拠がなく、医療の慣行からしても行き過ぎ。
そんな必要はない。せいぜい倫理委で検討すれば十分」と、堂々と主張。
これは一体どういうことなのでしょうか。
2007年5月8日の記者会見で
病院側は最初から嘘をつくつもりで、
その場限りの合意を発表したのでしょうか。
病院側は最初から嘘をつくつもりで、
その場限りの合意を発表したのでしょうか。
それはないだろう、と思います。
いくらなんでもシアトル子ども病院ほどの公共性の高い権威ある病院が
仮にも記者会見を開き、プレスリリースまで出すのだから、
あの段階では病院側は本気で合意を守るつもりだったのでしょう。
仮にも記者会見を開き、プレスリリースまで出すのだから、
あの段階では病院側は本気で合意を守るつもりだったのでしょう。
病院は、2007年5月の段階では、とりあえずDiekema医師の抵抗を押し切ってWPASと合意し、
重症児に対する、いわゆる”Ashley療法”を封印することを選択したのだと思います。
重症児に対する、いわゆる”Ashley療法”を封印することを選択したのだと思います。
(WPASはAshley事件の真相を楯に病院に譲歩を迫っていたはずだし……)
そこで病院の公式見解が世間に表明された以上、普通ならば、
一職員に過ぎないD医師の立場としては黙らざるを得ないはずなのだけれど、
彼は黙るどころか、平気で病院の見解に反する発言を繰り返す。
一職員に過ぎないD医師の立場としては黙らざるを得ないはずなのだけれど、
彼は黙るどころか、平気で病院の見解に反する発言を繰り返す。
それは、
自分の背後にAshleyの父親がいる以上、
自分が「一職員に過ぎない」以上の存在であることを
彼が十分に知っていたからではないでしょうか。
自分の背後にAshleyの父親がいる以上、
自分が「一職員に過ぎない」以上の存在であることを
彼が十分に知っていたからではないでしょうか。
9月1日までに採択すると合意されていたはずの
「子宮摘出に関する方針」の起草は2007年10月。
「成長抑制に関する方針」の起草は翌年にずれ込んだ2008年4月。
「子宮摘出に関する方針」の起草は2007年10月。
「成長抑制に関する方針」の起草は翌年にずれ込んだ2008年4月。
この起草の時期の大幅なズレは、
病院内で意見の対立が起きていたことを示していると思われます。
病院内で意見の対立が起きていたことを示していると思われます。
少なくとも起草されているのだから、病院内に採択への意思があったことは確かでしょう。
しかし、子宮摘出よりも起草が遅れたのは、成長抑制に関しては別の意思がそれに抵抗していたためでしょう。
しかし、子宮摘出よりも起草が遅れたのは、成長抑制に関しては別の意思がそれに抵抗していたためでしょう。
その対立の結果、成長抑制に関する方針は未だに採択されていません。
すなわち、病院側がDiekema医師らの主張と圧力によって
WPASとの合意から押し戻されてしまったということであり、
すなわち、病院側がDiekema医師らの主張と圧力によって
WPASとの合意から押し戻されてしまったということであり、
Diekema医師の思惑の通りに、
彼の背後にいる人の力の前に病院は再び屈して
政治的判断をする以外になかったのではないでしょうか。
彼の背後にいる人の力の前に病院は再び屈して
政治的判断をする以外になかったのではないでしょうか。
それが、表に出せない類の政治的判断であるがゆえに
病院としてはWPASとの合意を正式に破棄することもできない。
病院としてはWPASとの合意を正式に破棄することもできない。
WPASも事情は同じ。
病院に合意を覆されたからといって「実はあれは取引でした」と
いまさら認めるわけにもいかない。
病院に合意を覆されたからといって「実はあれは取引でした」と
いまさら認めるわけにもいかない。
ここに至って、もはや、子ども病院もWPASも
Diekema医師らの動きに抗うすべがなくなってしまったのではないでしょうか。
Diekema医師らの動きに抗うすべがなくなってしまったのではないでしょうか。
Diekema医師らはAshley事件に幕引きを終えて真相を完全に隠蔽するために、
そしてAshleyの父親は、念願の”Ashley療法”を広く一般に普及させるために、
そしてAshleyの父親は、念願の”Ashley療法”を広く一般に普及させるために、
成長抑制一般化に向けた世論に対する工作として
一切のプロセスが隠蔽され、誰も知らないうちに
成長抑制ワーキング・グループなるものが組織され、シンポが開かれる。
一切のプロセスが隠蔽され、誰も知らないうちに
成長抑制ワーキング・グループなるものが組織され、シンポが開かれる。
そして、医療の世界に向けた工作として
FostがDiekemaと一緒に今回の論文を書く。
FostがDiekemaと一緒に今回の論文を書く。
おそらくは、米国小児科学会に成長抑制療法を承認させるためのステップとして。
Diekemaの背後には、ずっとAshley父がいる──。
そして、Ashley父は、きっと最初からFost と繋がっている──。
そして、Ashley父は、きっと最初からFost と繋がっている──。
そう考えれば、この事件の不可解のすべてに説明が付く。
2009.06.15 / Top↑
Diekema、Fostらの成長抑制論文についてのエントリーです。
論文は冒頭部分で
「重症の認知障害」が未定義であること、線引きが難しいことは認めつつ、
成長抑制目的で「重症の認知障害」という場合には以下の3つを条件とし、
重症児医療の経験のある小児科医がこれらを永続的だと判断すればよい、と述べています。
「重症の認知障害」が未定義であること、線引きが難しいことは認めつつ、
成長抑制目的で「重症の認知障害」という場合には以下の3つを条件とし、
重症児医療の経験のある小児科医がこれらを永続的だと判断すればよい、と述べています。
その3つとは、
・歩かないこと
・日常生活が全介助であること
・ニュアンスによるものも含めコミュニケーションができないこと
(いわれることが理解できない、自分の意思や感情を表現できない)
・日常生活が全介助であること
・ニュアンスによるものも含めコミュニケーションができないこと
(いわれることが理解できない、自分の意思や感情を表現できない)
この部分について、私が大いに問題だと感じるのは2点。
まず、
成長抑制を目的にした場合に限っての「重症の認知障害」という基準を
特別に設ける、と彼らは述べているわけで、
成長抑制を目的にした場合に限っての「重症の認知障害」という基準を
特別に設ける、と彼らは述べているわけで、
その論理は日本の脳死・臓器移植法の論法と同じく、
先に目的ありきで、その目的を実現するためだけに
その目的に適応する場合のみの便宜上の定義を作りましょう、と
先に目的ありきで、その目的を実現するためだけに
その目的に適応する場合のみの便宜上の定義を作りましょう、と
つまり「方便としての定義」を、わざわざ別枠で作ろうとしている。
次に、しかし、いかに方便といっても、
この論文を読む人には、ここをよく考えて、たぶらかされないでいてもらいたいのだけど、
この論文を読む人には、ここをよく考えて、たぶらかされないでいてもらいたいのだけど、
「歩かない」ことは身体障害です。
「日常生活が全介助である」ことも直線的に認知障害と結びつくわけではなく、
身体障害が重ければ、認知障害が全くなくとも全介助になりえます。
身体障害が重ければ、認知障害が全くなくとも全介助になりえます。
3つ目のコミュニケーションの不能についても、
身体障害によって意思・感情の表出能力が奪われている状態はありえるため、
コミュニケーションの不能は必ずしも重症の認知障害を証明しません。
身体障害によって意思・感情の表出能力が奪われている状態はありえるため、
コミュニケーションの不能は必ずしも重症の認知障害を証明しません。
つまり、ここに書かれていることは
「成長抑制療法の対象とする場合に限り、
重症の身体障害を認知障害として捉えましょう」という
無茶苦茶な主張なのです。
「成長抑制療法の対象とする場合に限り、
重症の身体障害を認知障害として捉えましょう」という
無茶苦茶な主張なのです。
なぜ、こんな無茶苦茶なことを言い張ってまで
成長抑制療法は重症の認知障害に対処するものであると主張するのか。
成長抑制療法は重症の認知障害に対処するものであると主張するのか。
きっと著者自身、
成長抑制は実は身体障害が引き起こす介護負担の軽減でしかないことを知っていて、
成長抑制は実は身体障害が引き起こす介護負担の軽減でしかないことを知っていて、
その上で、認知障害を
「やってもいいよね。どうせ本人には分からないんだから」という
正当化のアリバイに利用しているだけだからではないでしょうか。
「やってもいいよね。どうせ本人には分からないんだから」という
正当化のアリバイに利用しているだけだからではないでしょうか。
成長抑制療法が世論から支持されるためには
あくまでも「どうせ何も分からない重症の認知障害者」が対象でなければならないのです。
あくまでも「どうせ何も分からない重症の認知障害者」が対象でなければならないのです。
「重症の身体障害児にホルモンを大量投与して成長抑制を」と主張したところで
世論には受け入れられないのが明白だから。
世論には受け入れられないのが明白だから。
そのため、あくまで看板は「重症の認知障害を対象に」なのだけれど、
その条件の中身には、さりげなく重症の身体障害を並べて、
「成長抑制目的の場合には、これらを含めて重症の認知障害と定義する」といえば、
世論はごまかされてくれる。2007年の論争の時と同じように。
「成長抑制目的の場合には、これらを含めて重症の認知障害と定義する」といえば、
世論はごまかされてくれる。2007年の論争の時と同じように。
なんという言語道断の欺瞞なのだろう。
しかも、この論法には、
重症重複障害児への成長抑制療法が一般化された後には
重症の身体障害児へも対象が拡大されていく可能性が潜んでいます。
重症重複障害児への成長抑制療法が一般化された後には
重症の身体障害児へも対象が拡大されていく可能性が潜んでいます。
論文の一説には
成長抑制の対象は「現在のところでは」
身長が低いことが社会的・心理的な体験を阻害したり、
セルフ・イメージにマイナスの影響を及ぼすことのない重症の認知障害に絞るべきだろう、との表現があり、
成長抑制の対象は「現在のところでは」
身長が低いことが社会的・心理的な体験を阻害したり、
セルフ・イメージにマイナスの影響を及ぼすことのない重症の認知障害に絞るべきだろう、との表現があり、
わざわざ「現在のところでは(at present time)」と但し書きがついている。
いずれ「重症の認知障害」以外にも拡大されていく可能性も匂っているのです。
なぜ、この医師たちは、こんな詐欺まがいの情報操作をしてまで
一重症児の父親が思いついたという成長抑制療法を一般化しようと画策しているのか。
一重症児の父親が思いついたという成長抑制療法を一般化しようと画策しているのか。
この論文から考えなければならないことは、
成長抑制療法の妥当性でもリスクや利益でもなく、
実はそちらの問いの方ではないでしょうか。
成長抑制療法の妥当性でもリスクや利益でもなく、
実はそちらの問いの方ではないでしょうか。
2009.06.15 / Top↑
医療スタッフはどんどん減る。高齢者は増える。必然的に出てくるのは、アルツハイマー病の高齢者に家で過ごしてもらうためのコンピューターシステム。この線の話、実はまだ大したことができるわけでもないのに、ここ数年しょっちゅう出てくる。本人の安全のためだという名目で、ガチガチの管理・監視システム。でも、この記事の冒頭部分を読みながら、もうこの時代の流れは変えようがないんだろうな……と思うと、むなしくて力が抜けた。時々、ふっと思う。こんな世の中、生きていたくないという気分にもなるよね。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/153827.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/153827.php
米:医療改革に不可欠なのは、医師が過剰な治療を正すこと。……この場合、治療と強化とは区別してもらえるんでしょうかね。医療技術を強化に使いまくって、社会的な目的にも使いまくっておいて、病気の人への治療を抑制されたのでは、たまったもんじゃないんだけど。
http://www.nytimes.com/2009/06/14/opinion/14sun1.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/06/14/opinion/14sun1.html?_r=1&th&emc=th
2009.06.14 / Top↑
Sandra Ewing さん(48)は敗血症で2年前に両足を切断。
その後MRSAとも闘い、現在週に3回腎臓透析を行っている。
その後MRSAとも闘い、現在週に3回腎臓透析を行っている。
が、その透析を6月いっぱいでやめることにしている。
自分の人生はもはや「生きるに値しない」と思うから。
透析をやめたら、こん睡に陥ると聞いているので、
その時には鎮痛剤を使ってもらう、
その時には鎮痛剤を使ってもらう、
そうやって意識不明になってしまえば
何も分からないまま静かに死んでいけるから、と。
何も分からないまま静かに死んでいけるから、と。
それまでに孫と会って最後のお別れをして、
その後で親しい人たちともお別れパーティをする予定。
その後で親しい人たちともお別れパーティをする予定。
Fifa woman makes her case for assisted suicide
Sandra Ewing, who has lost both her legs and battled MRSA, has ordered doctors to stop her life-saving kidney dialysis treatment.
STV, June 12, 2009
Sandra Ewing, who has lost both her legs and battled MRSA, has ordered doctors to stop her life-saving kidney dialysis treatment.
STV, June 12, 2009
記事の副題に、
「……女性が医師に腎臓透析をやめるよう命じた」と書かれています。
「……女性が医師に腎臓透析をやめるよう命じた」と書かれています。
命じた、と。
死は自己決定権の行使による決断であり、
本人だけが決める権利がある、医師が口を出す問題ではない、という
STVの主張が、その副題からだけでも見て取れます。
本人だけが決める権利がある、医師が口を出す問題ではない、という
STVの主張が、その副題からだけでも見て取れます。
上記記事にEwingさんのビデオがあります。
ぜひ、ビデオを見て、多くの人に考えてもらいたいと思う。
自殺幇助合法化推進派の人たちがモデルとして持ち出す
OregonやWashington州の尊厳死法の対象である
「余命6ヶ月以内で耐えがたい苦痛がある人」と、
OregonやWashington州の尊厳死法の対象である
「余命6ヶ月以内で耐えがたい苦痛がある人」と、
この人との距離の大きさを。
その距離が、まるで存在しないかのように何もかもひっくるめて
「死の自己決定権」や「自殺幇助合法化」が論じられるしまうことの危うさを。
「死の自己決定権」や「自殺幇助合法化」が論じられるしまうことの危うさを。
【スコットランドの自殺幇助合法化議論関連】
スコットランドでも自殺幇助合法化法案か(2009/2/20)
スコットランドでも「死の自己決定権」アドボケイトの医師が高齢障害者の餓死を幇助(2009/3/11)
スコットランドの自殺幇助合法化法案に倫理団体から批判(2009/4/22)
スコットランド議会での自殺幇助合法化案、提出されることに(2009/4/25)
スコットランドでも自殺幇助合法化法案か(2009/2/20)
スコットランドでも「死の自己決定権」アドボケイトの医師が高齢障害者の餓死を幇助(2009/3/11)
スコットランドの自殺幇助合法化法案に倫理団体から批判(2009/4/22)
スコットランド議会での自殺幇助合法化案、提出されることに(2009/4/25)
2009.06.14 / Top↑
Diekema&Fostの成長抑制論文のフルテキストを読んでみました。
まだ、しっかり読み込んだわけではありませんが、
あっちもこっちも指摘したいことだらけ。
あっちもこっちも指摘したいことだらけ。
取り急ぎ、「あんまりだろ、それは」と仰天した5点について。
1.2007年の論争以来、重症児の家族や小児科医らから
一般化して欲しいから議論してガイドラインを出せとの要望が相次いでおり、
それを受けて成長抑制の実施について検討するもの、と論文が位置づけられている。
一般化して欲しいから議論してガイドラインを出せとの要望が相次いでおり、
それを受けて成長抑制の実施について検討するもの、と論文が位置づけられている。
2.2007年の論争で批判を受けたのは子宮摘出と乳房芽の切除であり、
成長抑制療法についてはそれほどの批判はなかったし、
成長抑制に子宮摘出と乳房芽切除を伴う必要はないから、
この論文では成長抑制だけを取り上げる、と。
成長抑制療法についてはそれほどの批判はなかったし、
成長抑制に子宮摘出と乳房芽切除を伴う必要はないから、
この論文では成長抑制だけを取り上げる、と。
冗談じゃない。
批判を受けたのは、
それら3つの医療介入をセットで承認した倫理委員会の“判断”であり、
その倫理委の判断の倫理性が問われたのだから、
批判を受けたのは、
それら3つの医療介入をセットで承認した倫理委員会の“判断”であり、
その倫理委の判断の倫理性が問われたのだから、
彼らが本来すべきなのは
「それぞれの介入の倫理性を承認した病院の判断の倫理性」についての釈明であり
そこをすっ飛ばして1つ1つの介入について論じることは本末転倒。
「それぞれの介入の倫理性を承認した病院の判断の倫理性」についての釈明であり
そこをすっ飛ばして1つ1つの介入について論じることは本末転倒。
(もちろん、その本末転倒を敢えて強引に続けることで世論をたぶらかして
Ashley事件の幕引きを狙っている……というのが真相だろうと私は思いますが)
Ashley事件の幕引きを狙っている……というのが真相だろうと私は思いますが)
それに2006年の論文で
子宮摘出はホルモン療法の副作用防止の必要悪として扱われている以上、
成長抑制には子宮摘出を伴う可能性があるといわなければならない。
子宮摘出はホルモン療法の副作用防止の必要悪として扱われている以上、
成長抑制には子宮摘出を伴う可能性があるといわなければならない。
私に言わせれば、
2006年の論文からして、主目的が成長抑制であるかのように書き、
その後の2度のシンポでも成長抑制にフォーカスしてきたのは
正面から倫理性を問われた時に、詭弁を弄してなんとか誤魔化せるのが成長抑制だけだということを
彼らが最初から知っていたからに他ならない。
2006年の論文からして、主目的が成長抑制であるかのように書き、
その後の2度のシンポでも成長抑制にフォーカスしてきたのは
正面から倫理性を問われた時に、詭弁を弄してなんとか誤魔化せるのが成長抑制だけだということを
彼らが最初から知っていたからに他ならない。
3.成長抑制を、かつて行われた女児への身長抑制や現在も行われている男児への成長促進といった
ホルモン療法の、いわば「革新的な」応用であり、薬でいえば「適用外処方」であると位置づけて、
むしろ治験としてデータを積み重ねるべきだ、と主張している。
ホルモン療法の、いわば「革新的な」応用であり、薬でいえば「適用外処方」であると位置づけて、
むしろ治験としてデータを積み重ねるべきだ、と主張している。
これはAshleyの父親がブログに書いている計画とぴったりと重なります。
4.WPASと病院との合意を、まったく否定している。
これは最も重大な部分。
In the Ashley case, a disability rights group persuaded the Seattle Children’s Hospital to agree that they would never begin such treatment without review by a court.
と書いているので、病院が合意した事実は認めているわけです。
WPASの捉え方はともかくとして。
WPASの捉え方はともかくとして。
ところが、この合意を彼らは such an extraordinary restriction だと主張し、否定するのです。
著者らの論理は、だいたい以下のような流れ。
ホルモンによる成長抑制には医学的なリスクが少なく、侵襲度が低い。
裁判所の判断が求められるのは、もっと危険度や侵襲度が高い医療介入の場合のみであり、
某障害者の権利団体が病院にさせた合意には法的根拠が乏しい。
そもそも成長抑制療法はAshleyケースにおいて
シアトル子ども病院の倫理委によって“全員一致で”支持されたものである。
もしも今後に向けて治験として広く試みてデータを集積するのであれば、
施設内倫理審査会の適応とはなるが
これほど危険度も侵襲度も低い成長抑制療法は
本来なら倫理委にかける必要すらないほど benign (穏当?)なものである。
ひとえにAshleyケースがあんな大きな騒ぎになったから、というだけの理由で
まぁ、病院内倫理委員会の検討くらいして念を入れれば十分だろう。
裁判所の判断が求められるのは、もっと危険度や侵襲度が高い医療介入の場合のみであり、
某障害者の権利団体が病院にさせた合意には法的根拠が乏しい。
そもそも成長抑制療法はAshleyケースにおいて
シアトル子ども病院の倫理委によって“全員一致で”支持されたものである。
もしも今後に向けて治験として広く試みてデータを集積するのであれば、
施設内倫理審査会の適応とはなるが
これほど危険度も侵襲度も低い成長抑制療法は
本来なら倫理委にかける必要すらないほど benign (穏当?)なものである。
ひとえにAshleyケースがあんな大きな騒ぎになったから、というだけの理由で
まぁ、病院内倫理委員会の検討くらいして念を入れれば十分だろう。
しかし、他大学の所属である3著者はともかく、
シアトル子ども病院の職員であるDiekema医師が
病院が記者会見まで行い、医療部長名でリリースまで出して公式に約束したことを
どうしてこんなに簡単に否定できるのか、理解に苦しみます。
シアトル子ども病院の職員であるDiekema医師が
病院が記者会見まで行い、医療部長名でリリースまで出して公式に約束したことを
どうしてこんなに簡単に否定できるのか、理解に苦しみます。
論文のこの箇所について
シアトル子ども病院とWPASから、それぞれの見解を聞きたいところです。
(特に成長抑制WGのメンバーに入っているWPASの弁護士Carson氏の見解を)
シアトル子ども病院とWPASから、それぞれの見解を聞きたいところです。
(特に成長抑制WGのメンバーに入っているWPASの弁護士Carson氏の見解を)
この辺りの背景については、当ブログで詳細を追いかけているので
また別にエントリーを立てたいと思います。
また別にエントリーを立てたいと思います。
もう1つ、この部分に関して指摘しておきたいこととして、
2004年の特別倫理委員会が全員一致で合意したのは
「少なくとも反対はしません」という点であり、
全会一致で倫理的な妥当性を認めたわけではありません。
2004年の特別倫理委員会が全員一致で合意したのは
「少なくとも反対はしません」という点であり、
全会一致で倫理的な妥当性を認めたわけではありません。
この点についての詳細は「倫理委を巡る不思議」の書庫に。
5.成長抑制するならカロリー制限で体重管理も同時に、と。
成長抑制療法を行う場合には、
スリムな体を維持させるためにカロリー制限を行い、体重管理を併用するよう提案されています。
スリムな体を維持させるためにカロリー制限を行い、体重管理を併用するよう提案されています。
2007年1月5日にScientific Americanのメール討論に
部外者を装って登場した 子ども病院のWilfond医師は
部外者を装って登場した 子ども病院のWilfond医師は
体重管理そのものは食べさせるものを制限することによって家庭で簡単に可能なのに、
Ashleyケースでは、それを医療技術によって行おうとするところが特徴的だ、
と指摘していましたが、
Ashleyケースでは、それを医療技術によって行おうとするところが特徴的だ、
と指摘していましたが、
この論文では、そこから一歩進んで、
両方を同時にやって「介護しやすいように痩せさせておこう」というわけです。
両方を同時にやって「介護しやすいように痩せさせておこう」というわけです。
それならば、医療介入の侵襲度の点で考えると、
まずは侵襲度の低い「カロリー制限」の方を先に提案するべきではないでしょうか。
まずは侵襲度の低い「カロリー制限」の方を先に提案するべきではないでしょうか。
それなのに
効果のほども確かではなく副作用のあるホルモンの大量投与をまずやりましょう、
その際には、ついでにカロリー制限もやった方が成長抑制の効果が大きくなります、というのは
これもまた本末転倒というものでしょう。
効果のほども確かではなく副作用のあるホルモンの大量投与をまずやりましょう、
その際には、ついでにカロリー制限もやった方が成長抑制の効果が大きくなります、というのは
これもまた本末転倒というものでしょう。
2009.06.14 / Top↑
これは、あくまでも証明不能な仮説ですが、
Norman Fostという人物が実はマスターマインドとして
Ashley事件の筋書きをウラで書いているのではないか、と
私はこの事件を追いかけながら、ある段階から考えるようになりました。
Norman Fostという人物が実はマスターマインドとして
Ashley事件の筋書きをウラで書いているのではないか、と
私はこの事件を追いかけながら、ある段階から考えるようになりました。
その理由は複雑で、簡単に説明することはほぼ不可能だし、
事件の事実関係を最初から細かく追いかけている人でなければ
ただの荒唐無稽な仮説にしか思えないのは承知なのですが、
事件の事実関係を最初から細かく追いかけている人でなければ
ただの荒唐無稽な仮説にしか思えないのは承知なのですが、
そのジリジリに炙られて、一応書いてみたい誘惑に抗えなくなったので。
1.紹介・口利きした人物がいたはずだと思うこと。
お金と権力がある人が物事を実現させていくやり方は、我々一般人とは違うということは、ある程度の年齢まで人間社会を見てきた人なら知っている。彼らは有力な人脈を豊富に持っている。その人脈の誰かに「話を通してもらう」ことによって物事を実現させていく。Ashleyの父親がそういう人物であったとしたら、ブログに書いているように正面からいきなりGunther医師を訪ねたとは思えない。むしろ、シアトル子ども病院にウラから自分の意を通じてくれそうな人物を自分の人脈の中から探し、まず、その人物に相談したのではないか。
2.価値観がAshley父と通じる。
Ashley事件に何らかの形で絡んだ人たちの中で、Ashley父のあの合理一辺倒の論理と知的障害者を「どうせ」と見下す差別意識に、留保なしに心底から共鳴できる価値観の持ち主がいるとしたら、それはNorman Fost だと思う。トランスヒューマニストらも共鳴はするだろうけど、一定の留保を置く人もいる。またFostはTHニストと違って、実際に米国の小児科医療界で権力を持ち、共鳴すれば父親に協力することができる。
3.ホルモンに関しては米国一詳しい
Fostは1980年代からスポーツにおけるステロイドの使用を認めろと主張してきた、米国では有名な「ステロイドの専門家」。その作用・副作用については誰よりも詳しく、知り尽くしている。ステロイドの使用を正当化するために背の低い男児への成長ホルモン療法を持ち出してもくるし、その一方で、ステロイドには“成長抑制”効果があるので、成長期の子どもに使ってはならないとも。「医療技術は治療としてだけでなく強化にも使うべき」との持論の持ち主でもある。このホルモンの“副作用”を、“どうせ成長することのメリットのない障害児”に、介護負担を軽減する目的で逆利用するというAshley療法の論理は、Norman Fost のこれまでの言説からこそ、導き出されて違和感のないものだと私には思える。詳細はこちらのエントリーを参照。
4.接点
Fostが米国の医療倫理の世界で大きな存在であること、特にenhancementについて医師の中でも突出してトランスヒューマニスティックなスタンスの持ち主であることを考えると、政府レベルで行われている、例えばNBICプロジェクトなどに何らかの形で関与している可能性は高いと思う。NBICのIが情報テクノロジーである以上、マイクロソフトがどこかで関与していないはずはない。Ashleyの父親がマイクロソフトの幹部であるとしたら、2人の行動範囲や人脈がどこかで重なっている可能性は低くないと思う。他にも、ゲイツ財団が進めている世界中の医療・科学研究や保健医療施策の見直しの取り組みはシアトルを拠点とし、その中核をワシントン大学とシアトル子ども病院が担っていることを思えば、シアトル子ども病院に深く入り込んでいるFostとマイクロソフトの幹部との接点は、ごく一般的なハイソの社交の場も含めて、いくらでもありそうな気がする。
5.Fostの発言
2007年7月の生命倫理カンファは、時期的にも誰もが“Ashley療法”論争を強く意識している中で行われたし、その司会が当初からDiekemaとあって、ちょっとした緊張感が漂っていた。開会挨拶をしたWilfondは司会進行のDiekemaを紹介する時に間接的に「このところ、すっかり皆さんにお馴染みの」と軽く触れたが、Diekemaは一切Ashley事件には触れなかった。あえて触れないことが、こういう際の賢明な判断だろうと思うけれど、そんな中で、ただ一人Fostだけが、登場した冒頭、わざわざAshley事件を持ち出して、この症例を公開した病院の姿勢を高く評価して見せた。もちろん、解釈はいかようにも可能だけれど、個人的には、意識の上に非常に強く引っかかっているからこそ触れないでいられない心理というものがある、と感じる。特にFostのようにプライドも高く、権力のある人がこういう事件に陰で大きく関与しているとしたら、しかもそれがバレることはないと確信できれば、こういう場面でちょっと触れないでいられない誘惑というのは大きいのだろうな、と感じた。
6.Diekema医師の倫理学者としての出世ぶり
Ashley事件以降、Diekema医師の米国小児科倫理の世界での出世振りは華々しい。Ashley事件に限らず、メディアにも頻繁にコメントを求められているし、権威ある医学雑誌に登場するなど、一躍、小児科倫理の顔のようになった観すらある。Ashleyケースで名前が売れたというだけで、こういうことになるとも思えず、むしろ、もともと米国小児科倫理の世界でボス的な存在であるFostの“引き”によるものなのではないか、という気がする。つまりAshley事件で表に出て活躍したことが裏で糸を引いたFostに認められ、引き立てられたからでは? (お医者さんの世界はもちろん、その他の学問の世界の出世というのは概ね、そういうもんじゃ、ないです? もちろん、全てがそうだとはいわないけど。)
2009.06.13 / Top↑
中国:レンガ工場で25歳から45歳の知的障害者32人が奴隷として働かされていた。2007年にも1000人の知的障害者が奴隷労働から救出された事件があったらしい。町を歩いている知的障害者をさらって売り払っている組織がある……みたいな話。
http://icad.wordpress.com/2009/05/23/32-slave-laborers-rescued/
http://icad.wordpress.com/2009/05/23/32-slave-laborers-rescued/
マドンナ、アフリカのMalawi共和国から2人目の養子認められる。マドンナはMalawiの孤児を支援するためのチャリティ Raising Malawi を設立しているんだとか。知らなかった。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/8095837.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/8095837.stm
FDAの諮問委員会はやっぱり Seroquel、Geodon, Zyprexaの3剤について、小児・青年期の統合失調症と双極性障害の患者に対して認可するよう勧告した。これはCounterPunch掲載の、批判的な記事。
http://www.counterpunch.org/pringle06122009.html
http://www.counterpunch.org/pringle06122009.html
英国NICEが認知症治療のガイドラインを改定。それでもまだ初期の患者が薬を飲めない、とアルツハイマー病協会が反発? 確かに受診時原則無料というものの、最近、癌の治療など高価な薬は出してもらえないという話をよく目にするようになった。トラストによってばらつきがあるのを英国メディアは宝くじにたとえて、「郵便番号宝くじ」だと呼ぶ。
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153503.php
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153503.php
2009.06.13 / Top↑
知的障害児・者施設での不祥事続きで
連邦政府からも虐待とネグレクトを指摘され、
入所者の死亡50件以上が防止可能だったとされるTexas州で
連邦政府からも虐待とネグレクトを指摘され、
入所者の死亡50件以上が防止可能だったとされるTexas州で
知事が知的障害者施設の建て直し法案(予算4800万ドル)にサイン。
主な施策としては
・共有スペースに監視ビデオカメラを設置
・職員の犯罪歴のチェック、抜き打ちの薬物検査、職場研修を強化
・民間の施設でも、虐待やネグレクトの不服申し立てがあった場合には 州が調査に入る。
・職員の犯罪歴のチェック、抜き打ちの薬物検査、職場研修を強化
・民間の施設でも、虐待やネグレクトの不服申し立てがあった場合には 州が調査に入る。
Texas governor signs bill to overhaul state institutions
PatricaEBauer, NEWS & COMMENTARY ON DISBILITY ISSUES, June 12, 2009
PatricaEBauer, NEWS & COMMENTARY ON DISBILITY ISSUES, June 12, 2009
2009.06.13 / Top↑
英国が8日に国連障害者人権条約を批准。英国内でも、あまり広く報道されていないらしい。どうも、子どもの人権条約などに比べて、障害者人権条約は全体に扱いが悪い(鈍い? ぬるい?)ような気がするんだけど、気のせいかな。
http://www.bbc.co.uk/blogs/ouch/2009/06/uk_ratifies_human_rights_treat.html
http://www.bbc.co.uk/blogs/ouch/2009/06/uk_ratifies_human_rights_treat.html
米:民主党ケネディ議員の国民皆保険案には介護も含まれているらしい……という話らしいので、週明けにちゃんと読みたい。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/153453.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/153453.php
大きな耳はみっともないと、耳を整形する(させられる)子どもが増えているらしい。しかも、この手の手術の患者が一番年齢層が低いとか。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/153387.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/153387.php
2009.06.12 / Top↑
そのVatilise が、今年の介護者週間が行った介護者の実態調査の結果にショックを受け
8日付けのリリースを出しています。
8日付けのリリースを出しています。
More support needed for planned breaks for carers – Current News
Vitalise, Press Office, June 8, 2009
Vitalise, Press Office, June 8, 2009
介護者週間の調査によると、
1年以上、介護から離れたことがない人が62%もいる。
1年以上、介護から離れたことがない人が62%もいる。
介護を始めてからこの方、一度も介護から離れたことがないという人も
介護者の3分の1に及ぶ。
介護者の3分の1に及ぶ。
レスパイトの機会が持てないことが介護者を精神的肉体的に脅かしているのは明らか。
介護者役割のプレッシャーから、もう限界というところに追い詰められたことのある人は
回答者のほとんど4分の3にも上る。
中には実際に、もう介護ができなくなった人や、自殺未遂を起こした人もいる。
回答者のほとんど4分の3にも上る。
中には実際に、もう介護ができなくなった人や、自殺未遂を起こした人もいる。
しかし、回答者の半数は
レスパイトで介護から離れられれば限界にまで行かずに済むだろう(済んだ)と答えている。
レスパイトで介護から離れられれば限界にまで行かずに済むだろう(済んだ)と答えている。
Vitalise の代表者 Jonathan Powell氏は
介護者の無言の働きが認められず報われないままになっているのは
実際、恥ずべき事態です。
介護者は適切な支援もないまま、愛する人をケアするストレスで
限界へと追い詰められています。
介護者は毎年英国経済に870億ポンド相当の貢献をしているというのに、
介護者手当ては週53,10ポンド。福祉手当の中でも最低水準です。
政府は介護者の貢献をきちんと評価し、必要な支援を行うべきです。
この調査が、介護者には定期的なレスパイトが必要だということを証明しています。
「いまさら、もう遅い」という時になってからではなく、ケアプランの段階で、
どのプランにも計画的に定期的なレスパイトを組み入れることが不可欠です。
実際、恥ずべき事態です。
介護者は適切な支援もないまま、愛する人をケアするストレスで
限界へと追い詰められています。
介護者は毎年英国経済に870億ポンド相当の貢献をしているというのに、
介護者手当ては週53,10ポンド。福祉手当の中でも最低水準です。
政府は介護者の貢献をきちんと評価し、必要な支援を行うべきです。
この調査が、介護者には定期的なレスパイトが必要だということを証明しています。
「いまさら、もう遅い」という時になってからではなく、ケアプランの段階で、
どのプランにも計画的に定期的なレスパイトを組み入れることが不可欠です。
2009.06.12 / Top↑
FDAの抗精神病薬の副作用警告の見直しの件。3薬については青少年期に対して認めろ、と。タイトルだけで内容は読んでない。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/10/AR2009061003826.html
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/10/AR2009061003826.html
女性から性転換した男性Thoman Beatieさんが、子宮摘出した妻に代わって妊娠し、裸の妊夫写真を公開するわ、オプラ・ウィンフリーの番組には出るわ、という騒ぎがありましたが、あの人、無事に女児を出産し、今度は2人目を妊娠中なのだとか。
http://uk.news.yahoo.com/5/20090610/twl-pregnant-man-gives-birth-to-another-3fd0ae9.html
http://uk.news.yahoo.com/5/20090610/twl-pregnant-man-gives-birth-to-another-3fd0ae9.html
普通の公立校の2倍に当たる年俸12万5千ドルで、スーパーエリートの先生を8人雇ってドリームチームを作る”革新的“チャーター・スクール。ワシントン・ハイツで9月の新学期から。けっ。
http://www.nytimes.com/2009/06/05/education/05charter.html?ex=1260244800&en=be26a6fb9f797f3e&ei=5087&WT.mc_id=NYT-E-I-NYT-E-AT-0610-L20
http://www.nytimes.com/2009/06/05/education/05charter.html?ex=1260244800&en=be26a6fb9f797f3e&ei=5087&WT.mc_id=NYT-E-I-NYT-E-AT-0610-L20
英国の病院の建物や設備などハードに対する国からの給付金が5億ドルも差し控えられて、今後の予算カットの前触れだとか。
http://timesonline-emails.co.uk:80/go.asp?/bTNL001/mCEOHSA/qLNFHSA/uM9ZZ6/xLVBITA
http://timesonline-emails.co.uk:80/go.asp?/bTNL001/mCEOHSA/qLNFHSA/uM9ZZ6/xLVBITA
英国でnurseryというのが何に当たるのか、保育所じゃないかと思うのだけど、ナースリーの職員が子どもの性的虐待で起訴された裁判。かなり酷い話。でも、子どもを守るべき立場の人が子どもを自分の鬱憤晴らしに利用していたという話、このごろ国を問わず多いですね。誰かに対して絶対的優位に立った時、人間ってその程度なのか。その程度の人間がたまたま悪い所にいたのか。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/crime/article6471327.ece?&EMC-Bltn=CEOHSA
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/crime/article6471327.ece?&EMC-Bltn=CEOHSA
新たに開発されたアルツハイマー病の自己診断テストに、アルツハイマー病協会がコメント。留保つきで期待は寄せている、というところ。
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153306.php
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153306.php
赤ちゃんって、抱っこであやされたり、愛情を注がれて、刺激してもらうことが大切なのよ……って、誰でも知ってるあたりまえの常識。でもね、その後に「健康な脳を育てるためには」という目的がくっつくと、燦然と輝く“科学研究”になるのさ。でも、これ、裏返したら、発達障害の研究初期の「育て方が悪かった」とかいうのと、違わなくない? そういえば昨日、某大学の看護学部の外部講師の先生(医師に見えた)が「学習障害は出生時の酸素欠乏で海馬がやられたのが原因ですから、そこを理解して治療すれば必ず治ります」とパワフルかつエラソーに断言していた。背中で聞き流すのに、ちょっと背中がモゾモゾした。そーなんですか?
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153198.php
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153198.php
米国のメディケアの「ドーナツの穴」問題。ネットで介護・障害・医療関係のニュースを当たり始めの頃に、これについては毎日いっぱい読んだ。それまでメディケアって薬については全額自費だったというのに、びっくりした。ただ、医薬品への給付には条件がいろいろ付いているために、一番ゼニがかかる人と余りかからない人の中間の人たちが対象外(ドーナツの穴)になって、依然として高額の医薬品代を支払うしかない、または治療を諦めるしかなくなっている。
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153263.php
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/153263.php
ワシントンのホロコースト・ミュージアムで過激派の白人が、入管を阻止しようとした警備員を射殺。過激派の白人というのはネオナチとかKKKのことなんでしょうか。
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jun/10/holocaust-museum-shooting-washington
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jun/10/holocaust-museum-shooting-washington
2009.06.11 / Top↑
スペイン、アンダルシア(州?)に「尊厳死」法ができて、
医師にはその適用が義務付けられる。
医師にはその適用が義務付けられる。
……と書いてあるのには、ぎょっとしたのだけど、
この「スペインとしてはパイオニアとなる法律」、実は
当ブログでこのところ追いかけている、あちこちの尊厳死法とは趣が違う。
この「スペインとしてはパイオニアとなる法律」、実は
当ブログでこのところ追いかけている、あちこちの尊厳死法とは趣が違う。
何しろ記事そのものが、スペインのニュースをあれこれと摘み食いする感じのもので
詳細までは分からないので、とりあえず、
ニュースの表現に沿って、ざっと並べてみる。
詳細までは分からないので、とりあえず、
ニュースの表現に沿って、ざっと並べてみる。
この法律は
ターミナルの患者さんに鎮静してもらう権利を法的に認めるもので、
ターミナルの患者さんに鎮静してもらう権利を法的に認めるもので、
患者が病院にいようと自宅療養であろうと間借り生活であろうと、
病院が公立だろうと民間だろうと宗教がらみだろうと、
緩和ケアを行わないことは認められませんよ、という趣旨らしい。
病院が公立だろうと民間だろうと宗教がらみだろうと、
緩和ケアを行わないことは認められませんよ、という趣旨らしい。
つまり法的に認められたのは、
「人為的に延命されることなく、苦痛なく、プライバシーを守られて死ぬ権利」。
「人為的に延命されることなく、苦痛なく、プライバシーを守られて死ぬ権利」。
安楽死も自殺幇助もこの法律には含まれないことが明記されている、とのこと。
これだけのことでアンダルシアが
スペインの尊厳死に関する法律ではパイオニアになる、というのだから、
スペインの尊厳死に関する法律ではパイオニアになる、というのだから、
スペインではターミナルの緩和ケアが共通認識になっていないということとも
受け取れるけれど、
受け取れるけれど、
「安楽死も自殺幇助もこの法律には含まれないことが法文で明記されている」というのだから、
何らかの議論は出ているんだろうとの想像もされる。
何らかの議論は出ているんだろうとの想像もされる。
しかし、なにしろスペインの事情については、
これまで書いたエントリー(1ヶだけ)の内容以外にはまったく何も知らないし、
この法律についても、わざわざ調べてみるほどの気力はないので、
これ以上、言えることは何もない。
これまで書いたエントリー(1ヶだけ)の内容以外にはまったく何も知らないし、
この法律についても、わざわざ調べてみるほどの気力はないので、
これ以上、言えることは何もない。
どこかで別記事に出会えて、もうちょっと詳細が分かった時に、また。
2009.06.11 / Top↑
今年から英国介護者週間に参加した2つのチャリティからのメッセージ。
Vitalise(障害者・視覚障害者・介護者向けレスパイト・チャリティ) の代表者からは
介護する人・される人の双方が定期的にレスパイトで息をつけることは、
贅沢ではなく、絶対に不可欠な必須事項として捉えられるべきだと、
我々はずっと主張してきました。
たとえ、それが1年に一度一週間だけであっても、
介護から離れることができれば、介護者の心身には大きな救いとなります。
それが介護を続ける力となるのです。
だからこそ、介護者週間2009のパートナーとなれたことを誇りに思います。
贅沢ではなく、絶対に不可欠な必須事項として捉えられるべきだと、
我々はずっと主張してきました。
たとえ、それが1年に一度一週間だけであっても、
介護から離れることができれば、介護者の心身には大きな救いとなります。
それが介護を続ける力となるのです。
だからこそ、介護者週間2009のパートナーとなれたことを誇りに思います。
パーキンソン病協会(PDS)の代表者からは
「40周年という記念の年に介護者週間に加わることができて光栄です。
介護者支援はPDSの活動においても重要視してきました。
最近の会員調査では、ほとんど全ての介護者が
医療とソーシャルケアのサービス利用についてのアドバイスが
ちゃんと行われることが重要だと答えていますが、
実際に、そうしたアドバイスを受けているのは5分の1に過ぎません。
パーキンソン病の人の介護をしている人の3人に2人が、まだ
介護者アセスメントを受ける権利が自分にあることを知らないのです。
サービスがあっても、それを受けるようにアドバイスが行われていない。
こんな事態が放置されていてはいけません。
我々のパートナーシップによって、
介護者がもっと支援サービスを使えるように意識を高めていきましょう。
介護者支援はPDSの活動においても重要視してきました。
最近の会員調査では、ほとんど全ての介護者が
医療とソーシャルケアのサービス利用についてのアドバイスが
ちゃんと行われることが重要だと答えていますが、
実際に、そうしたアドバイスを受けているのは5分の1に過ぎません。
パーキンソン病の人の介護をしている人の3人に2人が、まだ
介護者アセスメントを受ける権利が自分にあることを知らないのです。
サービスがあっても、それを受けるようにアドバイスが行われていない。
こんな事態が放置されていてはいけません。
我々のパートナーシップによって、
介護者がもっと支援サービスを使えるように意識を高めていきましょう。
2009.06.11 / Top↑
英国の介護者週間で恒例になっていることの1つは、
その1年間に介護者支援で功績のあった政治家を表彰すること。
その1年間に介護者支援で功績のあった政治家を表彰すること。
それから、もう1つが、
英国の介護者の実態調査を行って、
それを介護者週間のスタート時に発表すること。
英国の介護者の実態調査を行って、
それを介護者週間のスタート時に発表すること。
今年もオンラインと郵送で1941人の介護者にアンケート調査を行った。
(期間は1月22日から3月25日)
(期間は1月22日から3月25日)
Cares Week 8-14th June ‘09の公式サイトでは
世論調査会社YouGovによって
5月5-7日に一般2000人(18歳以上)を対象に行われた調査から
一般の人の介護者に対する認識について概観し、
その後に独自調査から介護者自身の意識について報告している。
世論調査会社YouGovによって
5月5-7日に一般2000人(18歳以上)を対象に行われた調査から
一般の人の介護者に対する認識について概観し、
その後に独自調査から介護者自身の意識について報告している。
そこで、ここでも、まず、一般の人の意識から。
・社会に対する貢献が大きいと感じる人として、介護者は、看護師(91%)、消防士(90%)に次いで3番目(86%)だった。
・介護者給付の金額が低すぎると感じている人は76%。
・その一方、英国の介護者の総数を正しく600万と答えられた人は少なく、71%は450万人も少ない数を回答した。
(ただし、先月英国保健省が作った Caring with Confidence という介護者支援サイトでは
全英の介護者数は約500万とされています)
・介護者給付の金額が低すぎると感じている人は76%。
・その一方、英国の介護者の総数を正しく600万と答えられた人は少なく、71%は450万人も少ない数を回答した。
(ただし、先月英国保健省が作った Caring with Confidence という介護者支援サイトでは
全英の介護者数は約500万とされています)
次に介護者週間の独自調査から、介護者自身の意識。
・介護者のほぼ74%が「もう限界(breaking point)」と感じたことがある、と回答。
・限界に追い詰められた理由として最も大きなものは、41%が回答した「お役所仕事に対するフラストレーション」。給付や医療・福祉サービスを受けるための手続きの煩雑さと、かかる時間。その他には、自分が介護している人の健康状態の悪化、自分の睡眠不足、経済的な心配。
・限界を感じたときに助けとなる「現実的な支援」については、1位は「もっとお金があること」。ほとんど差のない2位に「話を聞いてくれる人がいること」。
・8割の介護者が、GPやソーシャルワーカー、病院スタッフなどの専門職に介護者の役割が見過ごされている、または無視されていると感じている。3分の2の介護者は家族や友人にも自分たちの介護者としての役割を認識してもらえていない、と感じている。それによって生活する中で困ったり不愉快な思いをしていると答えた人は約63%。
・介護者役割が見過ごされているために自分の健康に影響があったと答えた介護者は54%。そのために経済的にも困ることになっていると答えた人が55%。
・限界に追い詰められた理由として最も大きなものは、41%が回答した「お役所仕事に対するフラストレーション」。給付や医療・福祉サービスを受けるための手続きの煩雑さと、かかる時間。その他には、自分が介護している人の健康状態の悪化、自分の睡眠不足、経済的な心配。
・限界を感じたときに助けとなる「現実的な支援」については、1位は「もっとお金があること」。ほとんど差のない2位に「話を聞いてくれる人がいること」。
・8割の介護者が、GPやソーシャルワーカー、病院スタッフなどの専門職に介護者の役割が見過ごされている、または無視されていると感じている。3分の2の介護者は家族や友人にも自分たちの介護者としての役割を認識してもらえていない、と感じている。それによって生活する中で困ったり不愉快な思いをしていると答えた人は約63%。
・介護者役割が見過ごされているために自分の健康に影響があったと答えた介護者は54%。そのために経済的にも困ることになっていると答えた人が55%。
介護者週間の調査結果のうち介護者の健康状態に関する部分は
別立てでこちらに報告されている。
別立てでこちらに報告されている。
それによれば、
・アンケートに参加した介護者の77%が、介護での無理が自分自身の健康状態の悪化に繋がっていると答えた。
・95%は、しかし、介護の責任を背負い続けるために、自分の健康状態を隠したり、偽っている、と。
・常に気分が悪いが、無視している、という人が19%。
・介護者役割の肉体的・精神的ストレスから、日々の介護がもう無理だと頻繁に感じる人が24%。時々感じる人が64%。
・1年間に少なくとも一週間の「休暇」または介護をしない自由な時間を持てたことがないと答えた人は71%。
・有給就労をしていて、介護のためにもっと時間を使うために有給休暇を取ったことがあるという人は60%。
・時間がなかったり家から出られないために自分の健康不安でGPの診察を受けることができなかったことがあるという人が67%。
・55%の介護者には自身の精神的または肉体的な健康不安を相談できる人がいない。
・65%が、自分の健康問題が介護能力に影響している、と回答した。
・95%は、しかし、介護の責任を背負い続けるために、自分の健康状態を隠したり、偽っている、と。
・常に気分が悪いが、無視している、という人が19%。
・介護者役割の肉体的・精神的ストレスから、日々の介護がもう無理だと頻繁に感じる人が24%。時々感じる人が64%。
・1年間に少なくとも一週間の「休暇」または介護をしない自由な時間を持てたことがないと答えた人は71%。
・有給就労をしていて、介護のためにもっと時間を使うために有給休暇を取ったことがあるという人は60%。
・時間がなかったり家から出られないために自分の健康不安でGPの診察を受けることができなかったことがあるという人が67%。
・55%の介護者には自身の精神的または肉体的な健康不安を相談できる人がいない。
・65%が、自分の健康問題が介護能力に影響している、と回答した。
今年介護者週間を組織した10のチャリティは
政府やNHSなどに対して、介護者を支援し、介護者の生活改善に努力するよう求めている。
政府やNHSなどに対して、介護者を支援し、介護者の生活改善に努力するよう求めている。
2009.06.11 / Top↑
英国では毎年6月が介護者週間。
(ここでいう介護者とは無償で介護を行っている人)
(ここでいう介護者とは無償で介護を行っている人)
全国規模の大規模ネットワークが組織されており、
大きな介護者支援チャリティが中心となって、毎年、多彩な活動が繰り広げられる。
大きな介護者支援チャリティが中心となって、毎年、多彩な活動が繰り広げられる。
今年はちょうど今週行われている。
そのテーマを説明するべく、
Kerry Blackという人の詩が紹介されている。
Kerry Blackという人の詩が紹介されている。
原文を以下に。
A poem for Carers Week
Nobody sees a carer, nobody sees a spy
We're an invisible band of workers, have you ever asked yourself why
While James Bond struts about the place in a dashing dinner suit
Most carers struggle to recollect the last day that they had oot.
He's fortified by gadgets supplied by the amazing Q
We're lonely and under-funded, always needing an extra penny or two
We're always on the go, we rarely get time to relax
If we were like James Bond, we could escape on big jet packs.
His life is full of glamour, he loves to sip on champers
Our lives are filled with duty and dirty laundry hampers
We have no job description, we have no stated hours
Oh! to be a spy and have some super powers.
To flee our caring duties, to go out and meet a pal
I'd settle for a cafe - I don't need Casino Royale
Though we all love our families and live to show our care
Sometimes it would be nice if someone else was there.
To give a little hand, to provide some great respite
James Bond doesn't need a befriender to let him out at night
We're standing in the shadows, we don't wear any disguise
We're the UK's real Secret Service, we're the carers not the spies.
Kerry Black
Nobody sees a carer, nobody sees a spy
We're an invisible band of workers, have you ever asked yourself why
While James Bond struts about the place in a dashing dinner suit
Most carers struggle to recollect the last day that they had oot.
He's fortified by gadgets supplied by the amazing Q
We're lonely and under-funded, always needing an extra penny or two
We're always on the go, we rarely get time to relax
If we were like James Bond, we could escape on big jet packs.
His life is full of glamour, he loves to sip on champers
Our lives are filled with duty and dirty laundry hampers
We have no job description, we have no stated hours
Oh! to be a spy and have some super powers.
To flee our caring duties, to go out and meet a pal
I'd settle for a cafe - I don't need Casino Royale
Though we all love our families and live to show our care
Sometimes it would be nice if someone else was there.
To give a little hand, to provide some great respite
James Bond doesn't need a befriender to let him out at night
We're standing in the shadows, we don't wear any disguise
We're the UK's real Secret Service, we're the carers not the spies.
Kerry Black
詩を訳すほどの度胸も能力もないので、
大幅に実際の文言をすっ飛ばし、実際の言葉も韻やリズムも無視しつつ、
大幅に実際の文言をすっ飛ばし、実際の言葉も韻やリズムも無視しつつ、
なんとなく私の心に響いてくるメッセージのみを、
私自身の言葉だから散文のままに、以下に。
私自身の言葉だから散文のままに、以下に。
社会に姿が見えないところで孤独な戦いを続けているのは
介護者もジェームズ・ボンドも同じ。
でも介護者には、
優れもののハイテク・グッズを考案・提供してくれる Q もいないし
金もなければ、栄誉もない。
介護者には服務規定もなければ勤務時間もない。
そもそも私たちの1日には終わりもなく区切りもなく、
介護者は絶え間なく働き続けるしかない。
窮地に陥っても、ジェットが飛んできて救出してくれるわけでもない。
ボンドのようにバシッとスーツで決め込んで
ゴージャスなカジノでの休暇なんていらない。
せめて、そこらへんの小さなカフェで友達とちょっとおしゃべりをして、
介護から、ほんの束の間、離れられるだけでいい。
その時に、介護を替わってくれる人が、いてくれるだけでいい。
私たちもボンドと同じように
世の中から見えないところで働いている。
変装こそしていないけど
私たちこそ英国の本当のシークレット・サービス。
スパイでなく、介護者こそが。
介護者もジェームズ・ボンドも同じ。
でも介護者には、
優れもののハイテク・グッズを考案・提供してくれる Q もいないし
金もなければ、栄誉もない。
介護者には服務規定もなければ勤務時間もない。
そもそも私たちの1日には終わりもなく区切りもなく、
介護者は絶え間なく働き続けるしかない。
窮地に陥っても、ジェットが飛んできて救出してくれるわけでもない。
ボンドのようにバシッとスーツで決め込んで
ゴージャスなカジノでの休暇なんていらない。
せめて、そこらへんの小さなカフェで友達とちょっとおしゃべりをして、
介護から、ほんの束の間、離れられるだけでいい。
その時に、介護を替わってくれる人が、いてくれるだけでいい。
私たちもボンドと同じように
世の中から見えないところで働いている。
変装こそしていないけど
私たちこそ英国の本当のシークレット・サービス。
スパイでなく、介護者こそが。
2009.06.11 / Top↑
どの子どもがギャングに入るかは、遺伝子で分かるんだと。反社会的行動は遺伝子の欠陥によるものだから。……で、環境は? ……じゃぁ、いずれ、その遺伝子の欠陥も出生前診断の対象になる……とか?
http://www.time.com/time/health/article/0,8599,1903703,00.html
http://www.time.com/time/health/article/0,8599,1903703,00.html
NHS、150億ポンドの赤。2011年には破綻か。このまま受診時無料でニーズに応じる医療を目指すのかどうかの瀬戸際だと。
http://www.guardian.co.uk/society/2009/jun/10/nhs-jobs-at-risk
http://www.guardian.co.uk/society/2009/jun/10/nhs-jobs-at-risk
ミシシッピ州で、コンピューター・ゲームをめぐる喧嘩から、11歳の男の子が誤って9歳の弟を射殺。
http://uk.news.yahoo.com/5/20090610/twl-boy-9-shot-dead-in-video-game-row-3fd0ae9.html
http://uk.news.yahoo.com/5/20090610/twl-boy-9-shot-dead-in-video-game-row-3fd0ae9.html
認知症の死亡率は白人よりも黒人の方が高いという調査結果が前に出ていたけど、今回、それを否定する結果が出た。人種による違いを調べることが、なんでそんなに大事なのか、よく分からない。例えば黒人の方が死亡率が高いと分かったら、より丁寧にケアしてくれる、とか?
http://news.yahoo.com/s/afp/20090608/hl_afp/ushealthalzheimers
http://news.yahoo.com/s/afp/20090608/hl_afp/ushealthalzheimers
2009.06.10 / Top↑
途中から、心臓がバクバクしてきた。
ゲイツ財団やWHOがワシントン大学のIHMEでやっていることと照らし合わせて考えたら、
もしかして、この「撲滅」とは
早産になりそうな「子どもたちの撲滅」を狙う動きになるんじゃないのか……と
ものすごく、いや~な胸騒ぎがしたのだけれど、
早産になりそうな「子どもたちの撲滅」を狙う動きになるんじゃないのか……と
ものすごく、いや~な胸騒ぎがしたのだけれど、
まさか、既に、しかもこんなにも見事なほどの露骨さで
その正当化のエビデンス作りが進行しているとは思わなかった。
その正当化のエビデンス作りが進行しているとは思わなかった。
6月号掲載の論文だけで、以下のものがありました。
タイトルのみと、ほんのざっとアブストラクトに目を通した印象を以下に。
順不同です。著者らの詳細はリンクから。
タイトルのみと、ほんのざっとアブストラクトに目を通した印象を以下に。
順不同です。著者らの詳細はリンクから。
早産の可能性が高い妊婦に前もってカウンセリングを行っておくと、結果的に無事に生まれた場合、障害が残った場合、死産になった場合のいずれにおいても、満足度が高かった。
未熟児で生まれた子どもの発達スクリーニングでは閾値を下げることにすれば、その後のケアの質が高くなる。 (Quality Improvement for Preterm Children って、ケアの質のことだよね。まさか「“子どもの質”の改良」じゃないよね。)
22-26週の超未熟児の出産可能性のある妊婦に対してカウンセリングを行っておくことの提言。
周産期医療の意思決定について、医療職、正常に生まれた子どもの親、未熟児で生まれた子どもの親という3グループの意識の違いを調べた。医療職と正常に生まれた子どもの親が「最重度の障害は死ぬよりも悪い」と考えるのに対して、未熟児の親はほとんどが「死ぬのは最重度の障害よりも悪い」と考える。さらに未熟児で生まれた子どもの親は「どんなことをしても命を助けて欲しい」と考える割合が高い。既に育てた経験のある未熟児の親をカウンセリングに参加させることで、救命をめぐる意思決定で、もっと有効なカウンセリングができるのではないか。「経験のある未熟児の親」という場合、「未熟児で障害もあるけど、こんなに成長して自分なりの人生を生きてくれています。子育ては大変だったけど、楽しいこと誇らしいこともいっぱいありましたよ」という親を連れてくるとは思えない。
未熟児が5歳になった段階で問題行動と認知パフォーマンスを調査しましょう。
アジアの子どもたちを調べたところ、出産に要した時間、出産時の体重、出産時の頭の大きさがIQの高さと関係していた。認知能力の高い子どもを産ませるためには、妊娠中のすごし方が大事。結論の最後にある This has implications for targeting early intervention and preventative programs. って、いったい何に対して何の目的で“介入”し、そして、いったい何を“予防”するというんだ????
これらが総体として指し示している言外のメッセージとは、
未熟児で生まれる子どもには問題行動が多く、頭もよくない確率が高いし、
特に超未熟児には、死ぬよりも悪い最重度の障害を負う可能性があるのだから、
早産になる可能性のある妊婦には、妊娠中に十分な“カウンセリング”を行って
できれば、障害のある未熟児を育てて苦労してきた親にもその大変さを語ってもらって、
いざという場合の意思決定を“支援”し、
「じゃぁ、中絶します」とか「救命しないでください」という
“インフォームされた自己選択・決定”を行ってもらうのが望ましい。
特に超未熟児には、死ぬよりも悪い最重度の障害を負う可能性があるのだから、
早産になる可能性のある妊婦には、妊娠中に十分な“カウンセリング”を行って
できれば、障害のある未熟児を育てて苦労してきた親にもその大変さを語ってもらって、
いざという場合の意思決定を“支援”し、
「じゃぁ、中絶します」とか「救命しないでください」という
“インフォームされた自己選択・決定”を行ってもらうのが望ましい。
それにしても、一誌の一号だけでこれだけあるのだから、
世界中で、同様の報告がどれだけ、うじゃうじゃと書かれていることか。
世界中で、同様の報告がどれだけ、うじゃうじゃと書かれていることか。
シアトル子ども病院とゲイツ財団のコンビが2007年に始めたキャンペーンと
この動きが無関係だとは思えない。
この動きが無関係だとは思えない。
それから、もう1つ、ものすごく気になったのが、
すでに医療においては「重い障害を負うくらいなら死んだ方がマシ」というのが
共通認識になっているらしいこと。
すでに医療においては「重い障害を負うくらいなら死んだ方がマシ」というのが
共通認識になっているらしいこと。
それなら自殺幇助合法化議論も、何をかいわんや。
もはや「ターミナル」も「耐えがたい痛み」もおかまいなしで
自殺幇助正当化は「無益な治療」論と合体、あとは「すべり坂」ずるずる……。
自殺幇助正当化は「無益な治療」論と合体、あとは「すべり坂」ずるずる……。
2009.06.10 / Top↑
例えば、万引き程度の軽微な犯罪で捕まった人のものなども含めて
35万人分の犯罪者のDNAサンプルが
米国の5つの司法関係の研究所で未分析のまま保管されている。
35万人分の犯罪者のDNAサンプルが
米国の5つの司法関係の研究所で未分析のまま保管されている。
以前に問題となって、2003年にBush政権が予算を組んで5年で破棄すると約束。
その5年の期限が今年で切れるのだけれど、
どうやら進んでいないのではないか、と。
どうやら進んでいないのではないか、と。
一説には35万人分どころか、70万人分ある、ともいわれる。
英国は政府が堂々と国民DNAのデータベースを構築するなどとぶち上げて
無罪になった人のサンプルまで保管したものだから
ヨーロッパ人権裁判所から「人権侵害だから、即刻破棄せよ」と叱られていたけど、
それでもまだデータベースは作ろうとしている。
無罪になった人のサンプルまで保管したものだから
ヨーロッパ人権裁判所から「人権侵害だから、即刻破棄せよ」と叱られていたけど、
それでもまだデータベースは作ろうとしている。
――――――
ちなみに、ProPublicaというメディアはなかなか面白くて、
いろいろ紐が付いて、本来の社会の見張り番としての機能を果たせなくなり
ジャーナリズムが死んでしまったことを憂うマスコミ界の有志が集まって、
基本的には寄付金でまかなうNPOとして立ち上げた。
いろいろ紐が付いて、本来の社会の見張り番としての機能を果たせなくなり
ジャーナリズムが死んでしまったことを憂うマスコミ界の有志が集まって、
基本的には寄付金でまかなうNPOとして立ち上げた。
不正を暴く調査報道を旨とするそうだ。
……というのを知った時には、おお! と感動して、
真相を知りながらメディアがほっかむりしているAshley事件も
ここなら、ほじくってくれるのではないかと
実は私はちょっと本気で考えた。
ここなら、ほじくってくれるのではないかと
実は私はちょっと本気で考えた。
それで、メールでも送ってみようかと思って
ここのサイトをあれこれ覗いて回っていて、いやぁ、ぶったまげた。
ここのサイトをあれこれ覗いて回っていて、いやぁ、ぶったまげた。
理事の中に、なんと、あのSeattle Times が入っている……。
アンタのところこそ、ゲイツ財団とその手先たちの御用新聞になり下がってるじゃん!
な~にが、不正を暴く調査報道だよっ。
な~にが、不正を暴く調査報道だよっ。
なんか、もう、ほんとうに、この世の闇はひたすら深い……。
2009.06.10 / Top↑
そういえば6月は英国の介護者週間だ。今年は8日から13日。つまり今週。英国の介護者週間は、本当にすごい。今日、あるケアマネさんに「介護者の権利章典」(これは多分アメリカだけど)を読んでもらったところ、「介護者本人がその気になっても周りの理解がないと意味がない。日本ではまだ馴染まない」と否定的な感触だった。そっかぁ……。個々のケースで意味がある・ない、というよりも、こういう視点も入れていくということで何かが変わるんじゃないかと私は思うのだけどな。ちょっと悲しい……。
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/152959.php
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/152959.php
去年7月に英国保健省は終末期医療の戦略を出したが、その後の対策はまだ十分に行われていない。癌専門ナースが、終末期医療にはまだまだ改善の余地がある、good death, easy death は可能なはずだ、と体験を元に語っている……のだと思う。近く、じっくりと読みたい、とても良い記事……のような感触。
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2009/jun/09/death-nurses-end-life-care
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2009/jun/09/death-nurses-end-life-care
国民皆保険を実現できるかどうかがObama大統領の内政最大の関門。来週にも何らかの動き?
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/us_and_americas/article6458822.ece?&EMC-Bltn=BBIESA
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/us_and_americas/article6458822.ece?&EMC-Bltn=BBIESA
とりあえずはブラウン首相は辞めず、新閣僚で続投するらしい。この人は自殺幇助そのものに反対のスタンスを鮮明にしていることもあって、気になる。英国の政治のことは、まったく分からないけど。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/8090557.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/8090557.stm
2009.06.09 / Top↑
Mental Health America のニュースレターから。
6月9、10日とFDAが精神科薬に関する委員会を開催するらしい。
それに向けて米国の精神保健、自殺防止関連の団体が連名で、精神障害当事者の立場から
子どもへの抗精神病薬について声明リリースを出している。
それに向けて米国の精神保健、自殺防止関連の団体が連名で、精神障害当事者の立場から
子どもへの抗精神病薬について声明リリースを出している。
(June 8, 2009)―As advocates for people living with mental illnesses, we strongly urge the FDA to carefully consider the importance of viable treatment options for bipolar disorder and schizophrenia in pediatric and adolescent populations. Access to safe and effective treatments, including more information about all treatment options, is crucial to treating these serious and complex conditions in children and adolescents.
Bipolar disorder and schizophrenia are very real, life-threatening diseases which can appear in childhood and adolescence. For example, federally funded research (STEP-BD) found that, of 3,658 adult patients studied, 68% reported bipolar disease onset in childhood or adolescence. Patients with child onset had, on average, fewer days of euthymia (or neutral mood), greater impairment in functioning and poorer quality of life. Those with adolescent onset have better outcomes than those with child onset, but were still worse off than those who did not suffer from bipolar disorder until adulthood. These alarming statistics highlight the need for early recognition and treatment, which offers children and adolescents their best chance to achieve and maintain wellness.
We encourage an open and transparent scientific discourse about all pharmacologic treatments that come before the Advisory Committee and urge the Committee to carefully weigh the available evidence regarding safety and efficacy. No one treatment option works for all children. In order for physicians and families to make informed treatment decisions they need access to a full range of medications and treatment options and to the research regarding the risks and benefits of these treatments. More long-term clinical research in children and adolescents is also needed to better understand the risks and benefits of these medications when used over an extended period.
As we know, these medications can also have serious side effects, which is why it is crucial that parents and physicians have as much information as possible in order to make informed decisions and weigh the risk of side effects and adverse reactions against the risk of not treating these very serious diseases. Other treatments for grave childhood illnesses such as cancer can cause hair loss, nausea, compromised immune systems and even death. However, few people question the necessity of these aggressive forms of treatment. Like cancer, aggressive treatment may be needed for some patients with bipolar disorder and schizophrenia, diseases with a higher risk of death than some forms of cancer.
The best way to protect the health of our nation’s children and adolescents is to increase access to treatment options and communicate accurate, scientific information that helps parents and physicians cope with and properly treat these devastating illnesses.
Bipolar disorder and schizophrenia are very real, life-threatening diseases which can appear in childhood and adolescence. For example, federally funded research (STEP-BD) found that, of 3,658 adult patients studied, 68% reported bipolar disease onset in childhood or adolescence. Patients with child onset had, on average, fewer days of euthymia (or neutral mood), greater impairment in functioning and poorer quality of life. Those with adolescent onset have better outcomes than those with child onset, but were still worse off than those who did not suffer from bipolar disorder until adulthood. These alarming statistics highlight the need for early recognition and treatment, which offers children and adolescents their best chance to achieve and maintain wellness.
We encourage an open and transparent scientific discourse about all pharmacologic treatments that come before the Advisory Committee and urge the Committee to carefully weigh the available evidence regarding safety and efficacy. No one treatment option works for all children. In order for physicians and families to make informed treatment decisions they need access to a full range of medications and treatment options and to the research regarding the risks and benefits of these treatments. More long-term clinical research in children and adolescents is also needed to better understand the risks and benefits of these medications when used over an extended period.
As we know, these medications can also have serious side effects, which is why it is crucial that parents and physicians have as much information as possible in order to make informed decisions and weigh the risk of side effects and adverse reactions against the risk of not treating these very serious diseases. Other treatments for grave childhood illnesses such as cancer can cause hair loss, nausea, compromised immune systems and even death. However, few people question the necessity of these aggressive forms of treatment. Like cancer, aggressive treatment may be needed for some patients with bipolar disorder and schizophrenia, diseases with a higher risk of death than some forms of cancer.
The best way to protect the health of our nation’s children and adolescents is to increase access to treatment options and communicate accurate, scientific information that helps parents and physicians cope with and properly treat these devastating illnesses.
小児・青少年期の双極性障害と統合失調症の
早期発見、早期治療の必要を再確認し、
早期発見、早期治療の必要を再確認し、
精神科薬の効果とリスクに関する透明性を保障しつつ、
安全で効果のある治療を求めている。
安全で効果のある治療を求めている。
抗がん剤の治療にも副作用があるのは周知なのに
誰もその副作用は問題にしない、
双極性障害と統合失調症の患者によっては
癌よりも死の危険が高いこともあるのだ、と。
誰もその副作用は問題にしない、
双極性障害と統合失調症の患者によっては
癌よりも死の危険が高いこともあるのだ、と。
治療の選択肢を増やすこと、
親と医師が治療のリスクと治療しないことのリスクとを検討できるように、
正確で科学的な情報に基づいたコミュニケーションを、と。
親と医師が治療のリスクと治療しないことのリスクとを検討できるように、
正確で科学的な情報に基づいたコミュニケーションを、と。
――――――
読んでいると、
切実な治療の必要と、情報への不信との間で揺れる
当事者の悩ましさが伝わってくる感じがする。
切実な治療の必要と、情報への不信との間で揺れる
当事者の悩ましさが伝わってくる感じがする。
結局は、
自分たちに自己選択させてほしい、そのために、
きちんと選択できるだけの正確な情報をよこしてほしい……ということに尽きるのかもしれない。
自分たちに自己選択させてほしい、そのために、
きちんと選択できるだけの正確な情報をよこしてほしい……ということに尽きるのかもしれない。
で、今の科学とテクノ簡単解決文化でイケイケの世の中が一番信用できないのも、
その「情報の正確さ」であり「科学的であること」の怪しさであり、
利権の側からも、コスト削減ニーズを抱える側からも
情報操作や誘導が行われている可能性だという意味では、
その「情報の正確さ」であり「科学的であること」の怪しさであり、
利権の側からも、コスト削減ニーズを抱える側からも
情報操作や誘導が行われている可能性だという意味では、
ここで訴えられている精神障害当事者の悩ましさは
本当は今の時代を生きる我々みんなの悩ましさに通じているんだろうな、とも思う。
本当は今の時代を生きる我々みんなの悩ましさに通じているんだろうな、とも思う。
Biederman医師が子どもの双極性障害を診断するようになってから
米国では1994年からの10年間で診断数が40倍にも跳ね上がったという。
米国では1994年からの10年間で診断数が40倍にも跳ね上がったという。
そのBiederman医師に製薬会社との癒着スキャンダルが持ち上がっている。
必要でもない治療を受けさせられた子どもたちがいる。
必要な治療を受けられなくなった子どもたちもいる。
必要な治療を受けられなくなった子どもたちもいる。
2009.06.09 / Top↑